【2024年試験版】ソムリエ試験の合格率と難易度を知ろう

ソムリエ試験はここ数年で急激な難化傾向にあります。

ただし「何となく難しそう」「何となく難しくなった」くらいのイメージで受験勉強を始めるとどれくらいの努力の量と質が大事なのかが図れません。

そのため少なくともどれくらいの難易度でどれくらいの合格率なのかは学習を始める前に必ず把握しておくことをお勧めします。

 

また、合格率を知ってもそれがどれくらいの学習量で対応が可能なのか?受験生のレベルはどの程度なのかも合わせて把握をしておくべきでしょう。

これを知ることでおおよその難易度がわかり、結果として効果的に学習を進めることができるようになるはずです。

 

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の具体的な勉強方法はこちらをご参考ください→

独学で合格を狙う具体的な手法はこちらをご参考ください→

 

僕はワインブックススクール(WBS)というオンラインのワインスクールを運営していて、多くの生徒様をソムリエ試験の合格に導いています。

そのためこの試験の総論としてどれくらいの合格率なのかをどこよりも深く研究しています。

合格率をただ表面的に知るだけであれば、いいとこ2~3行で済むはずです。

ただし重要なのはその合格率が具体的にどれくらいの努力の量と質が必要なのかがわからなければ意味がないし、受験生のレベルとともに知らないとただの数値で終わってしまいます。

 

ここでは、実際の合格率を検討したうえで、どれくらいの難易度なのか?そしてどれくらいの努力が必要なのかを解説しています。

 

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ソムリエ試験の合格率

おおむね20~30%


ソムリエ試験、ワインエキスパート試験の合格率は公表されていて、このようになっています。

こちらを表にしましたので見てください↓

 

ソムリエの受験者数と合格者、合格率推移

年度 受験者数 合格者 合格率
2016年 5712 1658 29
2017年 5520 1299 23.5
2018年 5233 1389 26.5
2019年 4534 1353 29.8
2020年 4316 1634 37.9
2021年 4517 1901 42.1
2022年 3766 1132 30.1
2023年 3224 570 17.7

 

このようにソムリエは2016年にいきなり合格率が10%も下がり、2019年までは20%台というかなり低い合格率となっています。

これはそれまでワインアドバイザーと呼ばれていた酒販店向けの試験との統合や、あるいはCBT試験導入が影響しているものと思われます。

 

ただし2020年にはもともとの合格率に近くなり、そして2021年には従前の合格率よりも高い合格率に落ち着いていることがわかります。

2021年についてはこれまでの低い合格率の反動から、免除制度があるためのノイズだと思います。

 

しかし2022年度は逆に前年度よりも10%も合格率は低下し、ソムリエ、ワインエキスパートともに30%程度になっています。

さらに2023年度はソムリエは17%とここ数年で最低の合格率となった一方で、ワインエキスパートは41.9%と堅調に推移しています。

 

従前の傾向から、おそらくソムリエ協会側は30%台後半の合格率を予定していると思いますが、試験の難化を受けて受験生の水準が達しないためこのような結果になったと予測をしています。

 

なぜ30%台なのか?

これはソムリエ協会の内部の中でも一部の試験委員の人しかわからないことですし、推測をするしかありません。

しかし、僕が試験委員の人間であればほぼ間違いなく30%台を理想的な合格率であると設定するはずです。

(ただし2023年度は17.7%になっていて、合格率は相当に下がっています)

 

資格試験は試験の権威性を高め、受験生の質を保ちつつ受験者を離れさせないことが重要になります。

「ソムリエ試験は難しい」と思われることで合格者のステータスは相対的に上がりますので、試験の権威性が高まるということになります。

 

資格試験で合格率が乱高下すると試験の信頼性が低下してしまい、受験者離れを起こす可能性があります。

例えば前年20%の合格率だったのに今年は60%になったら試験のステータスは一定せずに、試験の権威性は落ち、結果として「ソムリエ試験持っていても大したことない」と思われる可能性があるからです。

 

以前は合格率が40%程度となっていましたが、近年は明らかな難化傾向があるようです。

 

段階別の合格率

ソムリエ試験は1次試験のCBT形式の筆記試験とテイスティングと論述の2次試験(論述は3次試験に加点)、そしてデカンタージュの実技の3次試験の3部構成になっています。

