こんにちは。WBSの前場です。
この記事ではソムリエ試験の三次、論述試験の対策を具体的に紹介しています。
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最初に記事の根拠のために簡単に自分のことをお話しさせていただきます。
僕はワインジャンル最大規模のユーチューブチャンネル”ワインブックス”を運営しています。
30歳の時に国内のソムリエコンテストで優勝し、その後にワイン界を離れ、4年ほど前に復帰をしました。
また、個人では行政書士という法律職を務めており、行政と民間の間に入って難解な申請書や意見書を提出する立場でもあります。
ユーチューブチャンネルでは、「いかにコンパクトにまとめて情報を的確に、かつ、できれば楽しく」見てもらえることを念頭に毎回シナリオを一字一句書いています。
そうしないと余計な時間を視聴者様に過ごさせてしまうし、時間に厳しい現代人において「あのチャンネルは無駄が多い」と思われてしまうことにもなりかねません。
また、行政書士の業務では市民の声を文章にし、これを行政庁に提出するということを行っております。
この際に法的に整合性がなかったり、文章がまとまっていなかったり、事実と願望がごっちゃになっていたりすると行政官の心証を損ねてしまいます。
こうなると最悪な場合依頼人に不利益をもたらす可能性もあるため、文章の作成には最大限の注意を払うことになります。
このような立場であることから、ソムリエ試験の論述試験では自分以上の適任は、そうはいないと考えています。
通常、文章を書くときに「何がいい文章なのか」をわからずに書くことがほとんどです。
当たり前でしょう。「いい文章とは」をそもそも教わっていないのですからわからないのが当たり前です。
しかし、ひょっとしたらあなたは気づいているかもしれません。
ここまでのこのページを読んで、なぜかするすると先に読み進められて、ここまで一気に読み込んではいないでしょうか?
ふつうここまでの情報量の場合は読み込むのが大変で、ブラウザバックをするか、あるいはスマホを閉じてしまうこともあるでしょう。
しかしあなたはここまで休まずに読み込んでくれた。これが「いい文章」なのです。
気を付けていただきたいのが、なにが「いい文章」で、なにが「悪い文章」なのかは読み手が決めるということです。
このページの読み手はあなたではありますが、本番の試験では当然読み手は試験官ということになります。
つまり、試験官にとっての「良い文章」を書くのが合格の秘訣ということになります。
試験に合格するにはあなたの情熱の熱量とかは問われていません。
単純に試験で得点が取れる文章が良い文章ということになります。
残酷なようではありますが、あなたの思いが詰まった文章はこの際求められていないし、そもそも問われていない。
これが現実なのです。
非常に厳しいことを申し上げておりますが、あなたが望んでいる言葉は大衆迎合した手ぬるい言葉ではなかったはずです。
ここはトレーニングの前にしっかりと受け入れて、先に進みましょう。
では、文章を書く前の心構えができたとしましょう。
ですがいきなり筆を持つのはもう少し読み進めてからにしてください。
いきなり文章を書けと言われても、ふつうは日記に毛が生えた程度の自分の感想や思いを書くのがやっとでしょう。
しかしこれでは試験はおぼつきません。
あなたは試験に合格しないといけないので、これでは先が思いやられます。
ただし心配は無用です。
この記事を何度も読み、意図を理解したうえで適切にトレーニングをすれば、だれでも合格点に足りる文章は書けるようになります。
WBS生であれば毎年の9月には毎週、論述試験対策の特別講座があり、おかげさまでほぼ100%の通過率となっております。
この記事はWBSのクローズコンテンツとなっており、後半部分は一般会員様でないと閲覧できないようになっています。
また、リンクには予想問題と模範回答集もあり、これもWBS生様のみのクローズコンテンツとなっております。
しかし、WBS生でなかったとしても、購入することで最後まで閲覧できますので、この記事のリンクをご参考ください。
文章は、何度も書かないといい文章は書けません。これは自分でも感じたことですし、多くの受験生を見てきたので事実といっていいでしょう。
ただし、なにごとにも方向性は重要で、書く前に「何が良い文章なのか」をしらないといけません。つまり方向性です。
方向性が合えば最短で合格に足りる文章を書きこむことができるようになります。早い人で2週間もあれば十分でしょう。
しかし、逆に方向性を間違えてしまうと努力の量は多いのに結果が伴わないということにもなりかねません。
最悪な場合、明後日の方向で努力をしてしまい、努力をすればするだけ合格から遠のくということになってしまいます。
あなたはこうなってはいけません。せっかくWBSの記事と出会ったのですから。
大変に長いコンテンツではありますが、何度も読み込み、「なぜこのようになっているのか」までを理解して、そして文章を書いていきましょう。
WBSでは3次試験直前でのご参加もお待ちしております。
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それでは行ってみましょう。
目次
WBSの論述試験対策講座
結論、何が出題されるかは当日にならないとわからない
最初にどうしてもここは触れておきたいところですが、記述式については現在過渡期で、「これが出題される」という傾向が読みづらいのが現状です。
2023年度試験はテイスティング試験で提供されたワインのPOPを書く、という設問でした。
おそらく2023年度試験の受験生はかなり驚かれたはずですが、これこそまさに「考えて学習する」が生かされる出題です。
与えられた課題をこなす受け身の学習ではなく、自分で考えて、仮説を立てて、実行するという主体的な学習をする癖をつけておけば何の問題もありません。
主体的な学習をしていたかたにとっては大きく動揺することなく、淡々とやるべきことをPOPに記載した結果、合格しているようでした。
基本的にはPOPであろうが通常の論述であろうが、「出題側は何を求めているのか」をしっかりと検討し、それを記述すればいいということになります。
