シュッド・ウエストのワイン
学習のポイント
南西地方は広域で、かつマイナーなワインが散らばっているため、苦手意識の強い人が多い地域です。
その分おさえるべきポイントは少なく、出題傾向も大きな変化はありません。
まずは重要なところをおさえたら、テキストと教本を繰り返し読み込み、知識を定着させましょう。
シュッド・ウエスト(Sud-Ouest)
🔒 ログインしてください。県名)ドルドーニュ(Dordogne)、ロット エ ガロンヌ(Lot-et-Garonne)、アヴェイロン(Aveyron)、オート ガロンヌ(Haute-Garonne)、ジェール(Gers)、ロット(Lot)、ピレネー アトランティック(Pyrénées-Atlantique)、オート ピレネー(Haute-Pyrénées)、ランド(Landes)、タルン(Tarn)、タルン エ ガロンヌ(Tarn-et-Garonne)、コレーズ(Corrèze)、アリエージュ(Ariège)
1)シュッド・ウエストについて
フランス南西部に広がる広大なワイン産地です。
土着品種が多く、少しマイナーなイメージがありますが、近年良質なワインが多く生産されています。
その広大な面積から、甘口から発泡性ワインまでヴァラエティに富みます。
気候:多様な気候
西部:海洋性気候 北西部:大陸性気候 南部:地中海性気候
秋に吹く暑く乾燥した風はカビなどの病害を防ぎ、ブドウの成熟を促します。
土壌:多様な土壌構成
粘土石灰質や片岩、花崗岩など様々な土壌が入り組んでいます。
※ワイン生産量 3,633,650hℓ(うちAOCワイン1,122,564hl 比率 赤57% ロゼ17%白26%)
ブドウ栽培面積 54,950ha
・南西地方の歴史
ローマ人によってこの地に伝えられたワイン作りは、教会や修道院によって発展を遂げていきます。
この地はサンティアゴ デ コンポステーラ巡礼路であったため、多くの巡礼者によってこの地のブドウ品種は他地域へと広がっていきました。
1241年にはヘンリー3世がボルドーワインに特権を与えたため、南西地方のワインは浸透していきませんでした。
フィロキセラ 禍以降、日常消費用ワインを大量に生産していましたが、1956年の霜害を契機に、量より質を求める方向にシフトしていきました。
・南西地方の経済や文化
南西地方で最大の人口を誇るトゥールーズ市は航空・宇宙産業の中心です。
また、林業や観光業も盛んです。
ベルジュラックの近くには世界遺産に登録された遺跡などがあり、聖母伝説で有名なルルドの町はピレネー山脈の麓にあり、毎年多くの巡礼者や観光客が訪れています。
・ブドウ品種
地理的にボルドー系品種が広く栽培されていますが、土着品種も多くあります。
(白ブドウ品種)
モーザック(Mauzac):甘~発泡まで幅広いワインが作られています。ガイヤック原産。
ランドレル(Len de l’el)、
プティ マンサン(Petit Manseng)、グロ マンサン(Gros Manseng)
バロック(Baroque):テュルサンでしかほとんど栽培されていません。
セミヨン(Sémillon)、ソーヴィニヨン(Sauvignon)、ミュスカデル(Muscadelle)
(黒ブドウ品種)
ネグレット(Négrette):フロントンでは重要な品種。
タナ(Tannat):タンニンの強い品種。
プリュヌラール(Prunelar)、デュラス(Duras)、フェル セルヴァドゥ(Fer Servadou)、カベルネ フラン(Cabernet Franc)、カベルネ ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、マルベック=コット=オーセロワ(Marbec=Côt=Auxerrois):カオールで重要な品種。
・郷土料理やチーズ
コンフィ ド カナール(Confit de Canard):鴨のコンフィ。
マグレ ド カナール(Magret de Canard):フォワグラの為に飼育した鴨。
フォワグラ(Foie Gras):フォワグラ。
トリュフ(Truffe):トリュフ。
ガルビュール(Garbure):キャベツやベーコン、白いんげん豆の入ったスープ。
ロックフォール(Roquefort):チーズ。羊乳。青カビタイプ。
オッソー イラティー(Ossau-iraty):チーズ。羊乳。ハードタイプ。
プリュノー ダジャン(Pruneau d’Agen):アジャン産干しプラム。
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2)6つの地区と主なA.O.C.