このうち最大のヤマは1次試験の筆記試験で、おおむね例年1次試験で半分にスクリーニングされます。

そして2次試験ではこのうちの2割程度がふるい落とされ、3次試験で若干名が不合格になり、最終合格となります。

 

しかし2023年度は筆記試験の難易度が極めて上がり、おそらく一次試験で半分以上の方が不合格になったものと思われます。

さらにソムリエでは三次試験も多くの方が不合格になった模様です。

これが最終合格率を大きく下げた容認になったとの見方が強いです。

 

ただし3次試験は情報さえしっかり取得していれば、トレーニングをすることでだれでもできるようになりますし、書類審査に疑義がある以外は不合格はWBSでは聞いたことがありません。

そのためまずはしっかりと一次試験を突破するだけの知識をつけ、テイスティングで落とされないように準備をすることが肝要になります。

 

昔の受験者の質は低かった?

僕はソムリエ試験を取得したのがもう25年も前なのですが、指導する立場で現在は受験生の質をリアルに知っています。

正直に言えば僕が受験した当時の受験生の質は低く、優秀な人を探す方が難しいくらいな試験であったと覚えています。

 

酷い表現になって申し訳ないのですが、僕は試験当時は都心部の大手ホテルにあるイタリアンレストランで勤務していました。

そこのホテルのシェフソムリエはソムリエ協会の副会長を務めていて、毎年多くの人がソムリエ試験を受けていたのです。

僕の勤務するレストランはホテル経営ではなくて外部の委託で入ったイタリアンだったので、正直ホテル側からすれば格下のレストランが入ってきた程度にとらえられていたはずです。

 

ですが、実際の受験生を見るととてもまじめに勉強しているようには思えずに、勤務態度も決して見習えるものではありませんでした。

案の定、試験が終わると僕が断トツの一番の得点で、ほかの人は得点は合格点ギリギリか、何人かは不合格になっていました。

 

これはなにも自分だけが優秀でほかの人はダメダメと言いたいわけではなくて、大手ホテルであってもそのくらいのモチベーションでみんな受験していたということです。

もちろん中には優秀な人もいましたが、それでも現在の受験生を見てみると同じレベルとはおもえないものです。

 

現在の受験生のレベル

そして時が過ぎて現在、僕はアドバイス、コーチをする立場でソムリエ試験と再度向き合うことになりました。

もちろん試験の質が上がったのはパッと見てすぐにわかったのですが、受験者のレベルも相当上がったことに驚かされたことを覚えています。

 

これはおべっかではなくて、正直な意見を言うと、現在の合格者であれば僕の頃の受験生全体の10%には入れるし、それだけ受験者の質は上がったと肌感覚で理解しています。

とくにWBSはアンテナが高い人が集まる傾向にあるので、すでに入会してくれた段階で勉強方法や具体的な勉強の質をとらえていることが多いです。

 

僕の頃であれば「ただ頑張って、全力でぶつかる」というスタンスの人が多いのですが、これでは先が思いやられますし、実際多くの人は合格後に挫折をしています。

WBSの生徒様は計画的に、意図的に合格しているため勝ち方を理解できています。

そのためこの経験が合格後も生き、継続して成長される方が多くいらっしゃるように感じます。

 

まとめ ソムリエ試験の合格率は、30%台の行き来になる

ここまででお分かりのように、ソムリエ試験の合格率は30%代に落ち着いていて、おそらくこの傾向は今後も続くものと思われます。

ただし気を付けていないといけないのが、合格率のここまでのボラティリティがあるということは、この試験は相対評価の試験ではなくて基準点のある絶対評価の試験であるということです。

 

そのため、試験委員が作成した問題の難易度が当初の受験生の想定よりも難しければ合格率は下がるし、逆に優しければ高い合格率になることもあるでしょう。

しかし、ソムリエ協会の本音は試験の権威化はコンセンサスだと思いますので、今後も試験問題の難化は避けられないと考えています。

 

試験問題が軟化をするということで腰が引けたり、ひるんでしまう人もいるかもしれませんが、ただしそこまで心配する必要もありません。

というのも、この試験は適切な方向で努力ができれば合格の可能性はぐんと上がりますし、実際にWBSの受講生の合格率は全体の合格率の倍をはるかに超えています。

 

逆に言えば方向性が間違えていたり、あるいは自己流でこの試験の突破をお考えの方は残念な結果に終わることも増えるはずです。

WBS生様には釈迦に説法ですが、情報の質に気を付けて、適切に試験勉強と向き合いましょう。


 

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