【最終更新日】2025年1月10日
こんにちは。WBSの前場です。
ソムリエやワインエキスパートを目指す方にとって、資格試験は大きな目標の一つです。
この試験は、ワインに関する専門知識やテイスティング能力、さらにはその先にあるプロフェッショナルとしての資質が問われる内容となっています。
しかし、一口に「ソムリエ・ワインエキスパート試験」といっても、一次試験から三次試験まで、その内容は多岐にわたります。
「何をどう勉強すればいいの?」「試験の流れが分からない!」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験に挑戦しようと考えている方に向けて、試験の全貌をわかりやすく解説します。
一次試験の広範な知識問題、二次試験のテイスティング、そして三次試験の論述と実技。それぞれの試験内容を詳しく見ていきながら、合格への道筋を示していきます。
試験に合格することは、単なる知識やスキルの証明にとどまりません。
ワインの奥深い世界への理解を深め、ワインを通じて多くの人に喜びを届ける力を養うプロセスでもあります。
この試験を通じて、あなたがどのような「ワインの伝道師」として成長できるのか、その可能性を一緒に探っていきましょう。
この記事を読み終える頃には、試験内容や学び方に対する具体的なイメージを持ち、挑戦への一歩を踏み出す勇気を得られるはずです。
それでは、ソムリエ・ワインエキスパート試験の内容を徹底解説していきます!
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【2025年度試験のお役立ち情報一覧】
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目次
【ソムリエ・ワインエキスパート試験の内容】一次/二次/三次の内容を総チェック!
全体像を知ることのメリット
ソムリエ・ワインエキスパート試験は、一次試験から三次試験まで複数のステージで構成されており、広範な知識と実技が求められる試験です。
そのため、まず全体像を把握することが成功への第一歩となります。
長丁場の試験を効率的に乗り切るためには、ゴールを明確にイメージし、逆算して計画を立てることが重要です。
試験の各段階で何が求められるのかを理解することで、自分がどの部分に注力すべきかが見えてきます。
全体像を知ることは、単に試験対策を進めるだけでなく、ワインの世界をより深く学ぶうえでも大きな助けとなります。
この記事では、一次試験の筆記試験、二次試験のテイスティング、三次試験の論述・実技まで、それぞれの内容をわかりやすく解説していきます。
最初に全体を把握し、効果的な勉強方法で合格を目指しましょう!
最初に合格率を確認!
試験内容の前に、この試験がどの程度の難易度なのかを知ることは非常に重要です。
ソムリエ試験、ワインエキスパート試験のそれぞれの受験者数、合格者、合格率を確認しましょう。
ソムリエの受験者数と合格者、合格率推移
年度 | 受験者数 | 合格者 | 合格率 |
---|---|---|---|
2016年 | 5712 | 1658 | 29% |
2017年 | 5520 | 1299 | 23.5% |
2018年 | 5233 | 1389 | 26.5% |
2019年 | 4534 | 1353 | 29.8% |
2020年 | 4316 | 1634 | 37.9% |
2021年 | 4517 | 1901 | 42.1% |
2022年 | 3766 | 1132 | 30.1% |
2023年 | 3224 | 570 | 17.7% |
見てお分かりの通り、ソムリエ試験は年による合格率にボラティリティがあって、2023年度は17.7%と大変厳しい合格率だったのに対して、逆に2021年は42.1%と高い合格率になっています。
ワインエキスパート試験の受験者数と合格者、合格率推移
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2016年 | 3238 | 1238 | 38.2% |
2017年 | 3174 | 1051 | 33.1% |
2018年 | 3214 | 1054 | 32.8% |
2019年 | 3249 | 1437 | 44.2% |
2020年 | 3213 | 1390 | 43.3% |
2021年 | 3490 | 1421 | 40.7% |