🔒 ログインしてください。・主なI.G.P.
コート ド ガスコーニュ(Côtes de Gascognes)
アルマニャックの生産地域を含んだIGPです。
赤・ロゼ・甘白・辛白が生産可能です。
コンドンの町周囲では、コンドモワ(Comdomois)という地理的名称を付記することができます。
コート デュ タルン(Côtes du Tarn)
ガイヤックと重なる、赤・ロゼ・甘白・辛白が生産可能なIGPです。
キュナック(Cunac)、カバネス(Cabanès)という地理的名称があります。
コンテ トロザン(Comtè Tolosan)
南西地方のほぼ全域を含んだIGPです。
赤・ロゼ・甘白・辛白が生産可能です。
カンタル(Cantal)、タルン エ ガロンヌ(Tarn et Garonne)、オートガロンヌ(Haute-Garonne)、ピレネー アトランティック(Pyrénées-Atlantique)、ビゴール(Bigorre)、コトー エ テラス ド モントーバン(Coteaux et Terrasses de Montauban)といった地理的名称があります。
コート デュ ロット(Côte du Lot)
赤・ロゼ・白・発泡(白・ロゼ)が生産可能なIGPです。
ロカマドゥール(Rocamadour)という地理的名称を付記することができます。
ランド(Landes)
赤・ロゼ・甘白・辛白・発泡(白・ロゼ)が生産可能なIGPです。
サーブル ド ロセアン(Sable de l’Océan)、シャロス(Chalosse)、コート ド ラドゥール(Côtes de l’Adour)、サーブル フォーヴ(Sables Fauves)といった地理的名称を付記することができます。
アリエージュ(Ariége)
赤・ロゼ・甘白・辛白が生産可能なIGPです。
コトー ド ラ レーズ(Coteaux de la Léze)、コトー デュ プラントレル(Coteaux du Plantaurel)という地理的名称があります。
6つの生産地区
ベルジュラック地区、ガロンヌ川流域、ロット川流域、タルン川流域、ガスコーニュ・バスク地区、リムーザン地区
に分かれます。
・ベルジュラック地区(ドルドーニュ川流域)
ドルドーニュ川上流域に広がるワイン産地です。
甘口の白や長期熟成可能な赤など、様々なタイプのワインが生産されています。
ボルドー地方と似た品種が栽培されており、土壌は粘土石灰質が大半です。
(A.O.C.)
