アブルッツォ州(Abruzzo、歴史的に複数形アブルッツィ)は、南よりのイタリア中部にあり、ラクイラ県、テラモ県、ペスカーラ県、キエーティ県の4県に分かれている。州都はラクイラ。
西の境界線はローマから東に80kmの地点にある。北はマルケ州、西と北西はラツィオ州、南はモリーゼ州、東はアドリア海に面している。
地理的には、アブルッツォ州は、グラン・サッソ・デ・イタリアを含む西部の山岳地帯と、アドリア海に面した東部の海岸地帯に分かれている。
アブルッツォ州は、文化、言語、歴史、経済などの面から南イタリアの一地方とされているが、地理的な面では中央イタリアの一部とも考えられている。
この地域のほぼ半分の領土が国立公園や自然保護区として保護されており、これは大陸のどの行政区よりも多く、「ヨーロッパで最も緑豊かな地域」と呼ばれる。
アブルッツォ州の公園と保護区にはヨーロッパの動物種の75%が生息している。また、ヨーロッパ最南端の氷河の一つカルデローネの所在地である。
アブルッツォ州は、その65%が山岳地帯という険しい地形のため、古代ローマ人やエトルリア人がトスカーナで行ったワイン造りの影響から隔離されているが、この地域には長いワイン造りの歴史がある
ワインの特徴
アブルッツォ州の4つの県すべてでワインが生産されているが、生産の大部分はキエーティ県で行われており、イタリア全土で5番目に生産量の多い州である。
アブルッツォ州で最も評価の高いワインのいくつかは、北部のペスカーラ県とテラモ県の丘陵地帯にあるブドウ畑で生産されている。
西部の完全な山岳地帯であるラクイラ県では、モンテプルチャーノ種から作られるチェラスオーロと呼ばれるロゼワインがいくつか生産されている。
アブルッツォ州のワインは、17世紀にはすでに国際的に知られていた。スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスが、この地域のトレッビアーノ・ダブルッツォの品質の高さを賞賛していた記録が残っている。
アブルッツォ州およびイタリア中部で広く栽培されている(この地方の土着品種であるとする説もある)モンテプルチャーノは、サンジョヴェーゼ、バルベーラ、メルロー、ネグロアマーロに次いで、イタリアで5番目に多く栽培されている黒ぶどう品種である。
アブルッツォ州では、DOCワインであるモンテプルチアーノ・ダブルッツォの主要品種であり、色が濃く、タンニンがあり、酸味が和らかく、ある程度の熟成能力を持つワインを造ることで知られている。
この地域の主要な品種は、
黒ブドウはモンテプルチャーノで、白ブドウのトレッビアーノ・アブルッツェーゼや、ペコリーノ、パッセリーナ、トレッビアーノ・トスカーノである。
トレッビアーノ・トスカーノとボンビーノ・ビアンコはともにアブルッツォ州で広く栽培されている。
アブルッツォ州の全ワインの80%近くは、カンティーナ・トーロ、カサル・タウレロ、カサル・ボルディーノ、シトラの4大共同組合ワイナリーによって生産されており、この地域のワイン生産の中心的な存在となっている。
これらの大規模な協同組合は、アブルッツォ州のワインの大半を製造しているほか、イタリアやフランスの他のワイン産地にワインを販売し、ブレンドに使用されている。
料理
モルタデッラ・ディ・カンポトスト(真ん中に四角柱形のラードが入っているサラミ)
ヴェントリチーナ(呼称とオレンジの革で味付けされたキエーティ県の豚肉のサラミ)
マッケローニ・アッラ・キタッラ(鉄線を張ったギターのような機械でカットする角のたったパスタを牛、豚、羊のミックスしたミートソースで和えた料理)
ブロデット・ディ・ペッシェ・アッラ・ペスカレーエ(ペスカーラ風の魚介のスープ)
ポルケッタ(豚の丸焼き、他州と違い、大きな豚を使用する。昔はローマ法王庁が注文するほど人気だった)
ザッフェラーノ(アブルッツォのサフラン。イタリアで最も高品質で有名だが、経済のために地元で消費されることはほとんどない)
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