フレンチレストランの開業|融資を受けるための全体像をつかもう

【最終更新日】2020年8月30日

本格的なお店でも、カジュアルなタイプであっても、フレンチレストランの開業は人生の一大イベントです。

通常のほかの飲食店に比べると初期費用が多くかかり、さらに技術を磨くために長い期間がかかるのでよほどの決意がないとできるものではありません。

例えば簡単なラーメン店やバーであれば数百万円もあれば開業できるのに対してフレンチレストランであれば最低でも1千万円はかかるでしょう。

また、修業期間も長い人では10年以上日本や本国で地道な努力をしてようやく開業というのが実態でしょう。

 

おそらくフレンチでの開業は、あなたの長年の夢なのではないでしょうか?

 

フレンチレストランで開業し、成功すればあなたの思いは達成され、おいしいお料理と素敵な雰囲気とサービスをお客様に提供でき、お店が評判になれば多店舗展開もできます。

しかし、その反面失敗すれば数百万円単位の借金となり、それがその後のあなたの人生の重しとなってしまいます。

実際、私は東京都港区で専門料理店を30歳の時に開業し、成功させ、一時は3店舗を経営するまでになったことがあります。

その後に飲食店経営から離れるまでの13年間、絶えず黒字経営でしたがプレッシャーは半端ないほどのものだったことを覚えています。

このページでは、飲食店経営者を経験した私が、これから開業するあなたにとって本当に大切なことをポイントを絞ってご紹介します。

開業にとって必要なポイントは、ずばり開業資金です。

読んでいただければすぐに本物の情報だということがわかってもらえると思います。

最初にご紹介しますと、当事務所は飲食店開業の営業許可のお手伝いや創業融資獲得のお手伝いをしています。

それ以外には一切うりこみはありませんし、あなたにとって本当に重要なことを、正直に紹介します。

どうぞ安心して読み進めてください。

 

フレンチレストランでの開業資金の融資獲得

まずは開業資金の全体像をつかもう

前述しましたように、フレンチレストランでの開業は人生にとっての一大イベントです。

イベントと言っても、勝てば天国、負ければ地獄の大変にシビアなものでしょう。

なぜなら通常はフレンチレストランは以下のような資金がかかるからです。

・店舗物件の賃借料

・内装費用

・外装費用(看板、ファサードなど)

・厨房設備費用

・皿、フォーク、スプーンなどの備品

・従業員の人件費

・あなたの給料

・ランニングコスト

これらをトータルすると、最低でも1千万円の費用は掛かりますし、多い人はその何倍もかけて独立することになります。

この金額をいきなり払える人はよほどの人か、もともとの実家がお金持ちなのでしょう。

通常は全部を自己資金で払うことはできずに、一定の割合で融資を受けて独立します。

 

融資と投資の違いとは?

開業資金の調達方法は、融資だけではなくて投資という方法もあります。

融資はお金を借りて、それに利息を付けて返済をすることで完了になります。

貸す側はビジネスとしてお金を貸して、その利息が収益の柱となります。

一方、投資は、お店や運営会社の所有権はオーナーにあって、経営者に経営が任される形です。

投資の場合は所有権はオーナーにあるため、仮にお店が失敗したとしても経営者は基本的に金銭的には無傷となります。

色々な飲食店経営の形を見てきましたが、投資型はオーナーが経営者に口を出してきたり、なかなか黒字にならずに関係が悪化したりなどのデメリットのほうが多いように思います。

一店舗の開業であれば、この後に説明する融資で十分に資金調達が可能です。

 

 

飲食店の開業資金融資とは?

では、実際に飲食店の開業において融資制度はどのようなものがあるのでしょうか?

一番目は、親や友人からの借り入れです。

これは資産家の家庭や実家が飲食店を経営して借り入れに積極的な場合はいいかもしれません。

しかし、後日になってなあなあになったり、家族関係を破壊するほどの悪影響を及ぼすこともあるためお勧めできません。

 

二番目はCMなどでもおなじみの消費者金融です。

いわゆるサラ金ですが、これは利率も高く、借り入れできる金額にも限界があるためやはりお勧めできません。

 

三番目は、私が得意な公的金融機関からの創業融資です。

何といっても保証人が要らずに借り入れすることができて、利率も低いのでほとんどの人はこの制度を利用して開業します。

 

少し回りくどくなりますが、これらの三つを簡単に見てみましょう。

 

