ソムリエ・ワインエキスパート試験の新しい出題形式について

2023年度のソムリエ試験、ワインエキスパート試験を振り返ると、際立っているのが一般呼称の出題形式の変化です。

ざっくりいえばこれまでは四肢択一と言って、4つの選択肢がある中から一つを選ぶというものでした。

 

・該当するものをひとつ選んでください

・正しいものをひとつ選んでください

・間違っているものを一つ選んでください

・(地図問題などで)これに該当するアペラシオンを選んでください

・生産できる色を選んでください

 

これらの問題は4つの選択肢から一つを選ぶ方式なので、極端な話、あてずっぽうで選んでも正解率は25%となります。

選択するものが4つしかないうえに一つしか選ぶことができないため、受験者に与えられた手段は4つのみ、ということになります。

 

ところが2023年度試験ではこれに加えて新しい傾向の出題形式があって、これが受験者にとってはかなりの難問に映ったことでしょう。

 

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2023年度ソムリエ試験・ワインエキスパート試験からはじまった新しい出題形式とは?

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の”四肢択一”とは?

四つのうちから一つを選ぶのは、資格試験においては有名なものに宅建試験があります。

また、資格試験においては一次試験は筆記試験であることが多く、選択肢が4つではなくとも、たいていどの資格試験も選択式がとられることが多いです。

 

ですが、ソムリエ試験、ワインエキスパート試験のこれまでの出題は、一つを選ばせるものに極端に集中していました。

3つが間違っていて1つがあっている、該当するものは1つのみ、という形式です。

これでは受験者はわかる、わからないがはっきりしていて、せんじ詰めれば「暗記の試験」ということになるのです。

 

2023年度から採用の”新しい形式”とは?

では、これを踏まえて2023年度から採用された新しい形式を検討してみましょう。

大きく分けると多岐選択式と記述式の二つになります。

 

まず、多岐選択式とは、選択肢が4つではなく3つかもしれないし5つかもしれないし、もっと多くかもしれません。

この中から該当するものをすべて選んでください、などのように、選択が一つには限らない形式の出題です。

 

また、記述式については国名やブドウ品種、生産地域の名称をキーボードから入力する、という形式です。

シャルドネ、フランス、トスカーナ州、などが解答例になります。

 

これ以外にも回答は一つのみですが選択肢が4つではないものなどもあったようです。

 

新しい形式は、想定済みだった

これは後付けになってしまうのですが、WBSでは練習問題や最終模擬試験において、2023年度試験の出題形式を出題していました。

この試験は7月後半から8月末日までの期間に受験することができるCBT試験なので、初期のころに受験した方は情報が不足しがちになります。

おそらく初日や2日目に受験をされた方は新しい形式の出題には面食らったことでしょう。

ですが、WBS生はすでに対応済みの問題でしたので、多くの方は初期のころに普段通りに合格をされていました。

 

これはなにもヤマが当たったとか、内通していたとかそういうものではなくて、過去の出題を分析すればある程度は可能性として考えられるとして予想をしていたのです。

というのも2022年度試験、つまりおととしの試験の段階で、これまでの四肢択一式の出題では難易度的にこれ以上は難しいというくらいに出題の難易度は上がっていました。

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験は国内のワインの試験においては圧倒的な知名度があり、その歴史や伝統を考えると、より一層の権威性が求められるフェーズになります。

試験の権威性を上げるためには試験そのものの難易度を上げ、良問を揃えるのがソムリエ協会の経営合理性だからです。

 

2024年に出題が予想される形式は?

これから受験をされる方にとっては耳がいたいところかもしれませんが、ソムリエ試験・ワインエキスパート試験はこれからも難易度は上がり続けることが予想されます。

主催者側としては「あの試験は難しい」と思わせることで権威性が増しますし、資格試験合格にプレミアをもたせ、優秀な人材をスクリーニングしやすくなるからです。

そのため出題形式も難化はあっても易化は検討しづらいです。

 

WBSは試験の難化は想定済みですし、すでに盤石の準備をしていますので、おそらくほとんどの形式を予想しています。

結論を言うと2024年度については新傾向の出題は2023年度と変わらず、それら新傾向の出題の比率が上がり、また、解答も複雑になると予想しています。

さらに、四肢択一についてもこれまでの様な「一つ選んでください」形式のものではないものも出題をされると予測しています。

 

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