
シャトー・ラフィット・ロートシルト 2004年の評価・飲み頃・最新市場価格【購入ガイド付き】
2004年のシャトー・ラフィット・ロートシルトは、ボルドー左岸メドックの名門が手掛けた、クラシカルなスタイルを象徴するヴィンテージです。
2003年の猛暑の後に訪れた2004年は比較的穏やかな気候に恵まれ、ブドウは健全に成熟。
収穫期には適度な涼しさと降雨があり、酸と果実味のバランスが整った仕上がりとなりました。
若いうちはやや控えめな印象でしたが、時間とともにラフィットらしい気品と繊細な骨格が表れ、クラレットの典型ともいえるエレガンスが花開いてきています。
特にカベルネ・ソーヴィニヨン主体の構造感は、熟成によって滑らかさを増し、黒系果実や杉、葉巻箱のニュアンスが調和し始めています。
今日ではクラシック・ラフィットの美点を堪能できる佳境に入りつつあり、コレクターにとっては“時を味方につけた”一本といえるでしょう。
こちらの記事は、シャトー・ラフィット・ロートシルトの中でも特に2004年に特化した記事になっています。
シャトー・ラフィット・ロートシルトの全体像はこちらをご参考ください。
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シャトー・ラフィット・ロートシルト 2004年の評価・飲み頃・最新市場価格【購入ガイド付き】
ボルドー2004年ヴィンテージの概要
2004年のボルドーは、2003年の猛暑年とは対照的に、クラシカルで落ち着いたスタイルのヴィンテージとして評価されています。
冬は比較的温暖で、春も穏やかに推移。6月の開花は順調で、その後の夏は暑すぎず、夜間は涼しさが保たれたため、ブドウは健全な酸を保持しながら成熟しました。
9月には適度な降雨と乾燥した気候が繰り返され、収穫は比較的ゆっくりと進行。
これにより、果実の凝縮度よりも全体の調和やエレガンスが前面に出たスタイルに仕上がりました。
特にメドックのカベルネ・ソーヴィニヨンは骨格がしっかりしつつも硬さがなく、クラシカルな気品を備えています。
右岸ではメルローがやや軽やかな印象ながらも繊細さを持ち、飲みやすさが魅力となりました。
総じて2004年は“グレートヴィンテージ”ではないものの、熟成を経て真価を発揮する伝統的なボルドーの魅力を楽しめる年と位置づけられています。
Bordeaux Leftbank のヴィンテージチャート
Source | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
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Wine Advocates | 94 | 89 | 88 | 88 | 87 | 98 | 88 | 86 | 90 | 97 | 95 | 87 | 89 | 80 | 93 | 94 | 97 | 90 | 94 | 96 | 95 | 88 | 95 | 93 |
Wine Spectator | 95 | 92 | 86 | 89 | 89 | 98 | 90 | 85 | 87 | 97 | 99 | 91 | 88 | 84 | 93 | 94 | 97 | 91 | 96 | 93 | 93 | 84 | 95 | - |
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年ヴィンテージ 専門家の評価は?
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年は、ワイン・アドヴォケイト(WA)95点、ワイン・スペクテーター(WS)93点と、クラシカルな年としては非常に高い評価を受けています。
2004年はボルドー全体として「堅実でエレガント」な年と評されますが、ラフィットはその中でも際立った完成度を示しました。
WAが95点を付けた背景には、ラフィット特有の精緻なタンニンと透き通るような酸、そして長命性が挙げられます。
特に樹齢の高いカベルネ・ソーヴィニヨンから生まれる骨格は、この年の涼やかな気候を見事に生かし、熟成によってさらに気品を増すと予想されました。
一方、WSの93点は、2000年や2005年といった超大作と比べるとパワー感ではやや劣るものの、クラシックな優雅さと飲み頃の幅広さを評価した結果といえます。
総じて2004年ラフィットは「偉大なヴィンテージではないが、卓越したテロワールが生んだエリートワイン」として、長期熟成に耐える秀逸な一本に位置付けられています。
本家サイトを確認
つぎに、本家シャトー・ラフィット・ロートシルトのサイトでは、どのように2004年ヴィンテージを総括しているのか、要約しました。
2004年ヴィンテージ要約
2004年のボルドー地方は、冬の多雨と冷涼な春に始まりましたが、6月から7月にかけては乾燥した暑い気候に恵まれました。
8月はやや穏やかで、9月は好天ながら強い暑さはなく、ブドウの成熟はゆっくりと進行。
結果として収穫期は例年より遅れ、9月末から10月中旬にかけて実施されました。
メルローは9月24日から10月5日、カベルネ・フランは10月5日から6日、カベルネ・ソーヴィニヨンは10月7日から14日、最後にプティ・ヴェルドが10月13日に収穫されました。
生産者は粘り強く待つことでブドウの完熟を得ることができ、骨格とエレガンスを兼ね備えたワインが生まれる条件が整いました。
全体として2004年は、忍耐と慎重な収穫判断が品質を高めた、クラシックなヴィンテージといえます。
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年の価格推移
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004は、現在15万円前後で流通しており、近年の価格高騰が続くグラン・ヴァンの中では比較的手に届きやすい存在といえます。
2004年は極端な暑さや寒さに左右されなかったクラシカルな年であり、ラフィットの持つ繊細さとエレガンスが際立っています。
力強い凝縮感や派手な果実味というよりも、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の骨格の美しさ、杉やスパイス、タバコのニュアンスといった知的な複雑さが魅力です。
今すでに熟成による滑らかさが現れており、落ち着いた風格を味わうには絶好のタイミングです。
一方で、まだ数年から10年程度は余裕を持って熟成を楽しめるポテンシャルを秘めています。
2000年や2005年といった偉大な年と比べると価格も抑えめで、ラフィットの真価を理解するには格好のヴィンテージといえるでしょう。
ワイン愛好家にとって、所有し、そして味わう喜びを十分に堪能できる一本です。
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年の飲みごろは?
