【ワインの会話・SNS・情報発信】ワインライフの質を下げる認知バイアス6選

こんにちは。WBSの前場です。

ワインの学習がある程度深まると、当然自分と同じレベルでワインの会話をしたくなるものでしょう。

ワイン会に積極的に参加したり、あるいはSNSでワインの情報発信をすることであなたのワインライフの質を深め、仲間を作り、さらにワインが美味しく楽しくなります。

 

WBS生の皆様であれば、ワインを他者と飲むときにいかに楽しく、いかに他者を尊重してその場を過ごせるかを心掛けていらっしゃると思います。

ですがそのうえで、やはりどうしてもワインを楽しむうえで、物事の判断を固定観念に左右されたり、合理的でない考えになってしまうことは誰にでも大なり小なりあるものです。

 

僕は早くのうちに心理学に興味を持ったので、自分の考えや物差しが合理的であるかそうでないかをできる限り客観的にジャッジしながら発言をするようにしています。

ですがそれであっても完全に不合理をなくすことはできませんし、不合理をなくすことは言うほど簡単なものではありません。

 

ワインライフにおいて不合理が多くなると楽しむ可能性を狭めてしまうこともありますし、逆に合理的に物事をとらえることで不要な批判や思わぬ衝突を避け、他者との関係に寛容性を持つことができるようになるかもしれません。

ワインを楽しみ、他者と共有するうえで、基礎的なNGパターンを押さえることであなたのワインライフの質は劇的に上がり、他者への発信に信頼性を増すことができます。

 

今回は「認知バイアス」という心理学のキーワードをもとに、「こういう判断・考えはワインライフの質を落とす」というケースを6つ紹介します。

これを押さえることでワインライフの質を上げることはもちろん、他者との関係であなたへの信頼性が高まります。

また、「なんとなくあの人の会話はもやもやする」の理由もはっきりとわかるようになります。

 

WBS生様であれば釈迦に説法ではありますが、できれば最後までお読みください。

 

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ワインライフの質を下げる「認知バイアス」とは?

偉そうなワイン通のバイアスを知る

バイアス(bias)とは”偏り”を意味する英語で、認知バイアスは心理学において物事の判断や判断のものさしが固定観念や経験則に縛られてしまい、結果として合理的でない判断をしてしまうことをさします。

認知バイアスは日常的にどこにでもあるものですし、完全にゼロにすることは難しく、僕でも後々考えると「これってバイアスだったのかな」と思うこともあります。

 

ワインの世界においては認知バイアスは見渡してみると結構あって、偉そうにしているワイン通やワイン界の大御所と呼ばれる人でもわかりやすく認知バイアスがかかっていることもあるところにはあるものです。

ワインをできる限りフラットに楽しみ他者を尊重するためには、そもそも今いる環境がバイアスにかかっているかどうかを判断することは重要です。

 

もちろん、あまりにも厳密にしてしまうと逆に委縮してしまい、ワインが楽しめなくなってしまう可能性があります。

そのため肩の力を抜いて、「こういうのがワインにおける認知バイアスなのか」程度で流しておくていどにしましょう。

ここでは、代表的な認知バイアスのキーワードを、ワインライフに当てはめてご紹介します。

 

確証バイアス

確証バイアスは最もわかりやすい認知バイアスの一つです。

自分の主張をしたいときに、自分の主張に都合のいい情報を意図的に集め、正当化をする。

逆に自分にとって都合の悪い情報については抵抗感を感じますから、無意識のうちに排除、あるいは軽視をしてしまうというものです。

 

ワインの世界では、特定の分野のワインを愛するがあまりにそのカテゴリーのワインの良い情報ばかりを集めてしまう、そのワインのメリットや喜びばかりを発信してしまう、などがあります。

この場合に、無意識のうちにデメリットについては見ない、触れないことも多くなりがちで、逆にほかのカテゴリのワインについては軽視をしてしまうこともあるでしょう。

 

好きなワインを好きなように楽しむのであれば何の問題もありませんが、それがほかのワインを楽しむ可能性を狭めることもあり得ます。

ただし、確証バイアスについては普段の生活でも比較的多く見受けられるもので、完全にゼロにすることは難しいです。

 

ハロー効果

ハロー効果とは特定の、モノ・人物に対する評価が、全く因果関係のない別のものへの評価に影響を与えることをさします。

例えば有名タレントを起用する企業CMなどはわかりやすい例でしょう。

 

プロ野球で圧倒的な成績を残した選手を起用する銀行のCMは見たことがある人は多いはずです。

プロ野球と金融では全くの畑違いであるにも関わらず、「なんとなく信頼できる」というハロー効果をもたらすのです。

 

ワインで言えば、「あの有名店のソムリエが言っていたからよいペアリングだ」という場合が挙げられます。

有名店のソムリエとあなたの嗜好が一致するとは限りませんし、完全に同じ料理とワインであってもその日の気分で味わいはどうにでも感じるものです。

そもそも有名店で働くソムリエ、というのは個人の嗜好とは関係がありません。

 

二分法の誤謬(ごびゅう)

実際には多くの選択肢があるにもかかわらず、二極化したものの考えをする人は案外多いものです。

例えば「ソムリエエクセレンスは合格することでキャリアアップにつながる」という話を聞くと、「なんだ、じゃあソムリエエクセレンスに合格しない人はキャリアアップできないのか」と短絡的に決めつけてしまうのです。

 

この例で行けば「キャリアアップにつながる一つの例としてソムリエエクセレンスの合格がある」としか言っていませんし、キャリアアップの方法はほかにもいくらでもあります。

こうなると話をする方は委縮をしてしまい、視野の狭さを理由に距離を置かれる可能性も出てきます。

 

二分法の誤謬は、余計な会話をしなくてはならないため、話をする方はストレスがかかってしまいます。

例えば今回の例で言えば、

「ワイン界でのキャリアアップには、転職や海外での勤務、SNSでの情報発信、違う分野の学習など、ほかにもいくらでもあるけど、そのうちの一つがソムリエエクセレンス合格だよ」

とわざわざ不要な話をしなければならず、こうなると話が深化をしないことも多いです。

 

 

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