オー・ボン・クリマ ピノ・ノワール ツバキラベル試飲レビュー

【最終更新日】2022年10月25日

こんにちは。ワインブックスの前場です。

ワインブックスチャンネルのコンテンツ作成で久しぶりにオーボンクリマのピノノワールを飲みました。

多分20年ぶりくらいでしたが、すこし以前の印象とはちがう味わいに感じましたのでレビューします。

 

オーボンクリマはサンタバーバラにあるワイナリーで、カリフォルニアワインでは老舗の高級ワインメーカーです。

日本にまだカリフォルニアワインが一般的でなかったころから大手インポーターが輸入をしていたのを覚えています。

 

当時僕はイタリアンのソムリエだったのですが、試飲会で飲んだ時の美味しさにお店でも仕入れて積極的にお勧めしたのを覚えています。

 

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オーボンクリマ ピノノワール ツバキラベル

基礎知識

オーボンクリマはアメリカ、カリフォルニアの南部、サンタバーバラにあるワイナリーです。

サンタバーバラはカリフォルニアでも南部でロスアンゼルスにも近いのでワイナリーツアーとかも積極的なところが多いです。

 

オーボンクリマは1982年に創立して、まだ世界では亜流扱いだったカリフォルニアワインにあって、本格的なブルゴーニュスタイルのシャルドネとピノノワールを造り始めます。

創業者のジム・クレンデネンは残念ながら2021年に亡くなってしまいましたが、カリフォルニアワインの生産者としては人気者で、メディアでの発言も奇抜なものが多かったことを覚えています。

 

まだ創立して年月の浅い段階でロバートパーカーが高評価を与えたことで一気に注目が集まるようになりますが、これはワインアドヴォケイト側がネタ探しの的であった可能性が高いです。

というのもこのころのカリフォルニアワインは本格的なピノノワールの成功事例はまだ数えるほどしかなく、オーボンクリマは格好の取材対象だったのです。

 

その後にパワフルで凝縮感のあるカリフォルニアのピノノワールが台頭してくると、ナチュラルな味わいのオーボンクリマは影をひそめるようになります。

 

 

自然で優しい口当たりのピノノワール

1990年代から2000年代初めは、ワイン界はワイン評論家、特にロバートパーカーの影響力が本当に強かったです。

そしてパーカーは凝縮してリッチな口当たりが好みということがわかると、こぞって彼好みの味わいのワインを造りだすようになります。

 

この流れはピノノワールでも同様で、繊細でソフトな口当たりが身上のピノノワールでさえもパワフルさがあり、樽の風味を利かせたものが高評価を得るようになります。

しかしこの流れにオーボンクリマは流されずに自然な口当たりでブドウの風味を生かしたピノノワールと造り続けたのです。

 

現在の流れは行き過ぎたリッチ感からの振り戻しがあり、カリフォルニアワインであっても極端な凝縮感のあるワインではなく、ぶどうの風味を生かしたエレガントなスタイルが主流になっています。

オーボンクリマはそんな流れを横目に頑としてソフトな口当たりのピノノワールを造り続けたのです。

 

【ピノノワールについてはこちらをご覧ください】

[blogcard url=”https://winebooks-media.com/pinot-noir/”]

 

2022年の感想は・・・?

ということで実際に味わってみたのですが、やはりソフトな口当たりでエレガント、角の無い味わいで上質なピノノワールの味わいを本当に楽しめます。

実は2000年頃にイタリアンでソムリエをしていた時は、オーボンクリマのワインは「美味しいんだけどやや地味かな」というイメージがありました。

 

僕自身も2000年の頃は流されたくないとは思いつつもパワフルなワインを飲むとやはり心が躍っていたものでした。

その中でオーボンクリマのワインはエレガントで果実の風味が生きているため、相対的に地味に映っていたのかもしれません。

 

数日前に飲んだ時は、ブルゴーニュの上質なピノノワール思わせるような、ソフトで果実の風味が生きていて、ほんの少しのスパイスの印象と樽の風味がバランスよくまとまっていました。

口当たりも渋味が柔らかく、飲んでいてほっとなるような、そんな味わいです。

 

マリアージュ

オーボンクリマはいくつかのブランドが合って、こちらのワインはサンタバーバラカウンティという、いわゆる広域のAVAのワインです。

そのため際立った個性というものではなくて、飲んでいて優しい味愛で、気軽に上質なピノノワールが楽しめる、そんなイメージです。

 

これ位の味わいが最も料理に合わせやすくていいですね。

しょうゆベースの豚肉料理やリブロース肉のステーキにもいいですし、パスタにも良く合います。

とんかつなんか最高の組み合わせだと思います。

渋みが控えめなので、お肉であってもサーロインの様な霜降りの入ったものではなくて、フィレ肉やもも肉のように肉質の噛み応えがあるものがいいかもしれません。

 

週末のご家庭で、少し贅沢な食卓に是非合わせてみてください。

 

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