ソムリエ・ワインエキスパート試験の一次試験の記述問題とは?

【最終更新日】2024年7月21日

ソムリエ・ワインエキスパート試験の一次試験はCBT形式での筆記試験です。

それまでは四肢択一のみでしたが、記述式の問題もあり、かなり受験生にとっては高いハードルに感じられるはずです。

ただし、しっかりとCBT試験を分析することである程度の出題傾向は探れますので、練習問題とともに記述式の問題を攻略しましょう。

 

CBT(コンピュータベーストテスト)試験における記述問題の出題には、出題者側にはいくつかの課題があります。

まず、記述問題については採点の自動化が難しく、正誤の判定に多大な労力と時間がかかります。

また、採点基準の統一も重要で、採点者間のばらつきを防ぐために詳細なガイドラインが必要です。

 

さらに、記述問題の作成には高い専門知識が求められ、問題の質を保つために慎重な検討が必要です。

加えて、受験者の回答内容が多岐にわたるため、評価の一貫性を保つことが難しくなります。

これらの要因から、CBT試験において記述問題を導入する際には、出題者側にとって多くの制約と課題が求められます。

 

*この記事は、WBSワインブックススクールの代表前場が、インスタグラムに毎日投稿するソムリエ・ワインエキスパート試験のお役立ち情報を抜粋し、スタッフが記事にしています。

【過去の記事はこちら】

 

ソムリエ・ワインエキスパート試験 一次試験の記述問題とは?

【練習問題】ポルトガルの、DouroやPortoを生産するエリアのV.R.の名称を記述してください。

記述問題は、完全一致でないと通常は正誤の判定ができません。

必ず問題文にカタカナ、アルファベットなどの縛りがあるかなどの制限を確認しましょう。

 

記述問題は2023年度から採用され、2023年度受験生はかなり驚いたことでしょう。

記述形式であるため記憶の質が求められ、完全一致できないと正解にはならず、そのため受験生にはかなりのハードルに感じたはずです。

 

WBSでは教本読み込みの際に、「出題者側の意図を探る」を最重要項目としています。

では、記述式においては、出題者側の意図とは何でしょうか?

「CBT試験の為、完全一致でないと正誤の判定ができない」

が最も大きな出題の制限になるのです。

CBT試験はその場で合否を表示するため、あらかじめ回答を入力をしておかないといけません。

では、ここからどのような問題が予想できるでしょうか?

 

↓回答はインスタ投稿の下↓

【正解】ドゥリエンセ

「ドゥリエンセ」が回答の場合、完全一致の正解では、アルファベットでDuriense,カタカナでドゥリエンセが教本に記載されていますので、これは文句なしの正解です。

ただし、Durienseはひょっとしたらカタカナでは「デュリエンセ」と読んでも正解だという人もいるはずです。

では、「デュリエンセ」は正解か不正解か?

これは出題者側にしか分かりませんので、探っても意味はありません。

この試験は「ソムリエ協会教本より出題」とありますので、その前提を踏まえれば「ドゥリエンセ」が正解となります。

 

記述式はシステムで正誤を判定する場合は必ず事前に正解を入力しておき、完全一致で正解になります。

そのため、あらかじめ出題から予測される回答をだし、

①長すぎる回答②割れる回答

は入力を無数にする必要があるため、避けられる傾向です。

例えば「赤ワインの作り方を100文字で説明してください」は無数に回答が割れてしまうため、CBT試験では正誤の判定が出来ず、そもそも出題の土俵にも上がらないのです。

そのため記述式では、文字数の少ない地名、生産地名が最も出題者側の意図に沿っていると言えます。

 

評価の一貫性と試験の権威性

CBT(コンピュータベーストテスト)試験において、評価の一貫性は試験の権威性に直結します。

評価の一貫性とは、受験者の回答に対する採点が公平で一律であることを指します。

この一貫性が保たれないと、受験者間での不公平感が生じ、試験そのものの信頼性が損なわれます。

 

CBT試験の特長として、試験問題のランダム化や自動採点システムの導入があります。

これにより、従来のペーパーベースの試験と比べて、個々の採点者の主観が入りにくくなり、評価の一貫性が向上します。

特に選択問題では、自動採点システムが導入されているため、全受験者に対して同じ基準で評価が行われます。

これにより、採点のばらつきが減少し、受験者は自分の実力が正確に反映された結果を得ることができます。

 

しかし、記述問題や論述問題では、評価の一貫性を保つことが難しくなります。

これらの問題では、回答内容の解釈や採点基準が複雑であり、採点者間でのばらつきが生じやすいためです。

このため、記述問題を導入する場合には、詳細な採点ガイドラインや模範解答を準備し、出題側にも十分なトレーニングが不可欠です。

 

評価の一貫性が確保されることで、試験の権威性が向上します。

権威性とは、その試験がどれだけ信頼性があり、公平であり、評価結果が正確であるかを示すものです。

権威性の高い試験は、教育機関や企業からの信頼を得やすくなり、その試験結果を基にした受験者の能力評価が広く認知されます。

逆に、評価の一貫性が欠如している試験は、受験者や関係者からの信頼を失い、その試験結果の価値が低下します。

 

CBT試験における評価の一貫性は、その試験の権威性を支える重要な要素であり、試験運営者はこれを確保するために十分な準備と対策を講じる必要があります。

ソムリエ・ワインエキスパート試験の一次試験についてもこれらを冷静に検討すれば、ある程度の出題者側の意図が探れるでしょう。


 

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