ベルジュラック(Bergerac)
ベルジュラック市を中心とする、赤・ロゼ・辛白が認められたA.O.C.です。
コート ド ベルジュラック(Cote de Bergerac)
ベルジュラックと同じ地域に認められているA.O.C.です。
赤と甘口の白(残糖4g/ℓ~)のみ認められています。
最大収量、最低アルコール度数の規定は共にコート ド ベルジュラックがより厳しくなっています。
ぺシャルマン(Pécharmant)
ACベルジュラックのうち、ベルジュラック近郊のみ認められたA.O.C.です。
土壌は花崗岩と粘土からなり、赤ワインのみが生産可能です。
メルロ、カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、マルベックが認められており、3品種以上のブレンドが義務で、1品種が65%を越えてはいけません。
モンラヴェル(Montravel)
サンテミリオンの石灰岩台地の延長にあるA.O.Cです。
赤・辛口白のみ生産可能です。
赤はメルロが主要品種。
白の主要品種はソーヴィニヨン、セミヨン、ミュスカデㇽ。
官能検査によりベルジュラックに格下げされることもあります。
コート ド モンラヴェル(Côtes de Montravel)
モンラヴェルから東の2カ村を除いた区域で認められているA.O.C.です。
甘口の白(残糖25~54g/ℓ)のみ生産可能です。
モンラヴェルの主要品種を80%~使用
し、かつセミヨンを30%以上使用します。
オー モンラヴェル(Haut-Montravel)
コート ド モンラヴェルと同じ区域で認められている極甘口白ワインのA.O.C.です。
残糖は85g/ℓ~必要としており、ほとんどの場合貴腐ブドウが含まれています。
セミヨンを50%~使用する必要があります。
モンバジャック(Monbazillac)
残糖45g/ℓ~の甘口白のみ認められているA.O.C.です。
セミヨン、ソーヴィニヨン、ミュスカデㇽが主要品種。
85g/ℓ~の場合、セレクション ド グラン ノーブルを付記することができます。
ソーシニャック(Saussignac)
残糖68g/ℓ~の甘口白のみが認められているA.O.C.です。
モンバジャックと隣接しています。
ロゼット(Rosette)
残糖25~54g/ℓを必要として、甘口白ワインのみ生産可能なA.O.C.です。
セミヨン、ソーヴィニヨン ブラン、ソーヴィニヨン グリ、ミュスカデルの4品種のみ使用可能です。
コート ド デュラス(Côtes de Duras)
赤・ロゼ・白が生産可能なA.O.C.です。
赤・ロゼ:メルロ、カベルネ フラン、カベルネ ソーヴィニヨン、マルベックが認められており、単一・ブレンド共に可能です。
白:主要品種はセミヨン、ソーヴィニヨン、ミュスカデㇽ、オンデンク、シュナンブラン、モーザック。
Sud-Ouest-Bergerac | Bergerac | 赤白ロゼ | 白は辛口 |
Sud-Ouest-Bergerac | Côtes de Bergerac | 赤白 | 白は甘口 |
Sud-Ouest-Bergerac | Côtes de Duras | 赤白ロゼ | |
Sud-Ouest-Bergerac | Côtes de Montravel | 白 | 甘口 |
Sud-Ouest-Bergerac | Haut-Montravel | 白 | 甘口 |
Sud-Ouest-Bergerac | Monbazillac | 白 | 甘口 |
Sud-Ouest-Bergerac | Montravel | 赤白 | |
Sud-Ouest-Bergerac | Pécharmant | 赤 | |
Sud-Ouest-Bergerac | Rosette | 白 | 甘口 |
Sud-Ouest-Bergerac | Saussignac | 白 | 甘口 |
・ガロンヌ川流域
🔒 ログインしてください。ガロンヌ川上流に点在しており、西部は海洋性気候、東部は地中海性気候の影響を受けます。
ボルドー系品種が多く栽培されています。
(A.O.C.)
