【最終更新日】2024年8月14日
南半球におけるワイン造りとブドウ栽培のサイクルは、北半球と季節が逆転しているため、栽培や収穫の時期が異なります。
おおむね日本のワイン学習においてはブドウ栽培やワイン造りのサイクルは北半球をイメージすることがおおいのですが、もちろん南半球でもワインは造られています。
そのため当然ブドウ栽培、ワイン造りにもサイクルがありますので、ここでしっかりと押さえておきましょう。
とくにニューワールドのワインに興味がある方は、オーストラリアやニュージーランド、チリや南アフリカのワイン造りの参考になると思います。
南半球のブドウ栽培、ワイン造りのサイクル
北半球の真逆のサイクル
ブドウの栽培は南半球の春から始まります。大雑把に一年のサイクルを確認してみましょう。
南半球の春(9月から11月)には、ブドウの木が新しい芽を出し、若い葉が成長します。
この時期は日照時間が長くなり、気温も上昇するため、ブドウの生育が促進されます。
12月から2月の夏には、ブドウの実が形成され、糖度が増していきます。
特に夏の終わり(2月から3月)には、ブドウの実が成熟し、最も糖度が高くなります。このタイミングで、ワインのスタイルやブドウの品種に応じて収穫が行われます。
収穫後、ブドウは醸造所で仕込みが行われ、ワインへと加工されます。
発酵プロセスは数週間から数ヶ月にわたって続きますが、その後、ワインはタンクや樽で熟成されます。熟成期間はワインのスタイルや品質に応じて異なりますが、通常は6ヶ月から数年かかります。
このサイクルは、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、アルゼンチンなどの南半球のワイン産地で共通して見られます。
各地域の気候条件や土壌、ブドウ品種によって微妙に異なる点もありますが、基本的なサイクルは同じです。
南半球のぶどう収穫はおおむね4月上旬
南半球におけるワイン造りの収穫と醸造の季節は、主に3月から5月にかけて行われます。
この期間は、夏の終わりから秋にあたり、ブドウが十分に熟して糖度が高まった状態で収穫されます。
具体的には、ブドウの品種やワインのスタイルによって収穫時期は異なりますが、一般的には3月から4月にかけて収穫がピークを迎えます。
収穫が終わると、すぐに醸造プロセスが始まります。
収穫されたブドウは圧搾され、発酵タンクに移されます。発酵は通常数週間から1ヶ月程度で行われ、酵母がブドウの糖分をアルコールに変えます。
その後、ワインはタンクや樽で熟成されますが、熟成の期間はワインのタイプによって異なります。
白ワインや軽い赤ワインは比較的早く瓶詰めされますが、重い赤ワインや特定のスタイルのワインはさらに数ヶ月から数年にわたり熟成されます。
南半球の主要なワイン産地であるオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、チリ、アルゼンチンでは、この収穫と醸造の季節が北半球の秋冬にあたるため、グローバル市場で一年を通じてワインが供給されることを可能にしています。
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