【最終更新日】2022年10月21日
2015年はフランス ワインに評価が全体的に高いヴィンテージです。
7月の猛暑により干ばつがみられた地域もありましたが、ブドウがよく熟しフランス全体で収穫が早めに行われました。
8月はシャブリ地区では雨が多く、雹の被害がありました。その他の地域では全体的に日照量が豊富で乾燥していたため、病害への対策が必要とされた年でした。
また日照量が強い年は、葉を除去し過ぎるとブドウに陽が当たりすぎてしまうため、日焼けを起こすこともあります。
2015年は猛暑で乾燥はしていましたが、適度な雨も降ったため非常に理想的なブドウを収穫することができました。
全体像
・デイリーワインは今こそ飲み頃です。
・ボルドーのシャトー、ブルゴーニュの村名クラス、一部のプルミエクリュは今飲んでもおいしいですが、10年くらいは品質が向上します。
・ボルドーの1級ワイン、ブルゴーニュのグランクリュ、上質なプルミエクリュは、まだ早いので、3~5年は待ちましょう。
ヴィンテージチャート 2015年
ブルゴーニュ
WINE ADVOCATE
コートドニュイ 97
コートドボーヌ 96
白全般 93
WINE SPECTATOR
コートドニュイ 98
コートドボーヌ 97
白全般 95
2015年のブルゴーニュは、記録的猛暑となった2003年を彷彿とさせ、気温が例年を大きく上回った年でした。
冬は短く穏やかで涼しい春を迎えましたが、それが一転して猛暑となり、暑く乾燥した夏を迎えることになります。
7月にはコート ドール県で水の使用制限が出るほど雨が降らずに乾燥していました。
その後は幸いにも適度に雨が降り、凝縮感のあるブドウが実りました。
長い日照時間であったため、収穫は例年よりも早く始まりました。
選果の必要がないほど健全に熟したブドウが多く、ブドウの梗もよく熟すことができました。
そのため普段は梗を使用していませんが、2015年ヴィンテージは例外的に全房発酵を試した造り手もいるようです。
梗とは、ブドウの果実と樹の枝をつなぐ部分のことです。
梗は未熟な場合はワインにネガティブな味わいを与えてしまうため、通常は除去しますが、それをせず、逆に果汁に合わせることで酒質をしっかりさせるのです。
これは、ワインに渋みと骨格を与える意味があります。
そのため通常のヴィンテージよりもしっかりしたつくりのワインが増え、熟成が長くなる、ということが予測できます。
、
ボルドー
WINE ADVOCATE
左岸(メドック、グラーヴ) 95~96
右岸(サンテミリオン、ポムロール)95~96
ソーテルヌ 94
WINE SPECTATOR
左岸(メドック、グラーヴ) 94
右岸(サンテミリオン、ポムロール) 97
白全般 95
2015年のボルドーは素晴らしい出来であると評価されており、偉大なヴィンテージとされています。
春は乾燥していて温かく、6月には適度で理想的な雨が降りました。
そして7~8月は日照量に恵まれて暑く乾燥していましたが、8月下旬の雨でブドウは回復しました。
その後も天候に恵まれ、収穫まで晴天が続きます。
この2015年ヴィンテージは、2010年以来の当たり年と言われており、小さな粒で凝縮感のあるブドウを収穫することができました。
収穫期の断続的な雨のおかげで、ブドウは熟し過ぎることはなく、バランスの良い状態で収穫することができました。
ボルドーのワインは通常のヴィンテージであっても強く、かつ、長期の熟成が必要です。
さらに2015年はビッグヴィンテージのため、ブドウの果実がよく熟し、これによって色が濃く、濃縮した味わいのワインが楽しめます。
これは逆に言えば,早く飲んでしまうと、人によっては味わいにきつさを感じてしまう、ということでもあります。
そのため通常の年よりも期間をかけて熟成させる必要があるといえます。
2015年 世界と日本の重大ニュース
・過激派イスラム組織による地政学リスク
・世界各地の極端なエルニーニョ現象(世界の平均気温が過去最高になる)
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