コート デュ マルマンデ(Côtes du Marmandais)
ガロンヌ川両岸に広がり、赤・ロゼ・白が生産可能なA.O.C.です。
赤・ロゼ:主要品種はカベルネ フラン、カベルネ ソーヴィニヨン、メルロ。
補助品種として認められているアブリューは黒い果実の香りを持つ特徴的な品種。
白:ソーヴィニヨンが主要品種。残糖は~4g/ℓ。
ビュゼ(Buzet)
ガロンヌ川左岸に広がり、赤・ロゼ・白が生産可能なA.O.C.です。
ブリュロワ(Brulhois)
ガロンヌ川左岸に広がり、赤・ロゼのみ生産可能なA.O.C.です。
赤・ロゼ:カベルネ フラン、メルロ、タナが主要品種。
サン サルドス(Saint-Sardos)
ガロンヌ川左岸に広がり、赤・ロゼのみ生産可能なA.O.C.です。
土壌は砂利質、大西洋と地中海の影響を受ける珍しい地域です。
赤:シラーとタナが主要品種。必ず両方使用し、合わせて60%~にしなければなりません。
シラーを最も使用しなければなりませんが、80%を越えてはいけません。
ロゼ:2品種以上をブレンド。シラーを最も使用しなければなりません。
フロントン(Fronton)
ガロンヌ川とタルン川に挟まれた地域に広がるA.O.C.です。
赤・ロゼのみ生産可能で、暑く乾燥した風によりブドウの成長が促される地域です。
土壌はブルベーヌ(丸石や砂利で構成された沖積土)、ルジェ(シルトと粘土の混合)、深い粘土の上を小石が覆っている土壌、の3つに分かれています。
土着品種であるネグレットのみを主要品種として、40~100%使用します。
Sud-Ouest-Garonne | Brulhois | 赤白ロゼ |
Sud-Ouest-Garonne | Buzet | 赤白ロゼ |
Sud-Ouest-Garonne | Côtes du Marmandais | 赤白ロゼ |
Sud-Ouest-Garonne | Saint-Sardos | 赤ロゼ |
Sud-Ouest-Garonne | Fronton | 赤ロゼ |
・ロット川流域
ガロンヌ川に流れ込むロット川流域に広がっている地域です。
長い歴史を持つカオールの畑が知られている産地です。
(A.O.C.)
カオール(Cahors)
東西60km広がる、赤ワインのみが生産可能なA.O.C.です。
石灰岩台地や粘土がちな土壌など様々な構成です。
主要品種はマルベック。補助品種にはメルロとタナが認められています。
マルベックを70%~使用することが義務付けられています。
カオールは昔から色の濃いワインとして知られていて、英語でブラックワイン、フランス語でヴァンドノワール(Vins de Noirs)とも呼ばれています。
コトー デュ ケルシー(Coteaux du Quercy)
2011年に認められた、カオールの南に広がるA.O.C.です。
石灰質土壌であり、赤とロゼのみ生産可能です。主要品種はカベルネ フランであり、マルベック、メルロ、タナ、ガメイなども補助・付帯品種として認められています。
赤:3品種以上のブレンド。カベルネ フラン40~70%。
ロゼ:2品種以上をブレンド。カベルネフラン40~90%。
アントレイグ ル フェル(Entraygues-le Fel)
赤・ロゼ・白が生産可能なA.O.C.です。
畑はテラス状に作られており、西は片岩、東側は花崗岩土壌です。
赤・ロゼ:フェール セルヴァドゥが主要品種。
白:シュナン ブランが主要品種。
エスタン(Estaing)
赤・ロゼ・白が生産可能なA.O.C.。暑く乾燥夏がある大陸性気候です。
テラス状に畑は広がり、片岩と石灰岩土壌です。
赤・ロゼ:フェール セルヴァドゥ、ガメイが主要品種。
白:シュナン ブランが主要品種。
マルシャック(Marcillac)
赤・ロゼのみ生産可能なA.O.C.です。土壌はルージエ(粘土石灰質)と石灰岩。
赤・ロゼ:フェール セルヴァドゥが主要品種(80%~)。
Sud-Ouest-Lot | Coteaux du Quercy | 赤ロゼ | カベルネフラン |
Sud-Ouest-Lot | Entraygues et le Fel | 赤白ロゼ | フェールセルヴァドゥー、シュナンブラン |
Sud-Ouest-Lot | Estaing | 赤白ロゼ | フェールセルヴァドゥー、ガメイ、シュナンブラン |
Sud-Ouest-Lot | Cahors | 赤 | マルベック70%以上 |
Sud-Ouest-Lot | Marcillac | 赤ロゼ | フェールセルヷドゥ |
・タルン川流域
タルン川はアヴェイロン川に合流した後、ガロンヌ川に合流します。
南西地方の中では比較的内陸に位置しています。
オータンと呼ばれる暑く乾燥した風により、ブドウの生育は促され、カビなどの病害を防ぐことができます。
(A.O.C.)
