【コラヴァンとは?】ワイン開けた後の保存問題 最強グッズ

【最終更新日】2022年9月23日

ワインは酸素に弱く、一度開けることで空気に触れ、酸素と接触することで一気に劣化が進むとされています。

なかには酸素に触れることで一定の時間は品質が向上することもありますが、多くの場合は開けた翌日には味わいや香りが悪い方に変化してしまうものでしょう。

 

昔から、「ワイン開けた後の劣化問題」についてはいろいろ工夫がされていました。

ボトル内の空気を抜いて酸素との接触を避けるバキュバンや、小さな小瓶に移し替えて空気の容積を減らすなどの施策をしているワインファンや飲食店さんは少なくはないはずです。

 

ところが、これらの施策はどれも作業が大変だし、根本的に一度ワインを抜栓することになるので完全無欠な手法とは言い難く、劣化を防げるといっても限界のある方法だったのです。

 

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コラヴァンとは?

完全無欠のワイン保存方法?

ワインを開けると当たり前ですが大なり小なり空気に触れることになるのですが、コラヴァンはワインを開けることなく中身のワインだけ注ぐという最大のポイントがあります。

 

コラヴァンにはこのような細い針の様な筒があり、これをコルクをした状態で刺します。

この針からワインは注がれることになります。針は刺したままではなく、抜くとコルクは伸縮しますので自然に穴はふさがれますので、これで空気の侵入は防ぐことができます。

 

ワインを注ぐと、注いだ分のアルゴンガスが補填される仕組みになっていて、空気は侵入しないでアルゴンガスが瓶の中に充満されることになります。

 

アルゴンガスとは?

アルゴンガスは元素記号Arの気体で、空気中にも微量含まれている物質です。

ワインとは完全に不活性で、酸化することはありませんし、もともと空気中に含まれているものなので人体にも完全に無害です。

2019年には食品衛生法で添加物として認められたので、厚生労働省のお墨付きというのも安心材料です。

 

このアルゴンガスはワインに触れても酸化することはありませんし、かつ、酸素よりも比重が重く、そして液体に溶けないというメリットがあります。

これが瓶内に充満されるので、ワインは一切酸化をしないで保存が可能になったということになるのです。

 

他の保存方法との比較

では、ワイン開けた後問題の対策を比較してみましょう。

まずは↑バキュバンですが、バキュバンは瓶内の空気を抜くことで酸素との接触を減らす手法ですが、空気を抜くといっても限界があります。

また、シリコン製の栓の部分は使い続ければ劣化をするため、いつまでも使い続けるわけにはいきません。

劣化をすれば当然空気の侵入を防ぐことができなくなりますので、そうなると酸化は避けられないということになります。

 

次が保存スプレーです。

保存スプレー↑はコラヴァンと同様のアルゴンや窒素、二酸化炭素などの気体を瓶内に噴射して酸素のとの遮断をするアイテムです。

これは相当有効な手法で、かつ、価格も低いのでお勧めですが、ワインを注ぐたびに空気に触れることになるので完全無欠な手法ではありません。

当サイトとしてはまずはこちらの手法をお勧めしていますが、本当の高級ワインを少しずつ味わい尽くしたい、というニーズには答えづらいのが実際のところでしょう。

 

例えば1本5万円のシャンベルタンクロドベーズがあったとしましょう。これを10回に分けて10日間で飲み切りたいとします。

するとワインを注ぐたびに空気に触れるので、保存スプレーであっても酸化を防ぐのは厳しくなります。

 

保存スプレーについてはこちらもご参考ください。

[blogcard url=”https://winebooks-media.com/preservation-spray/”]

 

コラヴァンのデメリット

コラヴァンはワイン開けた後問題を根本的に解決する無敵の保存方法ではありますが、一つの最大の欠点があります。

それがコラヴァンは高いということです。

コラヴァンはアメリカ製なのですが、正規品ですと本体が約3万円、付属のアルゴンガスのカプセルが1個1300円します。

 

カプセル1個で瓶7個分のガスということですので、1瓶につき約200円のコストがかかることになります。

ひと瓶につき200円となると、大したことないじゃないかと思う人もいると思いますが、デイリーワインの価格帯ではとても使っていられません。

つまり、コラヴァンは高級ワイン向けのプロダクトだということになるのです。

 

コラヴァンの具体的な使い方

では、これらの手法と比較をしたうえで、具体的にどのような場合にコラヴァンは使われるのかを検討してみましょう。

コラヴァンは高級ワイン向けの保存アイテムなので、基本的にカプセル代の一本200円の価格上昇があっても気にならないくらいの価格のワインに対しての手法です。

 

例えばデイリーワインを飲む際に、その価格が1本1500円だったとしましょう。

1500円のワインでも十分に美味しいものが多いですが、これにコラヴァンを使うと結局1700円になってしまいます。

これでコラヴァンを使うのは現実的ではありません。使い続けるうちに馬鹿らしくなるのが普通の感覚です。

 

では、これが1本3万円のピュリニーモンラッシェだったらどうでしょう。これであれば3万円と30200円の違いなので、心理的なものはほとんど感じないはずです。

また、ワインファンであればこのくらいのワインになれば、「これを10日間に分けて味わいつくしたい」と思う人もいるはずです。

こういう場合には保存スプレーでは役不足なので、コラヴァンの登場ということになるのです。

 

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まとめ

いかがでしょうか。コラヴァンはこのように、今のところ完全無欠な保存グッズですが、高価なため上級者にお勧めな手法であることがお分かりになったかと思います。

また、ワインバーであれば高級ワインのグラス売りなどには有効性は高く、実際に多くの高級ホテルでも採用されているので、例えば1杯何千円もするような価格のグラスワインには不可欠なアイテムと言えるでしょう。

全てのワインファンにお勧め、というわけではありませんが、シーンを選んだ場合は無敵のワインアイテムでもあります。

特にコアなワインファンには強くお勧めできるプロダクトです。ご検討ください。


 

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