【最終更新日】2022年11月4日
こんにちは。ワインブックススクールで学習しているokaraです。
前回までワイン概論とフランスワインのオススメ勉強法をお伝えいたしましたが、今回はイタリアワインのポイントや勉強法についてご紹介させていただきます。
実際に2022年の試験で合格した生の声なので、勉強法に合う合わないはあるかと思いますが、来年度以降に続く受験生の方のご参考になれば幸いです。
ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の具体的な勉強方法【総論】はこちらをご参考ください→
目次
ソムリエ試験 イタリアワインの勉強方法
意外につまづきやすいイタリアワイン
イタリアワインは試験でも頻出の事項で、実生活でも非常に馴染みのあるワインです。
日本ではたいていどこの街にもパスタハウスとかピッツエリアなどのイタリア料理店はありますし、もっと本格的なリストランテもたくさんあります。
実際のワインライフでもイタリアワインは親しみやすく、かつ価格も手ごろなものが多く、日本人の食事にも合わせやすい”フードフレンドリーのワインとされています。
イタリアワインを得意にすることは試験勉強のみならず、試験終了後のワインライフにおいても大いに役立つと思います。
ただし、イタリアワインの勉強は意外とつまずきやすい受験生も多いのではないでしょうか。
私もその一人でした。
イタリアワインの勉強では何と言ってもDOP(特にDOCG)を覚える必要があるのですが、それを難しくしているのはイタリアワインの「生産地域の広さ」と「豊富な土着品種」にあると私は考えています。
イタリアワインの特徴
イタリアワインはワインを学習された方ならご存じの通り20ある州全てでワイン生産が行われており、加えて各州で独自性のある土着品種が栽培されています。
そこがイタリアワインの面白さでもあるのですが、受験性にとっては悩みの種でもあります。
20州もあるわけですからそれだけ独自性のあるワインが増えてくるし、押さえるポイントも増えるからです。
先ほどイタリアワインではDOCGを覚える必要があると申しましたが、ただ闇雲にDOCGを読んだり書いたりするだけでは効率は悪いでしょう。
もちろんただ闇雲に読んだり書いたりして覚えられる人もいると思いますが、誰もがそうであれば苦労はしません。もちろん僕も書いたり読んだりしただけでは暗記できないです。
なのでここは”いかに記憶を整理するか”が重要です。
おすすめ勉強法:州・品種ごとにDOCGをグループ分けする。
そこでおすすめなのが「DOCGを州や品種ごとにグループ分けを行う」です。
このとき、州や品種名だけでなく、赤ワインなのか、白ワインなのかやシノニムなど、簡単に内容も押さえておくようにしましょう。
(ちなみにワインブックススクールにはイタリアDOCG一覧の資料がありますので、スクール生の方は有効活用してください。)
下記にその具体例を記します。
① 州による分類:トスカーナ州のDOCG
・Brunello di Montalcino ;Sangiovese 赤
・Chianti:Sangiovese主体 赤
・Chianti Classico:Sangiovese主体 赤
・Carmignano:Sangiovese主体、Cabernet Sauvigonなどブレンドする 赤
・Vino Nobile di Montepulciano:Prugnolo Gentile(Sangiovese)主体 赤
・Vernaccia di San Gimignano:Vernaccia di San Gimignano主体(トスカーナ州唯一の白) 白
このようにまとめると、下記のようにトスカーナ州のワインの全体像が掴めてきます。
〇トスカーナ州はサンジョベーゼを使ったワインが多く生産されている。
〇全体的に赤ワインの生産地が多いが、Vernaccia di San Gimignanoが唯一の白ワインのDOCGである(“唯一の“とつくワードは出題されやすいポイントです)。
〇Cabernet Sauvigonなど国際品種をブレンドすることは稀。
② 品種による分類:ネッビオーロ種のDOCG
・Barolo(ピエモンテ州)
・Barbaresco(ピエモンテ州)
・Gattinara(ピエモンテ州)※品種はスパンナと呼ばれる
・Ghemme(ピエモンテ州)※品種はスパンナと呼ばれる
・Roero(ピエモンテ州)※白もある
・Sforzato di Valtellina(ロンバルディア州)※品種はキアヴェンナスカと呼ばれる
・Valtellina Superiore(ロンバルディア州)※品種はキアヴェンナスカと呼ばれる
このようにまとめると、下記のようにワイン栽培の全体像が見えてきます。
〇ネッビオーロの栽培は北イタリアに集中している。
〇シノニムが複数ある。
〇トスカーナ州のサンジョベーゼは複数品種をブレンドすることが多いのに対し、ネッビオーロは単一品種で造られることが多い。
③ 州をまたがるDOCG・DOC
また他に私が行っていた分類は、「珍しい特例」です。
例えば、
・Lison(DOCG):ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州
・Prosecco(DOC):ヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州
・Colli di Luni(DOC):リグーリア州とトスカーナ州
・Orvieto(DOC):ウンブリア州とラツィオ州
など
このようないわゆる特例は出題者からしても問題にしやすいポイントです。
この方法で勉強を進めていくうちに、多様な生産地域や聞き慣れない土着品種でも、どんな地域でどんな品種が栽培されているか、どんなワインが造られているかといったイタリアワインの全体像が掴みやすくなります。
まとめ カテゴリに分けるのがベスト
ワイン概論では大まかな流れを掴んでから細かな記憶を定着させていく方法をお伝えしました。
ただしイタリアワインは体系的に細かいので、大まかな流れよりも州ごとのとらえ方、ぶどう品種ごとのとらえ方などのようにカテゴリに分類して覚えるのが効率的に感じました。
一般的な学習方法は総論⇒各論かと思いますが、ここは逆がお勧めです。
イタリアワインでは、各論(細かい生産地域や使用品種など)の記憶を進めていき、総論(州全体のワイン醸造の傾向など)を掴んでいくイメージで勉強を進めるのがよいと思います。
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