サンテミリオン格付け2022が発表されました。

こんにちは。ワインブックスの前場です。

2022年9月8日にサンテミリオンの2022格付けが発表されましたのでご報告します。

WBSの生徒様におきましては最新情報ですので、筆記試験に付け加えて論述試験での出題も可能性としてありますので、しっかりとご準備をくださいますようお願いします。

 

サンテミリオンの格付けは10年ごとに変更されるというルールのもと、1855年のボルドー格付けの100年後に行われました。

その後に1969年、1986年、1996年、2006年、2012年に変更・修正が行われましたが、2006年の見直しでは格付けの公平性、透明性に疑義がおこり、訴訟にまで発展をします。

その結果として2012年に再度の見直しが行われ、その10年後の今年が格付け見直しのタイミングになったという経緯です。

 

格付けには様々な利害関係がからむため一筋縄にはいかず、これは2022年の格付けでも同様でした。

もともとプルミエグランクリュクラッセAであったサンテミリオンの二枚看板のシュヴァルブランとオーゾンヌは格付けの申請を見送り、そしてシャトーアンジェリュスは申請後に格付けを辞退しました。

これはサンテミリオンの格付け委員会としては痛恨の極みでしょう。

 

【動画でも解説しています】

 

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2022年の格付けは?

では、2022年の格付けはどうなったかというと、結論としてプルミエグランクリュクラッセAには新しくシャトーフィジャックが加わり、既存のパヴィーとともに二つがプルミエグランクリュクラッセAにリストをされました。

プルミエグランクリュクラッセ2022は以下の通り。

Premiers Grands Crus ClassésA

Château FIGEAC
Château PAVIE

 

Premiers Grands Crus ClassésB

Château Beau-Séjour Bécot
Château Beauséjour Héritiers Duffau-Lagarrosse
Château Bélair Monange
Château Canon
Château Canon-la-Gaffelière
Château Larcis Ducasse
Château Pavie Macquin
Château Troplong Mondot
Château Trottevieille
Château Valandraud
Clos Fourtet
La Mondotte

 

見てお分かりの通り、プルミエグランクリュクラッセについてはシャトーフィジャック以外の格付けの変更はなく、新しくプルミエグランクリュクラッセに入ったシャトーもありませんでした。

なお、2012年格付けのうち、シャトーラガフェリエ―ルは格付けの途中で申請を取り下げているため、リストには乗っていません。

 

サンテミリオン格付けの問題点

サンテミリオンの格付けはこのように一筋縄ではいかずに、たいてい何かしらの問題を抱えて現在に至っています。

不正が発覚したり、透明性や公平性に欠けるなどの声は2012年以降日増しに強くなる印象ですが、何が問題なのでしょうか?

 

その一つが格付けの審査に観光客の受け入れ状況やインターネットの活用状況などが盛り込まれているため、ワインの品質やテロワールが軽視されすぎているのでは、との思いが生産者側に強いことが挙げられます。

それはそうでしょう。生産者からすればワインの中身で判断してほしいと思うのが人情でしょう。

審査内容にはワインの中身でない項目が多く、これで総合的に判断をされたのであれば、これまで評価を受けてきた生産者からすればいい気はしないはずです。

 

社会的要請にこたえる義務はあるの?

ただし、特にサンテミリオンの高級ワインのワイナリー運営にもなると、いちワイナリーの運営にとどまらず、社会的要請にこたえるべき要素もゼロではないのも事実でしょう。

そうなると当然ワイナリー運営には透明性が求めらるので、観光客やジャーナリストの受け入れ態勢は評価項目に入るだろうし、ネットの活用状況も後ろ向きなところを評価するわけにはいかないはずです。

 

例えば本当のサンテミリオンのトップシャトーが、品質は抜群にいいけどホームページすらなかったらどうでしょう?

僕だったら運営が心配になりますね。

 

また、観光客もジャーナリストも一切受け付けないとなるとどうでしょう?

これじゃサンテミリオンのワイン産業は広がらないし、ほかのシャトーは「あそこが閉鎖的なんだから、うちも閉鎖的にいこう」となる可能性もあります。

 

このように検討すると審査項目については批判も多く、決してコンセンサスというわけではありませんが、時代を検討すると仕方がない部分もあるのが実際のところではないでしょうか。

 

 

グランクリュクラッセ

グランクリュクラッセは以下の通りです。

Grands Crus Classés

Château BADETTE
Château BALESTARD LA TONNELLE
Château BARDE-HAUT
Château BELLEFONT-BELCIER
Château BELLEVUE
Château BERLIQUET
Château BOUTISSE
Château CADET-BON
Château CAP DE MOURLIN
Château CHAUVIN
Château CLOS DE SARPE
Château CORBIN
Château CORBIN MICHOTTE
Château COTE DE BALEAU
Château CROIX DE LABRIE
Château DASSAULT
Château DE FERRAND
Château DE PRESSAC
Château DESTIEUX
Château FAUGERES
Château FLEUR CARDINALE
Château FOMBRAUGE
Château FONPLEGADE
Château FONROQUE
Château FRANC MAYNE
Château GRAND CORBIN
Château GRAND CORBIN-DESPAGNE
Château GRAND MAYNE
Château GUADET
Château HAUT-SARPE
Château JEAN FAURE
Château LA COMMANDERIE
Château LA CONFESSION
Château LA COUSPAUDE
Château LA CROIZILLE
Château LA DOMINIQUE
Château LA FLEUR MORANGE
Château LA MARZELLE
Château LA SERRE
Château LA TOUR FIGEAC
Château LANIOTE
Château LARMANDE
Château LAROQUE
Château LAROZE
Château LE CHATELET
Château LE PRIEURE
Château MANGOT
Château MONBOUSQUET
Château MONTLABERT
Château MONTLISSE
Château MOULIN DU CADET
Château PEBY FAUGERES
Château PETIT FAURIE DE SOUTARD
Château RIPEAU
Château ROCHEBELLE
Château ROL VALENTIN
Château SAINT-GEORGES (COTE PAVIE)
Château SANSONNET
Château SOUTARD
Château TOUR BALADOZ
Château TOUR SAINT CHRISTOPHE
Château VILLEMAURINE
Château YON-FIGEAC
CLOS BADON THUNEVIN
CLOS DE L’ORATOIRE
CLOS DES JACOBINS
CLOS DUBREUIL
CLOS SAINT-JULIEN
CLOS SAINT-MARTIN
COUVENT DES JACOBINS
LASSEGUE

 

新しいグランクリュクラッセの顔触れは、Badette, Boutisse, Croix de Labrie, La Confession, La Croizille, Lassègue, Mangot, Montlabert, Montlisse, Rol Valentin, Tour Baladoz, Tour Saint-Christophe, Clos Badon Thunevin, Clos Dubreuil et Clos Saint-Julien,Corbin Michotte

となっています。

 

資料参考:サンテミリオンワイン評議会HP 2022年格付け

The 2022 classification


 

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