【メタ推理】ソムリエ試験,WE試験の出題箇所を予測する

こんにちは。ワインブックスの前場です。

今回はソムリエ・ワインエキスパート試験とは直接関係のない内容ですが、それでもかなりお役に立てるものだと確信しています。

今回のテーマは、「メタ推理」です。メタ推理が理解できれば、ある程度出題箇所が見えてきます。

 

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冒頭、初めてご覧になる方のために若干自己紹介をさせていただきます。

おそらくご存じかと思いますが、僕はワイン系チャンネルで最大級のワインブックスを運営し、そしてオンラインのワインスクール”ワインブックス オンラインスクール”を運営しています。

ワインの世界には10年ほど遠ざかりましたが、昔のことで恐縮ですが30歳の時に国内のソムリエコンクールで優勝した経験もあります。

 

「お前の自慢を聞きに来たんじゃない」

おそらくあなたはこう思ったかもしれません。ですがもう少しお付き合いください。

 

僕はワインの世界ではここまでご紹介したように、ある程度の実績を残すことができました。

ただし、ワインへの情熱であれば僕よりも熱いものを持っているひと、ワインの知識・経験でいえば僕よりも全然優秀な人はいますし、決して自分がトップクラスだとは思っていません。

僕よりも知識も情熱もある人はざらにいると思っていますし、競争する勇気もありません。

 

「そんなこと言って、じゃあなんで実績を残すことができたんだよ」

こう思う人もいるかもしれません。じゃあどうしたのか?

人よりもゴマをするのがうまかったのかもしれないし、たまたま運が良かっただけかもしれません。

ただし僕は尊敬していない人にはゴマをすれない性格ですし、決して運だけではなく、自分で計画して、戦略を練って実績を残してきたと思っています。

 

あなたであれば、ソムリエ界、ワイン界での実績づくりをどう構築するでしょうか?

多くの方は、ソムリエ、ワイン界で実績を残すにはワインを勉強しなくてはならないと思い、ワインとその周辺知識を学習する人がほとんどでしょう。あるいは人脈作りでしょうか?

おそらく99%のひとは「そんなの当り前じゃないか」と思っているはずです。

しかし僕はソムリエ、ワイン界の人が見過ごしがちなとある一つの能力を磨くことで、ここまでの実績をあげることができた。正直にこう思っています。

 

それが「メタ推理」です。

 

ソムリエ試験、ワインエキスパート試験とメタ推理

メタ推理とは?

メタ推理とはなにか?おそらくあなたもふくめてここまで読んでくださった人ほとんどは聞いたこともないはずです。

メタとは「高次の」とか「~を超えた」などの意味があります。メタの推理ですので、ここでは「高次の推理」としましょう。

 

では、高次の推理とはなんでしょうか?

高次の推理とは、目の前にある情報以外のところの情報から推測し、結論を導き出す推理のことを指しています。

なお、目の前の情報というと、目に映る情報のことを指すように思えますが、「誰でもわかる表面的な情報」の意味も含んでいます。

 

目の前にある情報以外?また分からなくなりましたよね?

 

目の前の情報「以外の」情報とは?

では、目の前の情報「以外の」情報とは何かを見てみましょう。

例えば、↑の画像を見てください。あなたは車両にいる二人のうちのどちらかです。どちらでも構いません。

あなたの対面に座っている人がとある駅の到着の20秒前に立ち上がりました。

 

そして車両を変えて別の車両に移ってしまったのです。

そして隣の車両に移ったときに電車は止まり、その人は降りていきました。

 

ここで目の前の情報を見てみると

・20秒前に席を立った

・隣の車両に移っていった

・隣の車両から電車を降りて行った

これらが目の前の情報、つまり表面的な情報であるといえます。

 

初めてきたか、いつも来る駅か

では、この人のこれまでの情報をもとにメタ推理をしてみましょう。

普通の人間であれば、電車が停車して出入口があくギリギリに席を立つはずです。少しでも座っていたほうが楽だからです。

 

そして一番近い出口から出るのが普通の感覚でしょう。しかしこの人は電車が止まる20秒も前に席を立ち、わざわざ隣の車両に移っています。

ということは、

電車を降りた後の階段などの出口方面へ、より近い出口の近くに移動し、そこから降りたのではないか?

これが推測することができます。

 

では、もっと踏み込みましょう。

電車を降りた後の経路が頭に入っているくらいだから、この人はこの駅によく来る人であることがわかります。

初めて来る駅や、たいして来ることのない駅であれば、電車を降りた後の経路までは頭にあるわけがありません。

 

さらに見ると、男性は学生服、女性は靴下をはかずラフな格好であることがわかります。

これは確率の問題になりますが、おそらく学生の場合は毎日の生活はルーティンであることが多いし、女性も格好がラフなのは気が緩んでいる可能性があります。

そのためなじみの場所、シチュエーションである可能性が高いです。

 

いかがでしょうか?表面的な情報だけだと、目の前の情報だけをただ受け取るしかできません。

しかし、メタ推理を行うことで、この人がどういう生活をしている人なのか?今はどういう状況なのか?

