ソムリエ試験合格後の活躍|コンクールの出場を考える

【最終更新日】2022年3月19日

ソムリエ試験はまんべんなくワインの知識がある「ワイン試験の登竜門」という位置づけです。

そこからさらにブラッシュアップということになると専門店で知見を深めたり様々なお店で様々なお客様と知り合うということになります。

しかし、いわゆるメジャーなソムリエとなると道はほぼ一つしかありません。コンクールに出場して、いい結果を残すことです。

 

ソムリエコンクール

ソムリエ協会のトップはコンクール優勝者

メジャーなソムリエとなると、テレビに出たり、雑誌で見かけたりという人ですが、この場合は「なぜその人を取り上げるのか」という事前の協議が必要になることがほとんどです。

また、取材依頼がソムリエ協会にあったときも、数多くいるソムリエからあえてその人を選ぶわけですから「その人を選ぶ理由」が必要です。

その理由として一番わかりやすく、また説得力があるのが「ソムリエコンクールで勝った人」となるのです。

この傾向はソムリエ協会の会長や副会長はじめ理事のほとんどがコンクール優勝者であることからもうかがえます。

現在の会長は世界大会で優勝し、副会長の石田博さんも全日本ソムリエコンクールで3度優勝し、世界大会でも3位になっています。

それだけソムリエ協会内ではコンクール優勝者が重宝されているのです。

 

以前は数多かったが、現在は・・・

ソムリエコンクールは2000年前後はその数も多く、優勝者も多数いました。

・JALUX ワインアワード

・キュヴェ ルイーズ ポメリーソムリエコンテスト

・ポートワインソムリエコンテスト

・スペインワインコンテスト

・ロワールワイン ソムリエコンクール

・若手ソムリエコンテスト

などがほぼ毎年開かれていましたので、コンクールの数だけ優勝者がいたことになります。

これは、ソムリエそのものに注目度が高かったので協賛する企業も主催すれば話題になり、その結果宣伝になりやすいという背景があります。

ただし、優勝者を多数輩出することになりますので結果として優勝者の価値を下げることにもなりかねません。

そこで近年ではソムリエコンクールは2~3に絞られています。

 

ソムリエ試験とコンクールの差

私も実際にソムリエコンクールに出場したことがありますが、ソムリエ試験とソムリエコンクールの差は圧倒的で、試験に合格したレベルではコンクールでは全く歯が立ちません。

勉強時間もソムリエ試験を1とすれば最低でも10倍は努力しなければ予選すら通らないでしょう。

ソムリエ試験は多くの人が受験して、多くの人が受かるのでいわゆる絶対評価の試験とみていいでしょう。

しかし、コンクールになると相対評価なので自分以上にほかの人がそれ以上に頑張れば勝てないのです。

一位になると副賞もあり、海外研修などにも参加できるようになり、メディアでの活躍も期待できます。

それだけにトップの争いはし烈で並々ならぬ競争があるのです。

 

トップのソムリエは、毎回同じ顔ぶれ

これはどの競技でも同様ですが、実力ある人は毎回決勝戦に残るものです。

ソムリエコンクールも同様で、審査内容は毎回違うのですが傾向は似てますので当然決勝戦に残る面々は同じような人になります。

中にはコンクールあらしとでもいいましょうか、何個ものコンクールに出場し、優勝をする人もいます。

その中に割って出てくる人もいますが、本当の新人が割って入るのはいいとこ3年に一人くらいでしょう。

 

ソムリエで一番になりたいあなたに

ソムリエはシェフと違い接客スタッフなので仕事が形になりにくい一面があります。

シェフであれば料理という形でお客様の口に入ったり写真になったりできますが、ソムリエはそうはいきません。

そのためいくら「自分はいいソムリエなんだ」と思っていても、それを他人に証明できませんのでもどかしいものでしょう。

それであればコンクールに出場し、上位入賞することで他人にも示しやすいし、ソムリエとして活躍するチャンスも広がります。

ソムリエ試験に合格したのちに、極めようと思った場合はコンクールの出場も有効な手段でしょう。


 

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