PIWI品種のメリットとデメリット

【最終更新日】2024年7月16日

PIWI品種とは、耐病性に優れたブドウ品種の総称です。

PIWIはドイツ語の「Pilzwiderstandsfähig(耐菌性)」の略で、これらの品種は主にブドウの病気であるうどんこ病やべと病に対する耐性を持っています。

PIWI品種の開発は、化学薬品の使用を減少させ、環境に優しい農業を促進するために行われています。

今回は、このPIWI品種からの出題です。

 

*この記事は、WBSワインブックススクールの代表前場が、インスタグラムに毎日投稿するソムリエ・ワインエキスパート試験のお役立ち情報を抜粋し、スタッフが記事にしています。

【過去の記事はこちら】

 

【問題】

次のドイツのPIWI品種のうち黒ブドウをすべて選んでください。

① Regent

② Cabernet Blanc

③ Cabernet Cortis

④ Solaris

⑤ Muscaris

 

*この記事は、WBS前場亮のインスタグラムの記事を引用しています。

 

【回答】

①Regent ③Cabernet Cortis

 

ソムリエ試験、ワインエキスパート試験であれば、

①PIWI品種がカビ菌耐性品種であること

②いくつかのPIWI品種の基礎知識

があれば一次試験については全く問題ありません。

教本の記載内容であっても白ブドウか黒ブドウか、特にドイツ(506P)とオーストリア(337P)のPIWI品種を押さえておけば回答に困ることはないでしょう。

 

PIWI品種のメリットとデメリット

PIWI品種とワインの環境

ワイン業界も30年以上になると、大きな流れの変化を何度か経験しました。

現代ワイン界のトレンドは明らかな「環境との調和」です。

ただ美味しくて売れるワインを造るのではなく、自然やワインにかかわる人などの環境も非常に大きなテーマになっていています。

 

PIWI品種とは?

PIWI品種はドイツ語のPilzwiderstandsfähige Rebsortenの略称で、煎じ詰めると「カビ菌耐性品種」を指しています。

うどんこ病やべと病、灰色かび病などに対して耐性を持つため、農薬の散布を減少させることができます。

農薬の散布を減少させることで、様々なメリットがある一方、デメリットも指摘をされています。

 

PIWI品種のメリットとデメリットの具体例

PIWI品種は煎じ詰めると病気に強い品種です。

病気に強いということは、予防や病後の治療にかかるコストを削減することができるというメリットがあります。

防除薬剤を散布する回数が減れば、散布する際にかかる燃料、人件費をカットすることができます。

その一方で、一般的な認知度は低いため、スケールがしづらく販売に関するコストは逆にかかる特徴があります。

また、伝統的な品種に比べて圧倒的に経験が少ないため、研究費がかさむというデメリットもあります。

これらのメリデメはワインを学習するうえでは非常に重要です。

できれば押さえておきたいところでしょう。

 

 

 

PIWI品種は通常、ヨーロッパ種(Vitis vinifera)とアメリカ種(Vitis labruscaやVitis ripariaなど)のブドウを交配させて作られます。

この交配により、アメリカ種が持つ病気への耐性がヨーロッパ種に移植され、結果として、病害に強いブドウ品種が誕生し、農薬の使用を大幅に減らすことが可能になります。

代表的なPIWI品種はヨーロッパだけでなく、世界中で広がりを見せており、特にオーガニックワインの生産者にとっては重要な選択肢となっています。

 

PIWI品種のもう一つの利点は、その栽培が比較的容易であることです。

病気に強いため、農薬の散布回数を減らすことができ、結果として労働力やコストの削減にも繋がります。

また、環境負荷の低減にも貢献するため、持続可能な農業の一環として注目されています。

 

ただし、PIWI品種には課題も存在します。

例えば、伝統的なヨーロッパ品種と比べて、ワインの風味や品質において異なる特徴を持つため、消費者や市場に受け入れられるまでには時間がかかる場合があります。

それでも、環境意識の高まりとともに、PIWI品種の重要性は今後ますます増していくと考えられます。

 


 

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