飲食店の開業|融資が遠のくヤバい人、ダメな人、残念な人

飲食店の開業での融資を受ける場合、政策金融公庫の創業融資や自治体の制度融資などの公的金融機関が一般的です。

飲食店の開業はいわゆる”箱もの商売”です。

そのため、ほかの事業に比べて比較的融資金額が大きくなることでしられています。

当たり前ですが融資する金額が大きくなればなるほど、融資担当者の審査の目は厳しくなりますよね。

 

そして、彼らは多くの融資をしてきた経験から様々な貸し出す要件を設定しています。

自己資金

業務経験

信用情報

(詳しくはそれぞれのリンク先をご参考ください)

最も大きな要件はこれらの3つですが、それ以外にも「こういう人はヤバい」というマイナスの要件もあります。

 

マイナスの要件は、公的金融機関という立場上、なかなかおもてだって話題にすることはできません。

人間のデリケートな部分に触れることになるため、そもそも話題にしたくないのです。

ただし、それでも一定のヤバい要件というものはありますので、あなたがこれらに該当しないようにここで紹介します。

 

融資できない”ヤバい人”

彼らも仕事で融資をしている

これから紹介するヤバい人は、日常の常識で判断すれば「そりゃあお前お金貸せないよ」という人ばかりです。

しかし、前述したように公的金融機関という立場上、あまり大げさにその部分を取り上げることはしにくいのが実情です。

ひょっとしたら、

「公的機関だったら、ヤバい人にも貸し出すべきだろう」

と思う人もいるかもしれませんが、彼らも仕事で融資をしているのでさすがにいくらなんだってそれでは可哀そうです。

融資をして、それが利息も含めて返済できるかどうかが彼らの仕事の本質なので、やはりヤバい人には融資するわけにはいきません。

 

もちろん、どこからがヤバい人でどこまでがヤバくない人なのかは担当官のそれぞれの判断ですが、それでも一定の傾向というものはあります。

 

ヤバい人① 別会社の資金の穴埋めにつかう

日本の会社法上、だれでも会社を複数経営することができます。

そのため、ある人がAという会社を経営していて、その経営が傾いている場合、

「それじゃあ、新たにB会社を作って、その会社で融資を受けて、Aの資金の穴埋めをしよう」

ということを考える人もいるのです。

例えば日本公庫から融資を受けて、そのまま融資金額を別会社の穴埋めに全額使い、とんずらするようなケースです。

ほとんどの人は「そんなヤバい奴いるの?」と思うかもしれません。

しかし経営にひっ迫した経営者のなかにはどんなことをしても生き残ることを考えて、このようなことを考える人もいるのです。

 

ヤバい人② 個人の借金の返済

信用情報のように、銀行からの借り入れや焦げ付きなどは事前に融資する側は把握することができます。

しかし、例えば個人間での借金まではさすがに把握のしようがありません。

そこで、公的機関から融資を受けて、個人の借金返済に穴埋めをしようという人はいる所にはいるのです。

私が見てきた中では

・ギャンブル

・キャバクラ・ホストクラブ

・風俗

・株・FX・仮想通貨

・若くて金遣いの荒い無自覚な嫁と結婚

などの理由で友人や親から借金をしようとする人はいるところにはいます。

公的金融機関の資金をこんな穴埋めに使われてはたまったものではありません。

やはりこれらもヤバい人と言えるでしょう。

 

ヤバい人③ 最初から返済する気がない

融資を受けるのですから当然返済しなければなりませんが、中には最初から返済する気がない人もいます。

とくに日本公庫の融資の中には無担保無保証の制度もありますので、こうなると

「返さなくても責任を負わない→ええじゃないか」

と考える人もいるのです。

あなたの周りにも、知人から借金をして平気で踏み倒す人はいるかもしれません。

これを公的金融機関相手にもやってしまうのです。

 

ヤバい人はバレると思おう

これらのヤバい人は、日常生活でもどこかに潜んでいるもので、あなたも一人くらいは見たことがあるかもしれません。

ヤバい人は、ヤバい行動が通用する人(だませる人)を探し出し、借金をして踏み倒すのです。

これがだまされる人は何度もだまされる法則です。

 

だまされる人には大変に申し訳ない表現ではありますが、他人をうかつに信用したばかりに、善意を逆手に取ってひどいことをする人も世の中にはいます。

信用してはいけない人を信用してしまう人には、だまされやすい傾向があるとだます側は考えているのです。

 

しかし、融資担当の人はこういうヤバい人に融資するリスクと常に向き合っています。

当たり前ですが公的金融機関の融資担当者がだまされやすい人では困るのです。

そのため、少しでもヤバいにおいを感じたら面接のハードルを上げますし、回数も増えます。

ヤバい人はばれないところではバレないかもしれませんが、ばれるところではバレるものなのです。

 