2022年 | 3469 | 1143 | 32.9% |
2023年 | 3499 | 1465 | 41.9% |
一方のワインエキスパート試験はソムリエ試験に比べると安定していますが、それでも10%程度のボラティリティがあって、おおむね30~40%程度となっていることがわかります。
一次試験:CBT形式による筆記試験
ソムリエ・ワインエキスパート試験の第一関門である一次試験は、CBT(Computer Based Testing)形式による筆記試験です。
この試験では、受験者の約半数がスクリーニングされるため、合格に向けた基盤を固める重要なステージとなります。
出題範囲は、日本ソムリエ協会が発行する公式教本から構成されています。
教本には、ワインの歴史や生産地、ブドウ品種、醸造工程など、ワインに関する基本的かつ膨大な知識が網羅されており、この教本をいかに深く理解し、記憶するかが合否を左右します。
試験問題はほとんどが四肢択一ですが、2023年度からは多岐選択式や記述式も出題されています(後述します)。
幅広い範囲から出題されるため、細部にわたる知識が求められます。
CBT形式の試験は、コンピュータ上で回答を進めるため、過去問や模擬試験を活用して操作や時間配分に慣れることが効果的です。
また、教本を単に読むだけではなく、表や図を用いて理解を深める工夫をすることで、知識の定着が促進されます。
一次試験は、単なる知識の暗記ではなく、ワインの基礎理解を問われる重要な試験です。
ここでの成功が、二次試験以降のステージへの自信と実力につながります。
それでは、一次試験の出題傾向である四肢択一、多岐選択式、記述式について見て見ましょう。
四肢択一問題:知識の正確さが問われる基本形式
ソムリエ・ワインエキスパート試験のCBT形式において、最も一般的な出題形式が四肢択一問題です。
これは1つの正解を4つの選択肢から選ぶ形式で、試験範囲の中でも基礎的な知識を確認する問題が多く出題されます。
教本を中心に、ワインの生産地やブドウ品種、醸造工程などが幅広く問われるため、詳細な部分まで正確に理解することが重要です。
多岐選択式問題:複数の正解を見極める応用力
2023年度から新たに加わった多岐選択式問題は、複数の正解を選び出す形式です。
例えば、「マルゴー4級のシャトーをすべて選んでください」や「シャンパーニュのコートデブランのグランクリュをすべて選んでください」といった形で出題されます。
この形式は、単なる暗記では対応が難しく、複数の知識を関連付ける応用力が問われます。
1問1点とすると、部分点はないと考えるのが合理的なため、慎重な選択がカギとなります。
記述式問題:簡単な単語の記述に対応
記述式問題も2023年度から導入されましたが、現在のところ、簡単な生産国や生産地域、ブドウ品種など、文字数の少ない単語を記述する問題にとどまっています。
例えば、「このワインの主な生産国は?」や「このブドウ品種の原産地は?」といった形式です。
このため、長文の説明を求められることはなく、単語に覚えていれば対応可能です。
普段の学習で、教本のキーワードを正確に覚えることが記述式対策として有効です。
一次試験は120問60分、合格点はおおむね64%
ソムリエ・ワインエキスパート試験の一次試験は、120問を60分で解答する形式で行われます。
この試験では、短時間で多くの問題に対応する必要があるため、効率的な時間配分と素早い判断が求められます。
問題は公式教本から幅広く出題され、ワインの基礎知識はもちろん、スピリッツや日本酒に関する内容も含まれています。
合格点は毎年若干異なりますが、過去の傾向から見ると、おおむね64%程度(年による変動あり)が合格基準となっています。
120問中約77問以上正解すれば合格の可能性が高いという計算です。
しかし、出題範囲が広いため、得意な分野だけでなく、苦手な分野もバランスよく学習することが重要です。
また、試験ではCBT形式を採用しており、これまでの筆記形式に慣れている人は早めのうちにパソコンで回答することに慣れましょう。
特に時間が限られているため、解ける問題から素早く進め、難しい問題に時間をかけすぎない戦略が有効です。
一次試験は、多くの受験者が最初に直面する大きなハードルです。
しかし、しっかりとした準備と模擬試験の活用で、自信を持って本番に挑むことができます。
WBSの練習問題や過去問を活用し、確実に合格ラインを越えられる実力を養いましょう!