そこまでがわかることになります。

 

スーパーのレジはどこが早い

では、もう一つ推測してみましょう。

あなたはスーパーのレジのお客だとして、想像してみてください。

買い物をして、これから会計です。いくつかのレジがあって、人がそれぞれ何人か並んでいます。

ここであなたは何を判断に並ぶレジを選ぶでしょうか?

 

・自分のいまいる場所から近いレジ

・並ぶお客の少ないレジ

おそらくほとんどの人はこのくらいの判断材料で並ぶレジを決めるはずです。

 

ではここからメタ的に推理をしてみましょう。

仮に表面的に並ぶお客の頭数が少なかったとしましょう。

ですがお客一人一人のバスケットを見ると、全員が多数の買い物をしていたらどうでしょうか?

一人あたりの会計時間がかかってしまいますから、これも判断材料に入れることになります。

 

さらに踏み込んで、キャッシャーの担当者を見てみましょう。

当然キャッシャーの人にも動きの早い人もいればそうでない人もいます。

急いでいるのにもたもた作業されてイライラしたことは誰でも経験したことがあるはずです。

 

並ぶ人の雰囲気を見てみましょう。ここは断定はできないので雰囲気でつかみ取るしかありません。

全員が現金で支払いそうだ、クーポン出しそうだ、こういう列は進みが悪いです。

逆にキャッシュレスで会計を済ませそうな人が並んでいれば早く進むでしょう。

 

つまり、

 

・お客の買い物の数

・キャッシャー担当者の動き

・並ぶお客の属性

 

なども判断材料に入れられますし、もっと踏み込めば簡単にこの倍は判断材料は見つかるはずです。

 

 

なぜメタ推理か?

「なんだその程度のことがわかっても何の役にも立たないし、ここまで読んで損したじゃないか」

こう思ったあなた。厳しいかもしれませんが、ソムリエ、ワインエキスパートの適正に欠けているかもしれないですよ^^

 

ソムリエであればお客様がどういう人なのか?何がニーズでどんな目的で来店しているのか?これがわからないと仕事になりません。

ですが、わざわざお客様が来店前に自己紹介してニーズも目的もわざわざさらけ出すわけないですよね。

つまり推測するしかないのです。

 

目の前の情報、表面的な事実だけではわからないことは推測するしかありません。

その情報は目の前に転がっているわけではなく、目の前意外かもしれないし、目の前の情報から推測した情報かもしれません。

これがメタ推理なのです。

 

なぜ最新情報からの出題が多いのか?

では、ここまでメタ推理を解説して、いよいよソムリエ試験とメタ推理を紐づけます。

あなたはソムリエ試験、ワインエキスパート試験で「最新情報が大事」と聞かされたことはないでしょうか?

 

毎年更新されるソムリエ協会教本では、そのすべてが毎年改訂されるわけではありません。

変更事項は毎年ごくわずかで、ページによっては全く変更のないところも少なくありません。

 

変更されるといってもワイン法の改正や新しく昇格したワイン、あるいはこれまでの解説が少し細かくなった。この程度です。

改訂されたとはいっても決して重要な項目でもないにも関わらず、なぜか出題される傾向にあるし、これを受けてスクールの先生も「改訂事項からの出題は多いのでしっかり学習しましょう」と言っているはずです。

 

改訂事項からの出題が多いのは事実ですが、ではなぜ改訂事項からの出題が多いのか?あなたは考えたことはありますでしょうか?

おそらくあなたが通うスクールの先生や、先輩ソムリエに聞いても言葉に詰まるか、あるいは

改訂事項は重要です。なぜなら重要だからです。

こんなロジックが返ってくることがほとんどでしょう。

 

腹落ちしないと人間は本気になれない

では、なぜ改訂事項からの出題が多くなるのでしょうか?

ソムリエ協会が発行するソムリエ協会教本は毎年発行されます。

そして、この教本の内容から筆記試験問題が作成され、そして出題がされるようになっています。

 

では、改訂事項からの出題が少ないとどうなるでしょうか?

