南西地方は、フランスの南西部にあるワイン産地の一つであり、ボルドーのワイン産地からそれぞれ内陸と南に位置するいくつかのワイン生産地域を含む。
合計16000ヘクタールのブドウ畑を持ち、ボルドーのあるアキテーヌ地方と、ミディ=ピレネー地方のほぼ西側にあるいくつかの不連続なワイン産地から構成されている。
したがって、フランス南西部は、ドルドーニュ川とガロンヌ川(これらはボルドー市を流れ、ジロンド河口を形成する)およびその支流周辺の上流地域と、ベアルンを含むガスコーニュ地方のワイン生産地域、そして北部バスク地方を含んでいることになる。
ワインの特徴
広範な範囲であるため、土壌的にも気候的にも多様なテロワールであることに加え、120の土着品種の宝庫であり、ワインも実に多彩で個性に富む。29のAOCがあり、IGPも14を数える。
ボルドーに最も近い地域は、ボルドーのワインに似たスタイルのワインを生産しており、そのほとんどが同じブドウ品種から造られている。
さらに南下すると、ワインはやはりボルドーのものに似ているが、タナなど、ボルドーでは使われない品種が一般的である。
最後に、ピレネー山脈に近い地域では、グロ・マンサンやプティ・マンサンといった地場品種からワインが造られている。
白ブドウの主要品種は下記のとおりである。
セミヨン、ソーヴィニヨン、ミュスカルデルなどのボルドー系の3品種はベルジュラックやコート・ド・デュラスで栽培されている。
モーザック、ラン・ド・レル(ロワン・ド・ルイユ)は黄色い果実のアロマで辛口白や凝縮した甘口白となる。
プティ・マンサンは、ピレネー・アトランティック原産の甘口白向き品種。
グロ・マンサンはバスク地方原産のエキゾチックな果実香を持つ品種。
バロックは事実上、テュルサンのみで栽培されている品種。
黒ブドウの主要品種は下記のとおりである。
カベルネ・フランは、バスク地方原産とされていて、南西地方の様々なワインにブレンドされる。
マルベック(コット)は、とりわけカオールで重要な役割を果たす品で、力強く、スパイシーな風味。
ネグレットは、フロントンのロゼや赤を生産する品種。
プリュヌラールは、収量が低く一時は絶滅仕掛けた品種だが、ガイヤックとマルシヤックで復活した。
デュラスは、ガイヤック原産の品種で、色は濃いがしなやかな味わいのワインを生む。
フェール・セルヴァドゥは、タンニンが強く、ワインの骨格を形作る。
料理
マグレ・ド・カナール(Magret de Canard)・・・フォア・グラを採取するために肥育した鴨。
ジャンボン・ド・バイヨンヌ(Jambon de Bayonne)・・・アドゥール盆地産の生ハム。1998年にIGP取得。
ロックフォール(Roquefort)・・・アヴェイロン県ロックフォール・シュール・スルゾン村の洞窟で熟成させる、青カビの羊乳チーズ。1979年にAOC、1996年にAOP取得。
オッソー・イラティ(Ossau-Iraty)・・・バスク地方およびベアルン産の羊乳チーズ。1980年にAOC、2003年にAOP取得。
プリュノー・ダジャン(Pruneau d’Agen)・・・アジャン産干しプラム。2002年に欧州のIGP取得。
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