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年は、まさに「今が飲み頃」といえる絶妙なフェーズに差し掛かっています。
2004年はクラシカルなボルドーらしい気候条件のもとで収穫され、凝縮感というよりも調和やエレガンスを重視したスタイルに仕上がりました。
発売から20年を経た現在、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の骨格は角が取れ、タンニンは柔らかく溶け込み、果実味と熟成香のバランスが秀逸に整っています。
黒系果実の奥に、杉やタバコ、湿った土壌やスパイスのニュアンスが複雑に重なり、ラフィットらしい知的で気品ある風格を堪能できるでしょう。
パワフルな若さを楽しむよりも、今はまさに「こなれた味わい」を楽しみたい愛好家に最適なタイミングです。
あと数年熟成させる余地はあるものの、今抜栓すれば最も美しいピークの表情に出会える、贅沢な一期一会の体験となるはずです。
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シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年の購入ガイドと注意点
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年を購入する際には、いくつかのポイントと注意点を押さえておくことが重要です。
まず市場価格は15万円前後と、同銘柄の偉大なヴィンテージに比べるとやや手が届きやすいレンジにありますが、それでも投資的価値と鑑賞的価値を兼ね備えた一本です。
購入時には必ず信頼できるインポーターや専門店を選び、保存状態の確認を徹底しましょう。
20年の熟成を経たワインは、セラーの温度・湿度管理次第で品質に大きな差が出るため、ラベルや液面の状態、ボトルの保存履歴を確認することが肝心です。
また、オークションや個人売買での購入にはリスクが伴うため、真贋保証のある販売元を優先すると安心です。
2004年はクラシカルな味わいが特徴で、派手さよりも気品とバランスを重視する愛好家向けのヴィンテージです。
そのため「飲んで楽しむ」目的で購入する場合は、今が最適のタイミングといえます。
価格、保存状態、そして購入ルートの信頼性を意識して選ぶことが、この偉大なワインを最高の状態で楽しむための鍵となります。
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年のペアリング提案
シャトー・ラフィット・ロートシルト2004年は、まさにクラシカルな熟成ボルドーの魅力を存分に発揮する一本であり、その気品と複雑な香りを生かすペアリングが求められます。
20年を経て角の取れたタンニンと落ち着いた黒系果実、杉やタバコ、スパイスのニュアンスが調和しているため、力強さよりもエレガンスを重視した料理が相性抜群です。
例えば、じっくり火入れした牛フィレ肉のローストに赤ワインソースを添えた一皿や、鴨胸肉のローストとキノコのソテーは、ワインの熟成香と美しく響き合います。
また、ジビエでは繊維質がしっかりした鹿肉や鳩を軽やかなソースで仕立てると、ラフィットの気品を壊さず調和を楽しめます。
さらに熟成による落ち着きがあるため、黒トリュフやポルチーニを使ったリゾットなど、繊細で芳香豊かな料理も好相性です。
派手な脂の強い料理よりも、素材の持つ深みを引き出す調理法を選ぶことで、2004年のラフィットの真髄を最大限に堪能できるでしょう。
結論として、Chateau Lafite Rothschild 2004は、ジビエとの相性が非常に良い方向性を持っています。特に、鴨や野生のウサギのロースト、またはシカ肉の赤ワイン煮込みなどが適しています。これらの料理は、肉の旨味とワインの持つ黒果実や杉の香りが調和し、全体の味わいを引き立てます。温度は16〜18℃が理想的で、グラスは大きめのボルドーグラスを使用することで、香りを十分に楽しむことができます。また、デカンタージュを行うことで、ワインの酸素との接触が増え、より豊かな香りが引き出されます。味わい調整の指針としては、ジビエの調理法には塩味の強調を避け、ハーブやベリー系のソースを用いると、ワインの繊細なタンニンと調和しやすくなります。
まとめ:2004年シャトー・ラフィット・ロートシルト 総評
2004年のシャトー・ラフィット・ロートシルトは、クラシカルなボルドーの魅力を体現するヴィンテージです。
猛暑の2003年とは対照的に、穏やかな気候とゆっくりとした成熟により、力強さよりも気品と調和を重視した仕上がりとなりました。
現在20年の熟成を経て、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の骨格はしなやかに溶け込み、黒系果実や杉、タバコ、スパイスの複雑なアロマが調和しています。
ワイン・アドヴォケイト95点、ワイン・スペクテーター93点という高評価が示す通り、派手さはなくともテロワールの力がしっかりと表現された秀逸な一本です。
価格は15万円前後と、2000年や2005年といった偉大な年に比べれば抑えられており、ラフィットの真価を知るうえで格好の選択肢といえます。
今がちょうど熟成のピークにあたり、エレガンスに富んだ「こなれた味わい」を楽しみたい愛好家には最適のタイミングです。
所有し、抜栓する喜びを存分に味わえるクラシカルなラフィットといえるでしょう。
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