【ソムリエのなり方】具体的ななり方とキャリアの積み方

【最終更新日】2024年1月11日

こんにちは。ワインブックスの前場です。

僕はワインブックススクールというオンラインのワインスクールを運営していますが、開校は2020年12月で、2021年度が最初の受験の年でした。

幸いなことに多くの生徒様がソムリエ、ワインエキスパート試験を受験をされて、多くの方が合格をされました。

(もちろん、不合格だった方もいらっしゃったと思います。すべて私の力不足です。すみませんでした。)

 

1年目ではありますが大変に多くの実績と経験を積ませていただきました。

そこで、このブログでは僕のこれまでの実体験と、スクールを運営する立場からの目線でソムリエのなり方、キャリアの積み方をできる限り丁寧にご紹介したいと思います。

 

ご存じの方も多いと思いますが、僕はユーチューブのワインチャンネル「ワインブックス」を運営しています。

現段階でチャンネル登録者は21000人余りで、ワイン系ジャンルでは最大級になっています。

自信ではワインの通販サイトも運営し、別事業では行政書士事務所も運営し、幸いなことにすべての事業は黒字化を達成し、忙しくありますが満足のいく生活をできています。

【記事の冒頭ですのでコンテンツ根拠のため、実績をご紹介しております。】

 

僕自身はワイン界から10年間、完全に離れて、法律とインターネットを学習したことがありました。

そのためワイン界を外部から見たことがあり、そのため自分でいうのもなんですがかなりフラットに見れていると思います。

 

【合わせてこちらもご覧ください】

ソムリエ試験の勉強方法の方向性と具体的アクションプラン

 

ソムリエのなり方とキャリアの積み方

ソムリエになりたい!

今回は具体的なソムリエのなり方と、キャリアの積み方についてをご紹介します。

 

この記事をご覧くださっているということは、あなたはワインが好きで、あるいは何となく興味があるのかもしれません。

そうなると「好きを仕事にしたい」という気持ちがおこるのは当然でしょう。

そうなればソムリエの出番ということになります。

 

実際に日本では高級レストランであればたいていソムリエはいますし、ソムリエと名乗っていなくてもソムリエの資格をお持ちの方は多くいらっしゃいます。

 

日本ではソムリエという言葉の意味があいまいではありますが、本来ソムリエはワインを基本とする飲料の接客従事者のことを指しています。

もっとも、現在はワインショップなどで勤務する方も含まれておりますので、広義の意味ではワインにかかわるかた全般と考えていいでしょう。

 

特に飲食店でのソムリエはそのお店の花形といっていいでしょう。

颯爽とレストランのフロアーをあるき、お客様にお勧めのワインを提案する・・・一度でもその姿を見たことのある人は、きっと「なんてかっこいいんだ」と思うはずです。

 

ソムリエになるには・・・?

では、あなたがソムリエの仕事に興味があって、いつかはソムリエになりたいと思ったとします。

でも具体的にソムリエの仕事を探してもなかなか見つからないし、簡単に道が開けれているかと言われればそうではありません。

 

ですが安心してください。医者のように国家資格に合格しないとなれないとか、そういうハードルのあるものではないのです。

つまり、なろうと思えば誰でもなれるし、「誰が何と言おうと俺はソムリエだ」といいはればだれも否定することはできないのも事実なのです。

 

・・・ですが、じゃあまったくの無根拠で何の経験も実績もなくソムリエといってもそれは単なる「自称ソムリエ」です。

誰も信頼しませんし、そのひとのお勧めするワインをありがたがる人もいないでしょう。

 

日本でソムリエとして活躍する場合には、やはりある程度の経験は必要だし、もちろん難しい試験にも合格しなければなりません。

それが日本ソムリエ協会のソムリエ試験なのです。

 

ソムリエ試験とは?

具体的な内容についてはまた別の機会にしますが、ソムリエ試験は日本ソムリエ協会が主催するソムリエ呼称資格が断トツ無二の存在として君臨しています。

実際には他のソムリエ呼称団体もあるにはありますが、存在感としては日本ソムリエ協会一択といっていいでしょう。

 

この試験は国家試験ではありませんので、行ってみれば一民間の試験にすぎません。

しかし、日本のワイン業界での存在感はずば抜けていますので、

この資格を持っている=知識・経験が担保されている

と必ず認識されます。それくらい強力な資格ととらえてください。

 

ソムリエ試験は毎年7~8月に1次試験、10月ころに二次試験、11月ころに3次試験という長丁場で、決して簡単な試験ではありません。

しかしその分、合格したときの喜びはおおきいし、周囲の見る目も変わるはずです。

 

ソムリエ試験を受けるには?

「よっしゃ!ソムリエ試験に合格すればいいのか!次の試験を受験してさっさとなってしまおう!」

こう思ったあなた。まだ早いです。

先ほどもご紹介したように、ソムリエ試験は合格するとそれだけで「知識・経験」が担保されるくらい強力な試験です。

そんな試験ですから当然実務経験が求められます。

 

ソムリエ試験を受験するには一般の方ですと3年の実務経験が必要です。

また、ワインはお酒ですから20歳以上の年齢制限もあります。

 

こまかい受験資格はここでは割愛しますが、つまり知識だけではなく、飲食店やワインショップなどの実務もある程度できないといけない、ということになるのです。

 

実務経験とは?

