
DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)の「ラ・ターシュ」は、ブルゴーニュの至宝と称されるグラン・クリュ中でもひときわ希少で、世界中の愛好家を魅了し続ける一本です。
単なる“高級ワイン”を越え、テロワールと熟成が融合した芸術作品とも評され、数十年単位の長期熟成に耐える構造と深みを持ちます。
本記事ではその産地背景、歴史、テイスティングの魅力、そして投資的側面に至るまで、知識あるワイン愛好家向けに専門的視点で深掘りします。
DRCラ・ターシュ 価格推移と基本情報
価格はおおむね80万円から130万円に位置していますが、安定した人気を誇るため、現在強い上昇トレンドにあります。
DRCのワインの中ではロマネ・コンティに次ぐ評価を得ていますが、生産量が相対的に多く、ロマネコンティと比較すると入手しやすいワインと言えます。
DRC ラ・タ―シュ
ワイン名(原語) | La Tache Domaine de la Romanée-Conti |
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生産者 | Domaine de la Romanée-Conti |
国・地域 | フランス / ブルゴーニュ地方、ヴォーヌロマネ村 |
品種 | ピノ・ノワール |
タイプ | 赤 / スティル |
参考価格 | ¥828,000 ~ ¥1,122,330 |
現在の順位 |
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ブルゴーニュ地方、ヴォーヌロマネ村の特徴
ヴォーヌ・ロマネ村は、ロマネ・コンティをはじめとする世界最高峰のグラン・クリュを擁するブルゴーニュの心臓部です。香り高く、シルクのような舌触りと、赤系果実の優雅さが際立ちます。気品と官能性を併せ持ち、熟成により複雑なスパイスや動物的な香りも加わります。
ピノ・ノワールの特徴

ピノ・ノワールはブルゴーニュ地方原産の黒ぶどうで、世界で最も繊細かつエレガントな赤ワインを生み出す品種として知られています。色調は明るく、赤系果実(チェリーやラズベリー)の香りに、スミレや森の下草、熟成によってはキノコや革のニュアンスも加わります。酸が高くタンニンは穏やかで、料理との相性も広く取れる万能な品種です。
DRC ラ・ターシュとは?
ラ・ターシュはフランス・ブルゴーニュ地方、コート・ド・ニュイ地区のヴォーヌ=ロマネ村に位置し、AOCグラン・クリュとして1936年に認定されました。
モノポール(単一所有畑)としてDRCが6.06 haを所有し、石灰質と粘土の混じる最上層土壌が、ピノ・ノワールにしなやかさと骨格を与えます 。
東・南東向きの斜面に立地し、標高は255~300mと理想的。平均樹齢は約47年。
気候は大陸性で冬季は冷涼、夏に適度な乾燥と日照があり、厳格なグリーン・ハーヴェストや低収量(25hl/ha)管理によって、濃密ながらもエレガントな果実味を有します。
Burgundy: Cote de Nuits Red のヴィンテージチャート
Source | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
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Wine Advocates | 87 | 91 | 94 | 89 | 83 | 98 | 89 | 91 | 88 | 95 | 96 | 91 | 95 | 92 | 92 | 98 | 97 | 93 | 93 | 98 | 97 | 92 | 95 |
Wine Spectator | 86 | 89 | 96 | 93 | 88 | 98 | 92 | 90 | 91 | 95 | 94 | 91 | 95 | 92 | 95 | 98 | 97 | 94 | 93 | 97 | 96 | 92 | 98 |
DRCは1232年の初収穫以降、修道院経営を経て1869年に現在の形が確立しました 。
1933年にラ・ターシュ全域を取得し、1936年のグラン・クリュ格付け後に現在の単一所有体制が完成。
1985年からはオーガニック農法、さらにはビオディナミへの転換も進められています 。
畑では重機ではなく馬を用いた耕作が行われ、収量を25 hl/ha前後に抑え、厳密な選果と低温発酵、フレンチオークの100%新樽熟成によって、凝縮かつ持続性を備えたスタイルを実現 。
ドメーヌのスタイルは「力強さに、繊細なレースのようなエレガントさを纏う」という評価が定着しており、John Kapon氏も「コレクターが求めるDRCワインはこのラ・ターシュ」と評しています 。
平均生産量は約1,800ケース/年で、ピノ・ノワールの典型的な美徳—果実の純度、酸とタンニンの絶妙な調和、スパイスやトリュフの複雑なアロマを兼ね備え、かつ長期熟成型として知られます 。
市場価値の上昇も顕著で、1964年産は2019年568 万円→2021年1,047万円と84%上昇し、2005年産でも約17%の値上がりを記録 。
取引量においてはDRCの中で最も活発で、2006・2009・2015・2017年などが頻繁にオークションに出品されています。
飲み頃を確認
ここまでで、ワインの価格、評価、全体像がつかめたはずです。
次は、あなたが購入しようとしている収獲年を入力して、飲みごろをチェックしましょう。
いまは飲み頃なのか、それとも早いのか、遅いのかが一目でわかります。
ぶどう品種・価格帯から類似するワイン表示
あなたがDRCラ・ターシュの情報のみをお探しの場合は、ここまでで十分でしょう。
ですがほとんどの場合は、近似するほかのワインとも比較をして、購入する場合は納得して購入することをお勧めします。
価格やブドウ品種などをもとに、近似するワインを表示します。
購入のコツ
ラ・ターシュは圧倒的な人気と供給の少なさゆえ、購入には細心の注意が必要です。
まず信頼できる販売ルート(権威あるショップ、オークションハウス、専門代理店など)を選ぶこと。偽物の出回りも報告されています。
ヴィンテージ選びでは、「飲み頃重視なら1990年代〜2000年代初期」が狙い目です。
熟成余地と飲みやすさのバランスが良好です。一方、「投資目的なら2000年以降の強・長期熟成に耐える年」(特に2005年以降)がおすすめで、価格上昇傾向が顕著です 。
また、保管状態にも注意し、温度変動や光に敏感なため、できれば信頼できるワインセラーに保管するのが理想です。
購入をする場合は、以下のリンクから直接検索ページに移動できます。
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このワインに寄せられた声
この記事は、WBSの監修です
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