ガイヤック(Gaillac)
3000haに及ぶ広大な栽培面積を誇るA.O.C.です。その広さゆえ、土壌構成は様々です。
タルン川左岸:砂利の多い沖積土。
右岸の斜面:粘土石灰質土壌。
北部の台地:石灰岩。
東の飛び地:小石の混じった粘土を片岩が覆う。
赤・ロゼ・白・発泡白が生産可能です。新酒の表記も可能であり、ガメイを100%使用。
赤・ロゼ:デュラス、フェール セルヴァドゥ、シラーが主要品種。
白:ラン ド レル、モーザック、モーザック ローズ、ミュスカデㇽが主要品種。
残糖45g/ℓ~でドゥー(Doux)を表記できます。
残糖100g/ℓ~、収穫時果汁糖度280g/ℓ~でヴァンダンジュ タルディヴを表記できます。
その場合はラン ド レル、オンデンクが主要品種。
発泡白(ムスー):ラン ド レル、モーザック、モーザック ローズ、ミュスカデㇽが主要品種。
瓶内二次発酵で、瓶内熟成9カ月が必要。
残糖50g/ℓ~でドゥーと表記できます。
※メトード アンセストラルの場合、品種はモーザック、モーザック ローズのみ。
残糖45g/ℓ~で、ドゥーと表記できます
ガイヤック プルミエール コート(Gaillac Premières Côtes)
ACガイヤックの中で、タルン川右岸の11カ村に限られたA.O.C.です。
ガイヤックと同じ品種規定な辛口白のみ生産可能です。
収穫時果汁糖度や最大収量の規定がACガイヤックよりも厳しい為、ACガイヤックの上級A.O.C.のように扱われています。
コート ド ミヨー(Côtes de Millau)
2010年に認定された、標高350~500mの斜面に畑が点在している小さなA.O.C.です。
赤・ロゼ・白が生産可能です。
赤:ガメイ(30%~)、シラー(30%~)、カベルネ ソーヴィニヨン(10~30%)が主要
品種。デュラスやフェールセルヴァドゥもブレンド可能。
ロゼ:ガメイが主要品種(50%~)。
白:シュナンブラン(50%~)、モーザック(10%~)のブレンド。
Sud-Ouest-Tarn | Côtes de Millau | 赤白ロゼ | ガメイ、シラー |
Sud-Ouest-Tarn | Gaillac | 赤白ロゼ | |
Sud-Ouest-Tarn | Gaillac Premières Côtes | 白 |
・ガスコーニュ・バスク地区
🔒 ログインしてください。アルマニャックの産地を含むガスコーニュと、スペインとの国境付近に広がるバスク地区です。
地品種を使用したワインが多く生産されています。
(A.O.C.)
マディラン(Madiran)、パシュラン デュ ヴィク ビル(Pacherenc du Vic-Bilh)
両方とも同じ地域で認められているA.O.C.です。
赤ならマディラン、白ならパシュラン デュ ヴィク ビルを名乗ることができます。
斜面上部は丸石が転がり、下部は石灰質土壌やシルト、粘土です。
マディラン:タナが主要品種(50%~)。
カベルネ ソーヴィニヨン、カベルネ フラン、フェール セルヴァドゥを補助品種としてブレンドすることができます。
パシュラン デュ ヴィク ビル:クルビュ、プティ クルビュ、グロ マンサン、プティ マンサンが主要品種。
セック(Sec):残糖~4g/ℓの辛口な場合表記できます。
セックの表記がない場合は残糖45g/ℓ~の甘口。
サンモン(Saint Mont)
マディランの北に隣接するA.O.C.です。赤・ロゼ・白が生産可能。
マディラン、パシュラン デュ ヴィクビルと品種構成が近く、両アぺラシオンとの関係が強いワイン産地です。
テュルサン(Tursan)
マディランの西に広がるA.O.C.です。赤・ロゼ・白が生産可能です。
栽培地域は広く認められていますが、実際に栽培されているのは320haほどです。
赤・ロゼ:カベルネ フランとタナが主要品種(合わせて50%~、単独では~60%)。
白:バロックとグロ マンサンが主要品種(合わせて50%~、単独では~60%)。