この飲食店やワインショップでの経験は、ソムリエ協会のHPには

 

 飲食サービス業の内容は、料理を提供する場において酒類・飲料をサービスするものまたは調理従事者を指します。

サービスを伴わない料理のみ製造する場合は該当しません。

 

との注意書きがあります。

この記載ですと、つまり客室のないデリバリー専門店は含まれないということになります。

 

また、酒類、飲料との記載がありますので、なにもワインに限定されているわけではないことがわかります。

 

つまり、フレンチやイタリアン以外でも、酒類を提供する一般的な飲食店であれば受験できるし、受験資格を得ることができるということになります。

 

ソムリエとしての実績であれば・・・?

このように、単純にソムリエ試験を受験するというものであれば、何も無理して高級フレンチやイタリアンで勤務する必要はありません。

ですが、もしあなたが本気でソムリエとして活躍したい、ワイン業界で活躍したいと思っているのであれば、受験資格の3年間の過ごし方は大変に重要になってきます。

 

僕の知り合いにも様々な職種の方がソムリエ資格を受験しましたが、やはり続いているのは最初の数年間にしっかりと修行らしい修業ができたかたが多いです。

いまどき修行という言葉も古いですね。ここではキャリアと呼びましょう。

 

ソムリエのキャリアときくと、ソムリエ見習いをイメージすると思いますが、実際にはソムリエ見習いの求人なんてほぼありません。

また、ソムリエ見習いよりも普通に接客係をする方が得るものが幅広いのでお勧めです。

 

普通に飲食店の求人で、サービス係を選び、勤務することで大抵のことはカバーできると考えていいでしょう。

ただし、当たり前ではありますがある程度ワインの品ぞろえの多いところがお勧めです。

ワインを扱っていないお店ではワインの情報は少ないですし、ワインをサービスする機会もないはずです。

 

まずは接客の動きに慣れよう

例えばあなたが高級フレンチにせよイタリアンにせよ、接客係として採用されたとします。

すると最初のうちは何をやっていいかわからないし、営業時間中は立ち姿だってままならないのが普通です。

 

ですが、これが普通です。最初の一年は焦らなくていいので、立ち姿、身のこなし、それから職場の雰囲気に慣れるだけで十分です。

特に飲食店では独特の身のこなし、目線の合わせ方、お皿やグラスの置き方も決して簡単ではありません。

 

また、お客様との会話でも、会話の内容や声の出し方、適切な会話なども得ることは多分にあります。

当初からワインの学習にのめりこみたい気持ちもわかりますが、最低限の経験は最初の1年間で体得してしまいましょう。

 

勤務時間が長い!

特に飲食店勤務の方ですと、最初の数年間は勤務時間の長さにうんざりする人も多いはずです。

僕が最初に働いた代官山のフレンチは朝8:30に出社して退社するのが23:00というとんでもない勤務時間のお店でした。

今はどうかわかりませんが、これが専門料理店では平気で行われていたのです。

 

さすがにここまでひどいお店は今はないかもしれませんが、それでも飲食店の勤務時間は長いのが普通です。

なぜでしょうか?ランチとディナーがあるからです。

 

普通ランチタイムというと12時ころから2時でしょう。

そしてディナーは6時ころにはじまるはずですが、このふたつをとおして収支を取るお店がほとんどなのです。

 

ランチとディナー、セットで売り上げを考えれば、当然そこで働く従業員もランチとディナーで通して働くことになります。

こうなるとランチの準備にはじまり、ディナーが終わるまでが勤務時間となるのです。

これに慣れるか、あるいはイヤになってしまうか、ここも分かれ道です。

 

ホテル勤務や大手チェーン店の場合はこの辺りが改善されていますが、そうでない場合は長時間労働はある程度受け入れないと難しいところはあるかもしれません。

 

一般的な流れ

これは経験上の話になりますが、最終的にソムリエとしてレストランの花形として勤務されることをゴールとする場合、当初の数年間はこのような流れの方が多いように感じます。

 

・専門レストラン(フレンチ、イタリアンなど)

・ワインバー

・ホテル勤務

・大手飲食系企業

 

これらのお店で勤務をされ、経験を積み、資格試験に合格して活躍する、こんな道のりの方が多いように感じます。

大抵これらのお店にはすでに資格を取得している人もいますし、専任のソムリエがいるところも多いです。

 

なのでその中に食い込むのは難しいとお感じの方もいるかもしれませんが、それでも最初の数年間を過ごすのにはこれらの経験は計り知れないものとなるはずです。

 

この中でお勧めは、できれば都心部の専門レストランで、ある程度の規模があって、かつ売れているお店です。

ミシュランの星付きレストランであれば最適でしょう。

 

というのも、都心部のお店はどこも競争が激しいので、その分サービスも洗練されていることが多いです。

また、そのお店がどれだけ高級店であってもお客様がいなければ接客のチャンスがありません。

そのためある程度売れているお店でないと経験も積めませんし、最悪な場合、給料も低いなんてことも考えられます。

 

まとめ

いかがでしょうか。今回はソムリエになる、そのなり方の一例を紹介しました。

もちろん、こうなると次は「どうやって採用されるのか」などが知りたいかと思います。

もちろん行動あるのみですが、それはまた今度解説します。

 

ソムリエは、国家資格ではないのでいったもの勝ちなのはその通りです。

ですが、あなたがどれだけ「自分はソムリエなんだ」と思っていても、あなたを見ている人が評価をしなければ決してソムリエとして輝くことはありません。

あなたにワインを勧めてほしい、ワインをサービスしてほしい、こういう人がいて、はじめてあなたはソムリエとして輝くくことができるのです。

 

資格試験そのものは、実務経験さえ積めば、あとは試験に合格するだけですからそんなに難しいものではありません。

3年間の実務経験は、長いとお感じの方も多いかもしれませんが、できればその期間をポジティブに過ごすのもお勧めです。

 


 

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