
モレ・サン・ドニの丘陵地に広がるグラン・クリュ・モノポール、クロ・ド・タールは、1141年にシトー派修道院によって整備されて以来、900年にわたり一貫して単一所有者による管理が続いてきました。
1932年にマコネ出身のモメサン家が取得し、その品質を飛躍的に高めた後、2017年にはアルテミス(ピノー家)傘下へ移行。
約7.53haの畑から、完璧なピノ・ノワールの表現が繰り出されます。
生産量は極めて限られ、類まれなテロワールを凝縮した味わいは、ワイン愛好家・コレクターの垂涎の的。時代と歴史を超えた偉大さを湛えるそのワインは、まさにブルゴーニュ最高峰の一角を担っています。
モメサン クロ・ド・タール 価格推移と基本情報
クロ・ド・タールは、世界最高峰のブルゴーニュ・グラン・クリュとされ、ワイン投資市場でも高い評価を獲得しています。
近年、入手難と供給制限に加え、ピノー家グループによる統一管理による品質保証が価格上昇の追い風に。
Wine‑Searcherでは750mlボトルの平均価格が約720ドルとされ、ヴィンテージによっては3桁ユーロ台が基本となっています。
長期保有による熟成ポテンシャルも魅力で、ポートフォリオに組み入れる価値十分な銘柄です。
モメサン クロ・ド・タール
ワイン名(原語) | Clos de Tart Mommessin |
---|---|
生産者 | Mommessin |
国・地域 | フランス / ブルゴーニュ地方、モレサンドニ村 |
品種 | ピノ・ノワール |
タイプ | 赤 / スティル |
参考価格 | ¥54,252 ~ ¥129,800 |
現在の順位 |
総合ランキング:第123位 / 398ワイン 赤ワイン内:第84位 / 251ワイン ▶ ランキングを見る |
ブルゴーニュ地方、モレサンドニ村の特徴
モレ・サン・ドニ村は、ジュヴレとシャンボールの間に位置し、その両方の特徴を併せ持つワインが多いことで知られます。果実味と骨格がありながらも、しなやかな舌触りと調和が取れたスタイル。クロ・ド・ラ・ロッシュなど5つのグラン・クリュを有し、ブルゴーニュの中でも特に通好みの産地です。
ピノ・ノワールの特徴

ピノ・ノワールはブルゴーニュ地方原産の黒ぶどうで、世界で最も繊細かつエレガントな赤ワインを生み出す品種として知られています。色調は明るく、赤系果実(チェリーやラズベリー)の香りに、スミレや森の下草、熟成によってはキノコや革のニュアンスも加わります。酸が高くタンニンは穏やかで、料理との相性も広く取れる万能な品種です。
畑の総面積は約7.53 haで、コート・ド・ニュイ北部モレ・サン・ドニの南端に位置し、シャンボール・ミュジニー寄りにあります。
土壌は主に粘土石灰質で、石灰分の差異によりいくつかのミクロ・クリマに分けられるため、畝ごとに収穫・醸造を分ける徹底した区画管理が行われています。
ブドウ品種はピノ・ノワール単一で、15%までの補助品種使用は理論上許可されていますが実践されていません。
日当たりと排水に優れ、モレ村特有のエレガントで凝縮した果実味とミネラル感が魅力です。
モメサン クロ・ド・タールとは?
1141年にシトー派の修道院が整備し、「Clos」(塀に囲まれた畑)の名称の由来となる壁に囲まれた単一畑として知られています。
フランス革命後、1791年にマレイ=モンジュ家、1932年にマコネ出身のネゴシアンであるアンリ・モメサンが取得。
そこからモメサン家は畑とワインの品質進化に注力し、1996年には栽培醸造責任者シルヴァン・ピティオが着任。
彼は区画ごとの収穫とバリック熟成など、精緻な技術改革を進めました。
2017年にはピノー家のアルテミス・ドメーヌ傘下へ移行し、徹底した品質管理のもと発展を遂げています
畑内の平均樹齢は約60年、一部100年以上の古樹も含まれ、若樹からはブランド名の異なるセカンドワイン「ラ・フォルジュ・ド・タール」を生産。
植樹は南北向きで太陽光を最大限取り込み、マサルセレクションを用いて遺伝的多様性も確保。
2016年以降はビオディナミ農法を導入し、2019年には自社の区画マップと大学との共同研究を展開し、全房比率など微細な調整を実施。
醸造面では自然酵母、小さなバリック(雰囲気の伝統的手法)による長期熟成を実践し、フレッシュさと熟成力を両立。
その結果、シルキーで複雑、土壌由来のミネラルが際立つ傑出したスタイルが確立されています。
ヴィンテージチャートを確認
ヴィンテージチャートは、アメリカの評価サイト、ワインスペクテーターとワインアドヴォケイトの二つを表示します。
一般的に、ヴィンテージチャートが良い(スコアが高い)場合は酒質が強く、飲みごろは先に訪れることが多く、逆にチャートが低い場合は酒質はエレガントに仕上がり、飲みごろは早く訪れることが多いです。
Burgundy: Cote de Nuits Red のヴィンテージチャート
Source | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
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Wine Advocates | 87 | 91 | 94 | 89 | 83 | 98 | 89 | 91 | 88 | 95 | 96 | 91 | 95 | 92 | 92 | 98 | 97 | 93 | 93 | 98 | 97 | 92 | 95 |
Wine Spectator | 86 | 89 | 96 | 93 | 88 | 98 | 92 | 90 | 91 | 95 | 94 | 91 | 95 | 92 | 95 | 98 | 97 | 94 | 93 | 97 | 96 | 92 | 98 |
飲み頃を確認
ここまでで、ワインの価格、評価、全体像がつかめたはずです。
次は、あなたが購入しようとしている収獲年を入力して、飲みごろをチェックしましょう。
いまは飲み頃なのか、それとも早いのか、遅いのかが一目でわかります。
ぶどう品種・価格帯から類似するワイン表示
あなたがモメサン クロ・ド・タールの情報のみをお探しの場合は、ここまでで十分でしょう。
ですがほとんどの場合は、近似するほかのワインとも比較をして、購入する場合は納得して購入することをお勧めします。
価格やブドウ品種などをもとに、近似するワインを表示します。
価格帯と入手方法
購入時には、正規代理店または信頼できるインポーターから、瓶詰め年、輸入規格を確認することが重要です。
近年の優良ヴィンテージ(例えば2016~2019)は、高評価かつ熟成耐性が高いながら比較的手頃な価格で狙い目です。
高価格帯ゆえに熟成状態の確認(コルク状態、保存温度履歴など)は必須。
セカンドの「ラ・フォルジュ」は比較的早飲み向きで、手軽にドメーヌの哲学に触れる導入としておすすめです。
購入をする場合は、以下のリンクから直接検索ページに移動できます。
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このワインに寄せられた声
この記事は、WBSの監修です
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