ジュランソン(Jurançon)
アンリ4世の洗礼に使用されたといわれるA.O.C.です。
甘・辛の白ワインのみ生産可能です。通常のジュランソンは残糖40g/ℓ~必要です。
主要品種はプティ マンサンとグロ マンサンです。単一での使用も可能。
残糖が~4g/ℓの場合はセックと表記することができ、11月2日以降の収穫で残糖が55g/ℓ~の場合は、ヴァン ダンジュ タルディヴの表記ができます。
ヴァンダンジュ タルディヴの場合、プティ マンサンとグロ マンサンのみ使用可能です。
ベアルン(Béarn)
ジュランソンやマディランを含んだA.O.C.です。
べロックの周辺地域ではべロック(Bellocq)という地理的表示を付記できます。
赤・ロゼ・白が生産可能です。
赤・ロゼ:タナ(50%~)、カベルネ フラン、カベルネ ソーヴィニヨンが主要品種。
白:ラフィア ド モンカード(50%~)、グロ マンサン、プティ マンサンが主要品種。
イルレギー(Irouléguy)
バスク地区で認められているA.O.C.です。年間降雨量は多いが、秋は穏やかで乾燥しています。
赤・ロゼ・白が生産可能。
赤:カベルネ フラン、タナが主要品種(合わせて50%~)でカベルネ ソーヴィニヨンを補助品種としてブレンドできます。
白:クルビュ、プティ クルビュ、グロ マンサン、プティ マンサンのうち2品種以上をブレンドしなければなりません。
ロゼ:赤用品種に10%まで白用品種を混醸できます。
フロック ド ガスコーニュ(Froc de Gascogne)
アルマニャックで作られるVDLです。白とロゼがあります。
糖度170g/ℓ~の果汁にアルコール度数52%~のアルマニャックを加えて、アルコール度数16~18%のVDLを生産します。
Sud-Ouest-Gascogne-Basque | Saint-Mont | 赤白ロゼ | |
Sud-Ouest-Gascogne-Basque | Tursan | 赤白ロゼ | |
Sud-Ouest-Gascogne-Basque | Béarn | 赤白ロゼ | |
Sud-Ouest-Gascogne-Basque | Irouléguy | 赤白ロゼ | カベルネフラン、タナ合わせて50%以上 |
Sud-Ouest-Gascogne-Basque | Jurançon | 白 | 甘口と辛口、グロマンサン、プティマンサン |
Sud-Ouest-Gascogne-Basque | Madiran | 赤 | タナ50%以上 |
・リムーザン地区
オートヴィエンヌ、クルーズ、コレーズの3県からなる地区です。
(A.O.C.)
コレーズ(Corrèze)
赤ワインのみ生産可能なA.O.C.です。
カベルネ フラン(50~100%)が主要品種として、メルロ、カベルネ ソーヴィニヨンをブレンド可能です。
コレーズ コトー ド ラ ヴェゼール(Corrèze Coteaux de la Vézère)
赤と白が生産可能なA.O.C.です。
赤:カベルネ フラン100%。
白:シュナン ブラン100%。
コレーズ ヴァン ド パイユ(Corrèze vin de paille)
ヴァンド パイユの白・ロゼが生産可能なA.O.C.です。
品種はカベルネ ソーヴィニヨン、カベルネ フラン、メルロ、シャルドネ、ソーヴィニヨンが使用可能です。
収穫時糖度189g/ℓ~、圧搾時糖度320g/ℓ~が規定されています。
Sud-Ouest-Limousin | Correze | 赤 | カベルネフラン50%以上 |
Sud-Ouest-Limousin | Correze Coteaux de la Vezere | 赤白 | カベルネフラン、シュナンブラン |
Sud-Ouest-Limousin | Correze Vin de paille | 白ロゼ |
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