ブラン・ド・ブランとは?基礎知識と代表的なシャンパーニュ

【最終更新日】2022年12月12日

ブラン・ド・ブラン(Blanc de blancs)はフランス語で“白からの白“という意味で、白ブドウのみで造られるシャンパーニュ(Champagne)のスタイルの一つです。

近年ではシャンパーニュ以外のスパークリングワインでもこのスタイルで造られるものもあり、稀に他のブドウ品種を使う事もありますが、一般的にはシャルドネ(Chardonnay)種のみから造られるワインを指します。

 

シャンパーニュはシャルドネ、ピノ・ノワール(Pinot Noir)、ムニエ(Meunier)の3品種を主として、アルバンヌ(Arbanne)、プティ・メリエ(Petit Meslier)、ピノ・グリ(Pinot Gris)、ピノ・ブラン(Pinot Blanc)の全7品種での醸造が認められています。

これらから造られたワインをブレンドして造られますが、ブラン・ド・ブランはシャルドネの特徴がよく現れていることが多いです。

色調は緑がかった薄めのレモンイエローで、柑橘系の香りと酸味、ミネラル感があり長期熟成にも耐えうるワインが多いです。

 

逆にピノノワールやピノムニエなどの黒ブドウのみで造るシャンパーニュをブラン・ド・ノワールと呼んでいます。

【ブラン・ド・ノワールについてはこちらをご参考ください】

[blogcard url=”https://winebooks-media.com/blanc-de-noirs/”]

 

シャンパーニュ地方のブドウ生産地はモンターニュ・ド・ランス(Montaigne de Reims)、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ(Vallee de la Marne)、コート・デ・ブラン(Cote does Blancs)、コート・デ・バール(Cote de Bar)の4地域です。

この中でも“白い丘“を意味するコート・デ・ブランではシャルドネの生産量がほとんどで、ブラン・ド・ブランもこの地域から作られたワインが多いです。

 

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通常のブレンドして作られたシャンパーニュに比べると価格は高くなります。

しかしコート・デ・ブランのRM(Recoltant Manipulant)と呼ばれる自社畑で獲れたブドウを醸造する、小規模経営者の手で作られたブラン・ド・ブランは個性的でありながら、買い求めやすい価格のワインも多く見られます。

NM(Negociant Manipulant)と呼ばれる大手メゾンは各地に自社、契約含め畑を所有していますが、リスクやコストからプレステージ・シャンパーニュに近い、又は同等の価格のものが多く、当たり年にしか生産しないメゾンもあります。

 

【シャルドネについてはこちらをご参考ください】

[blogcard url=”https://winebooks-media.com/chardonnay/”]

 

ブランドブランのシャンパーニュとは?

代表的なブラン・ド・ブラン

多くのシャンパンメゾンはシャルドネ以外にもピノノワール、ピノムニエを用いてシャンパーニュを造っています。

これは歴史的にシャンパーニュ地方はぶどう栽培の北限にあたり、かつ需要が大きく安定してワイン造りをする必要性があることによるとされています。

 

一つの品種に絞って栽培することで、その品種の個性を引き立たせやすくなり、個性的なワインを造ることができます。

しかしその分天候や場外中のリスクが増えることになり、不作への対応や安定した供給を検討すると、いくつかの品種を栽培してリスクに備えるほうが合理的にメリットが大きかったのです。

 

ここからブランドブランは、それらを検討したうえで、シャルドネ独特の個性的な風味を際立たせた味わいになるため、各メーカーの強いこだわりが込められていることが多いです。

 

ここでは、代表的なブランドブランをご紹介します。

 

ルイナール ブラン・ド・ブラン(Ruinart blanc de blancs)

世界最古のシャンパーニュメゾンとして知られるルイナールの代名詞とも言えるシャンパーニュです。

1729年から続く伝統が感じられる繊細ながら、長く続く泡立ちと、やや緑がかった薄い黄色がシャルドネをよく表現しています。

レモン、梨、桃の果実味溢れる香りと余韻として長く続くミネラルの香りが大変心地よく、フルーツやハーブを使った魚介のカルパッチョやマリネとの相性は最高です。

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コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ド・ブラン(Comtes de champagne blanc de blancs)

シャルドネ種を主体とした安定した品質を作り続けているテタンジェ社のブラン・ド・ブランです。

創業が1932年とシャンパーニュでは新しいメゾンですが、保有畑はシャンパーニュで2番目の広さを誇ります。

 

一時を除いて家族経営が続いており、伝統を継承しやすい経営状況ながら、テタンジェ・コレクションに見られるボトルデザインを芸術家に表現してもらう等、新しい挑戦もし続けています。

コント・ド・シャンパーニュ ブラン・ド・ブランは当たり年にのみ生産されるテタンジェ社の真髄と言えるシャンパーニュで、一部のワインを新樽で熟成させて、繊細なトーストの香りを与えています。

 

10年間の熟成期間を経て出荷されるこのシャンパーニュは、レモン、洋梨といった果実の香りとミネラルや花のような香りが溶け合い、トーストのスモーキーな香りがほのかに感じられます。

柑橘の爽やかな酸味とバターのようなまろやかさも感じる成熟したこのシャンパーニュはキャヴィアや伊勢海老、オマール海老といった高級食材にも負けない存在感があり、特別な日の食事を飾るにふさわしい1本です。

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