ここについては他人が作った練習問題とその回答を覚えるだけの表面的な学習ではなく、「なぜそうなるのか」を理解しないと解決ができません。
しっかりとこのページを読み込み、「何が問われているのか」をふまえながら学習するようにしましょう。
さて、ここからいよいよ核心部分に入っていきます。
なぜ論述試験があるのか
論述試験は、例年1問200文字程度で3問の出題に30分で回答することが多いです。
試験は筆記形式なので鉛筆又はシャーペンで横書きで記載します。
ソムリエ試験は暗記に偏りすぎてしまうため、試験内容に一定の批判は以前からありましたが、大なり小なりこれを反映させたものと考えて間違いありません。
飲食店で勤務するソムリエにとって最も重要なのは、暗記した情報をいかに応用するか、いかにその場で対応させるかです。
暗記だけで終わってしまい、お客様にワインの魅力を語れないソムリエは時代とはなじみません。
そのため論理的な思考、その場で回答する応用力を問うということが論述試験の趣旨と考えるのが無難です。
そのうえで、飲食店勤務の受験生が、文章を書くことがどれだけのハードルなのかも出題者側は理解しています。
そのため完璧な回答はしばらくのうちは求められないと考えましょう。
文字を書くことに慣れていなくても、丁寧に書き、殴り書きにならないように注意しましょう。
例年横書きでマス目がある回答用紙に記入をすることになります。
横書きなのに縦に書いてしまうようなことはないようにしましょう。
(当たり前ですが逆に縦に書いてくれと言われているのに横に書くのはダメです)。
論述試験は2016年から開始しました。例年二次試験と同時に行われます。
↑論述試験解答用紙のイメージ
どのようにして採点をしているのか?
ソムリエ協会側から採点基準や採点方法は発表されていませんが、試験である以上数値化させなければ試験として成り立ちません。
そのため何らかの基準を設けているはずなので、それを検討することになります。
通常この手の設問はどの資格試験であっても以下のような採点基準を設けています。
・設問通りに回答しているかどうか?
→文字数が制限されているのにそれをオーバーしてしまう
横書きを指定されているのに縦書きをしてしまう
・キーワードは盛り込まれているか?
→exシャブリをお客様に説明するのであれば
”ブルゴーニュ地方””シャルドネ種””辛口””さっぱりした”などのキーワードを文章に盛り込めているかどうか
・文章として成り立っているか?または読みやすいかどうか?
→事実と意見、願望がごっちゃになっていないか
設問に真正面から返答できているかどうか
どの資格試験でも通常はこれらが採点基準になります。
そのうえで、ソムリエ試験ならではの基準として
・返答相手はだれなのか?
→「お客様に説明してください」「ワインを始めて飲む人に説明してください」という設問なのに断定口調で説明する
初めてのお客様なのに専門用語ばかり並べてしまう
・完全にわからない質問であったとしてもなんとか回答する姿勢を見せる(対応力)
→絶対に白紙では提出しない
これらはすべて仮説でしかありませんが、このように採点しないと極端な話、採点者が気分で点数をつけることになってしまいます。
資格試験である以上、この程度はかならず検討されているはずです。
後述しますが、発表された模範解答からもおそらくこのような採点基準だととらえて間違いないでしょう。
過去の出題
2016年
・「赤ワインを冷やして飲みたい」というお客様にどのようなお料理をお勧めするか説明していください。
・テイスティング試験で出題された1番目のワインの味わいについて、ワインを始めて飲むというお客様に説明してください。
・ひやおろしとはなにか、説明してください。
2017年
・テイスティング試験で出題された1番目のワインに合わせるお料理を提案してください。
・オレンジワインについて説明してください。
・2018年10月30日施行予定のワインラベル表示システムについて説明してください
2018年
・テイスティング試験で出題された2番目のワインに合わせる料理と、その理由について説明してください。
・ジョージアワインについて200文字以内で説明してください。
・2015年より日本のワインの輸入量のトップになったチリワインの今後の展望について説明してください。
2019年
・テイスティング試験で出題された1番目のワインについて、ワインを始めて飲むというお客様に説明してください。
・ケソ・マンチェゴについて説明して下さい。
・日本の葡萄酒、ワインの地理的表示について説明してください。
2022年
・3番目のワインについて、ワインに合う料理を説明してください。
・ロゼワインの製法の違いと、楽しみ方を説明してください。
・ワインの熟成保管には何が影響するのかを説明してください。
2023年
・テイスティング1番目のワイン(ボルドー、ソーヴィニョンブラン)をワインショップにおくときのPOPを作成してください。
・オーガニックワインについて説明してください。
・ワインと料理のペアリングを検討する際のポイントを説明してください。
2024年
・あなたはスーパーのワイン販売担当です。1番目のワインを1か月間プロモーションすることになりました。具体的な案を記述してください。
・チーズが好きなお客様へ、どのようなワインをお勧めするかを記述してください。
・日本のGI制度について、ぶどう酒以外の品目について記述してください。
出題傾向の分析
このように検討してみますと、3問のうち
①テイスティングに合わせた出題→自由度が高く、「全くわからない」ということが「ない」出題
②一つのテーマに絞った出題(国外)→自由度は少ない反面、「全く分からない」ということが「ある」出題
③一つのテーマに絞った出題(国内)→自由度は少ない反面、「全く分からない」ということが「ある」出題
となっていることが多いです。ただし②③はどのような構成になるかはわかりません。
そのうえで、まずはWBSの模範解答を見てみましょう。
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