どこでヤバい人を見抜くのか

では、融資担当はどこでこのようなヤバい人を見抜くのでしょうか。

当たり前ですが、融資を受けるにあたって誠意が感じない、意欲・意思を感じない、やらされている感が出ているなどはわかりやすいヤバい人感です。

これから融資を受けて経営者になるのに自発的な言動がない人はヤバいと思われても仕方がないでしょう。

また、いろいろ会話をしていると不整合や不明瞭なところが散見する人もやはりヤバいと思われる可能性があります。

目があさってのほうを向いていたり、何を言っているかわからない人もヤバい可能性は高く、融資の可能性は低くなります。

 

たしかに、貸し出した資金をどのように使うのかまでを見抜くのはさすがに大変ではあります。

しかし、少しでもヤバい可能性を感じた場合は粘り強くヤバいかどうかをさぐり、ヤバいと確信した場合は融資を断ってくるのです。

 

誤解を受けないために

もちろん、本質的にヤバい人には最初から融資してはいけません。

しかし、中には不慣れだったり緊張でヤバい感が出てしまうことはあるかもしれません。

せっかく頑張って自己資金をためて、業務経験を積んでもこれでは融資は遠のいてしまいます。

そこで、あなたがヤバい人ではなかったとして、最低限以下のことを心がけましょう。

 

・相手の目を見て、ゆっくりと、落ち着いて話す

・相手の話を最後までよく聞き、何を問われているのかを的確に判断する

・ビジネスモデルを把握し、何度も創業計画書を読み込む

・わからないことは正直にわからないと答え、その理由を説明する

 

これだけで融資担当者の安心感は相当上がります。

もちろん、創業計画書の完成度やビジネスモデルがヤバかったら元も子もないのですが、それでなければ少なくともポジティブにとらえてくれるでしょう。

 

 

ヤバい人以外にもいる。融資が遠い人

ダメな人

ここまでは「融資したらヤバい人」を紹介しましたが、世の中にはヤバい人もいますし、ダメな人もいます。

ダメな人は、ヤバい人のような悪質性はありませんが、無邪気なため余計にたちが悪いともいえます。

ダメな人は、本質的に悪人ではありませんので友人としてはいいかもしれません。

故意にだまして金をむしり取ってしまおうという気がないので、少なくとも毒にはなりません。

 

ただし、経営となるとこうはいきません。

思い込みが強すぎる、夢追い人、競争力がない、才能が向かない、という人がゴリゴリ頑張っても見抜く人はやはり見抜くものです。

ダメ感は何度か話をすれば他人は簡単に見抜きます。

融資をする場合、ダメな人とは「おまえそれじゃあ金借りても返せないよ」という人なので、やはり融資をしてはダメなのです。

 

残念な人

これは判断が微妙ですが、世の中には残念な人もいて、やはり融資のハードルは上がります。

・ちょいちょい小さな遅刻をする

・ところどころ詰めが甘いのに、自覚がない

・ややタメ語がでてしまう

・ノリの良さで解決しようと思っている

これらはビジネスマナーがないので、ほかの部分がいい線いっていても残念な人として融資のハードルが上がってしまいます。

ビジネスにおいては礼儀正しさや約束を守るなどの小さな部分が最大の防御であり攻撃であることを自覚していないのです。

 

 

まとめ

ヤバい人には悪意がありますので融資してはいけません。

しかし、ダメな人、残念な人と思われてハードルを上げられるのは誰しも本意ではないでしょう。

自己分析をするのは大変かもしれませんが、心当たりのある人は信頼のおける友人などに正直に話してもらうことも有効かもしれません。

 

ヤバい人は本質的に悪意があるので救済する気はありません。

しかし私は、ダメな人、残念な人は、表現の仕方やふだんの努力で必ず克服できると考えています。

そして、意欲のある人は努力次第では融資を受け、チャンスを得るべきです。

 

現実は厳しく、融資を受けるのも競争ですから、現状では融資の可能性は低いかもしれません。

しかし、今は可能性が低くても努力次第でダメ感や残念感を克服し、可能性をあげることはできるはずです。

残念感やダメ感は日常から心がけ次第でどうにかなるものです。

恥ずかしいのですが私自身がそうでしたし、努力の結果いまのところ何とかなっていますので、自信を持って言えます。

 

公的金融機関の融資制度は今日明日おおはばに変更することはありません。

この記事を読んで「ひょっとしたら」と感じた場合は、どこかにその原因があるものです。

克服する努力を始めるのは今からでもできる、ととらえてみてはいかがでしょうか。


 

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