家族からの借り入れ

親がもともと金持ちでお金がじゃぶじゃぶある場合、

「お前が好きなことをやりなさい。お金はパパが出すから心配するな」

こういう親がいれば何の心配もありません。

しかし通常はこんなことはありませんし、本人も長い修行に耐えきれないことが多く、成功した人を見たことがありません。

家族からの借り入れの場合、契約書などの作成をすると「疑っているんじゃないか」などの思いも生まれるためどうしても口約束をしてしまいがちです。

しかし、家族とはいえ数百万円単位で借り入れるため、返済が滞った場合に血みどろの争いになることも少なくありません。

金銭問題がきっかけで家族関係がボロボロになることもあり得ます。

そのため、必ず貸す側は無理のない範囲で貸し出し、借りる側の返済可能性を手堅く評価し、契約書を交わすなどのリスクヘッジをするべきです。

厳しい意見ですが、後述する公的金融機関からの借り入れができないから家族から借りる、ということも考えられます。

何らかの要件が足りずに融資を断られたのかもしれません。

その程度をクリアーできずに、飲食店経営が成功できるでしょうか?しっかりと判断しましょう。

 

消費者金融からの借り入れ

テレビをつけると消費者金融のCMのノリのいい音楽を耳にするでしょう。

CMをバンバン出すほどサラ金会社は儲かっているのです。

サラ金会社は、お金を貸して、それに利率を付けて返済させることがビジネスモデルです。

そのため利率は少ないよりも高いほうがいいでしょうし、それをあらゆる手段を使ってできる限り気軽に利用させます。

夢のない話かもしれませんが、これが現実です。

あなたが長いことかけて修業した結果、サラ金の返済に追われて人生を棒に振るくらいなら、多少ハードルが高くても公的機関からの融資にするべきでしょう。

 

公的金融機関からの融資

このサイトでは公的機関からの融資を唯一のおすすめとしています。

公的金融機関とは、日本政策金融公庫の創業融資か、地方自治体の制度融資です。

この二つの違いは、単純に窓口の違いであって、それぞれメリットとデメリットはありますが、ほぼ同じような制度と言っていいでしょう。

公的なので利率も低く、保証人や担保も原則必要ありません。

ただし、公的とはいえ「貸した金がきちんとかえってくるか」はしっかりと審査されます。

そのため、当たり前ですが消費者金融のように「楽々融資!」などの意識のままでいると窓口で鼻で笑われます。

借りるほうも真剣ではありますが、貸すほうも真剣なのです。

 

公的金融機関から融資を受けるには?

では、実際に融資を受けるにはどのような要件が必要なのでしょうか?

いろいろ要件はありますが、大きく分けると

業務経験

自己資金要件

信用情報

この三つが重要なポイントです。詳しくはそれぞれのリンクでしっかりと全体像を把握してください。

これらはの要件は、大まかに言えば、

開業しようとしている業務で最低でも5年程度の業務経験があり、

開業資金総額の3分の1を最低限用意し、

過去に金融機関とのトラブルがあるかないか

ととらえておけばいいでしょう。

「お、自分は何とか借りれるかも」と思った方は、しっかりとリンク先を読み込んでください。

 

 

まとめ

フレンチレストランで開業をする場合は、もちろん最終的にはお料理の味が最も重要なポイントです。

しかし、開業をするためには料理の味とかサービスではなくて、何よりもお金を準備しなければなりません。

本当に優秀なシェフは、修業の段階から開業資金調達のことまでを考えて逆算しているものです。

確かにフレンチレストランでの開業は大きな金額を準備しなければなりません。

しかし、しっかりと準備をして、融資手続きをすれば、一店舗のオーナーであれば必ず融資を受けられます。

お金のことになるとどうしても尻込みをしてしまいがちですが、開業するにはお金と向き合うしかないのです。

もし、いつか開業をお考えなのであれば、頭の片隅に置いておいてください。


 

【ワインブックスオンラインスクールのご案内】



このサイトは、ワインブックススクールの運営です。

ワインブックススクールでは、月額2200円で、いつでも、どこでも、誰でもワインの学習ができる環境が整っています。

ソムリエ・ワインエキスパート試験の対策に

趣味のワインライフに

エクセレンス試験の対策に

飲食店の頼もしい見方に

ご活用ください。必ずお役に立てることをお約束します。

WBSのソムリエ・ワインエキスパート試験対策講座はこちら→


  ワインビジネスをご検討のお店様、企業様へのワインコンサルタントも行っています。

ワインエキスパート試験とは?試験の全体像はこちら→

ワインブックスにお越しいただいてのテイスティング講座はこちら
ワインブックスのテイスティングコースはこちら→

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です