おそらく受験生の多くは過去の教本で学習し、最新の教本に価値を見出さないため毎年購入することはしないし、少なくとも販売部数は下がるはずです。

最新の教本からの出題が多いから、だから毎年発行される教本を毎年買う人がいるし、価値が生まれてくるのです。

ソムリエ協会も運営するには当然売り上げが必要です。一部でもおおく教本は売れた方がいいはずです。

だから改訂事項からの出題が多くなるのです。

 

もしあなたが、

改訂事項は重要です。なぜなら重要だからです。

の理屈を先輩やスクールの先生に押し付けられたとしましょう。

普通は何言っているかわからないし、少なくとも僕には「この人はたいして深く物事を理解していない人なんだな」と映ります。

 

しかし、腹落ちがすれば納得して最新情報を学習することができるはずです。これが人間心理というものです。

 

テイスティングとメタ推理

メタ推理は何も筆記試験だけにはとどまりません。テイスティングではもっと汎用性は高まります。

テイスティングの用語で「透明度」と「輝き」があります。二次試験では必ず選択肢に入ってきます。

 

これらは多くのスクールで「透明度は”澄んでいる”、輝きは”輝いている”を選んでください」と教わるはずです。

もし、これらを教わっていて、これをそのまま丸呑みしていたら、あなたはその人の言った手法を疑いもせずにまねをして、それで合格点をとることになります。

 

もちろんそれでいいのであれば何も言うことはありません。しかし、WBSの考えは違います。

これでは魚を与えておいて表面上の満足を提供し、一番肝心の釣り竿を手にしていないのと一緒です。

 

魚を与えられればその時の満足度は高いでしょう。ですが魚を食べたらそれっきりで終わりです。

釣り竿を手に入れれば、その時は面倒でも、継続して魚を釣ることができるかもしれません。

 

一般呼称のソムリエ、WE試験は多くの方が受験をします。もちろん二次試験も同様です。

二次試験は会場が複数になるため、テイスティングのワインには均一性が求められます。

当たり前でしょう。A会場とB会場で品質に差があったら試験になりません。

 

品質に差がないものを選ぶということは、”確実に健康なワイン”を選ぶ必要があるということになります。

つまり不健全な可能性のあるワインはおのずと選ばれない、ということになります。

健康なワインが選ばれるということは、おのずと透明度は澄んでいるし、輝きは輝いているワインになる、ということになるのです。

 

試験はメタ推理だらけ

いかがでしょうか。ここまでで僕が推測したメタ推理のほんのさわりをご紹介しました。

日本人は、すでに回答があるものを覚えたり、なぞっていくのは大変に得意とされています。

しかし、メタ推理になると途端に苦手だったり、中には「そんな推測はやっちゃだめだ」と拒否反応を持つ人もいるかもしれません。

 

しかし、今回ご紹介したほんの一部のメタ推理以外に、試験はメタ推理だらけだし、それはソムリエ、ワインエキスパート試験でも同様です。

メタ推理が理解できていないと、なんとなく先輩や先生が言ったことを丸呑みして、これをなぞるだけになります。

しかしメタ推理が理解できると、ここに「腹落ち」が加わります。

 

あなたは腹落ちして学習したいですか?それとも腹落ちしないまま学習を続けたいですか?

 

メタ推理が苦手な人

僕はスクールで多くの人と接していますし、経験も多いので業界の多くの人を知っています。

その中で、「本番に弱い人」を多く見てきました。

 

あなたの周りにもいるはずです。練習ではいい成績を残せるけど、いざ本番になるとまるっきり実力を発揮できないひと。

逆に練習ではたいしたことなのに、本番に力を発揮する人も見てきたはずです。

 

もしあなた自身が本番に弱い人であれば、あるいはより一層本番に強くなりたい場合は、普段の生活からメタ推理を取り入れてみてはいかがでしょうか?

メタ推理を取り入れることで、普通の人では気づけないようなことを気づくことができるし、自分自身も客観的に捉えることができるようになります。

 

本番に弱い人は、「本番の心理」が想像できていないことが多いです。

練習と全く同じことをするにもかかわらず、なぜ本番で普段の成果が発揮できないのか?ここまで読んだあなたであれば、何となく理解できているはずです。

 

 

まとめ 試験以降はもっとメタ推理だらけ

WBSでは、このソムリエ試験、ワインエキスパート試験とメタ推理を理論づけて解説していますが、メタ推理は試験合格後の方がよほど重要になってきます。

エクセレンス試験、コンクール、情報発信者など、難易度の高いことほどだれもが手を出していない手法を、あなたなりにメタ推理して結論を出して、そして実行しないといけません。

 

僕が運営するワインブックスチャンネルなんて、メタ推理だらけです。

始めた当初はワインチャンネルがほとんどありませんでしたから、自分で成功の法則を見つけて、そして実行するしかありませんでした。

そんな時に役立ったのは、日ごろから目の前の情報、表面的な情報に加えて、自分なりのメタ推理を磨いてきた経験が役に立ったのです。

 

メタ推理については今回はここまで。

またご紹介するときもあると思いますので、その時をお待ちください。


 

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