試験の科目別の出題数について
ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の出題科目は、おおむねこのようになっています。
ただしCBT試験ですので出題数については不明なところも多く、おおよその目安とお考え下さい。
科目 | 出題数 |
---|---|
ワイン概論 | 12 |
フランス | 12 |
イタリア | 8 |
日本 | 7 |
スペイン | 6 |
オーストラリア | 6 |
酒類飲料概論 | 5 |
ドイツ | 5 |
アメリカ | 5 |
日本酒・焼酎 | 4 |
ポルトガル | 3 |
オーストリア | 3 |
南アフリカ | 3 |
チリ | 3 |
アルゼンチン | 3 |
ニュージーランド | 3 |
テイスティング | 3 |
チーズ | 3 |
ワインの購入保管熟成販売 | 3 |
地図問題 | 3 |
ギリシャ | 2 |
ハンガリー | 2 |
統計問題 | 2 |
料理問題 | 2 |
スイス | 1 |
ブルガリア | 1 |
ルーマニア | 1 |
ジョージア | 1 |
スロヴェニア | 1 |
クロアチア | 1 |
モルドバ | 1 |
ルクセンブルク | 1 |
英国 | 1 |
カナダ | 1 |
ウルグアイ | 1 |
ソムリエの職責とサービス実技 | 1 |
合計 | 120 |
そのほか飲料とは?
テイスティングでよく使われる「そのほか飲料」は、スピリッツやリキュール、焼酎、酒精強化ワインなどの「スティルワイン以外のアルコール飲料」とお考え下さい。
三次試験:論述と実技の概要と対策
ソムリエ・ワインエキスパート試験の最終関門である三次試験は、「論述」と「実技」の2つのセクションで構成されています。
この試験では、ワインに関する知識だけでなく、表現力や実践的なスキルが問われます。それぞれの試験内容と対策について詳しく解説します。
論述試験:短時間で的確な表現が求められる
論述試験では、例年20分間で3問の設問に対し、200~300文字程度の解答を記述します。
建付け的には三次試験ですが、実際の実施は二次試験と同じ日に行われ、論述の点数は実技と加算されて合否が決まるるようになっています。
設問の内容はソムリエの実務に即していることが多く、ワイン料理のペアリング、お客様への説明、サービスの際の注意点や保存など多岐にわたります。
限られた時間内で簡潔かつ的確に答える必要があるため、日頃から要点を整理して表現する練習が重要です。
対策としては、過去の設問例を参考にしながら、さまざまなテーマについて短い文章を作成するトレーニングを行いましょう。
また、適切な専門用語を使用しつつ、読み手に伝わりやすい構成を意識することがポイントです。
実技試験:デカンタージュでプロフェッショナルな技術を披露
三次試験は例年赤ワインのデカンタージュで、おそらく今後も大きな変更はないでしょう。
この試験では、受験者がワインをお客様に提供する過程を想定し、丁寧で正確なデカンタージュ技術が求められます。
適切な動作、器具の扱い方、ゲストへのプレゼンテーションなど、すべてが評価対象です。
対策としては、実際にデカンタージュを繰り返し練習し、スムーズで無駄のない動作を習得することが必要です。
また、試験中は緊張しやすいため、本番を意識した模擬試験を行い、時間内に完了する練習も効果的です。
三次試験を突破するために
三次試験は、論述と実技の両方でプロフェッショナルとしての総合力が問われます。
この試験に合格することで、受験者はワインの専門家としての資質を証明できます。
しっかりとした準備を重ね、自信を持って試験に臨みましょう!
まとめ
ソムリエ・ワインエキスパート試験は、年々難化傾向にあり、新しい出題形式や試みが導入されています。
一方で、基礎的な知識や技術が毎年一貫して問われる部分も存在します。
そのため、全体像をしっかりと把握し、自分が何に重点を置いて勉強するべきかを見極めることが成功への近道です。
試験に向けた準備は決して簡単ではありませんが、それを乗り越えた先には、ワインの知識を深め、専門家として成長できる大きな喜びが待っています。
どんな試験にも挑戦には困難がつきものですが、しっかりと計画を立て、目標に向かって一歩ずつ進むことで必ず結果に繋がります。
最後に、この記事を読んでいる皆さんが試験に合格し、素晴らしいワインの世界で活躍されることを心から応援しています!
頑張ってください!
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