【最終更新日】2022年9月24日
ソムリエ試験、ワインエキスパート試験の二次試験はワインテイスティングです。
この、ワインテイスティングとは、ワインの銘柄がわからない状態で目の前に運ばれ、これを外観、香り、味わいで表現をして、最終的には銘柄を国名、ブドウ品種、収穫年を当てるというものです。
この試験は1年に1度行われるのですが、年々難易度は高まっていて、テイスティングに関しても表現の難しい場合もあることが多くなってきました。
もちろんどんなワインが出題されるかは誰にもわかりませんし、わかったら不正になりますのでいけないことですが、それでも「出題されるワイン」「出題されないワイン」の傾向はあります。
合理的に考えても「これは出題されそうだ」「これは出題されにくいな」というものはあるので、今回はそこを探っていきたいと思います。
目次
ソムリエ試験・ワインエキスパート試験で”出題されないワイン”とは?
”出題されるワイン”よりも”出題されないワイン”を知ろう
例えばWBSが「今年出題されるワインは○○の2020年です」と言ったとしましょう。
そしてこれがドンピシャで当たったとすればネットでは「さすがWBS!」となるかもしれませんが、そんなことはできませんし、できたらばくちか不正かのどちらかでしょう。
もちろん過去の傾向から「この辺りが出るかもしれない」というものはありますが、それでも当たることなんてありえませんし、本気でWBSが当てに行っているのであれば先が思いやられます。
何万とあるワインの中から本番のたった数種類のワインを真剣に当てに行って、「当たった」「当たらなかった」と一喜一憂しているのだとしたら普通は信頼されないでしょう。
ですが、試験の傾向を検討して、合理的に推測すればある程度の「出るワイン」「出ないワイン」は分かってきます。
このうち、押さえておきたいのは「出ないワイン」の方です。
当たり前ですが「出ないワイン」を知ることで「出るワイン」のふり幅は狭まりますし、狭まるということは対策するワインの数が減るということになります。
試験というとどうしても「出るワイン」に着眼しがちですが、ここは「出ないワイン」をまずは知ってみてはいかがでしょうか。
試験とはいっても主催者側からすればビジネスだよ
本当につまらないことを書いて申し訳ないと思いますが、ソムリエ試験、ワインエキスパート試験も主催者側からすればビジネスの一環です。
呼称資格試験はいい収入源なので、LTVを検討してもっとも経済収支のいいワインを選んでいくのが主催者側の合理的判断です。
例えば「ワインを普及するためには高級ワインの味わいを知っておくべきだ」と感情的になってモンラッシェを出題したとしましょう。
こうなると主催者側は試験をするたびに赤字になってしまい、存続できないでしょう。だから高級ワインは出題されないのが合理的判断というものになります。
このようにして検討していけば、合理的な推測は案外簡単になります。
高級すぎるワイン、個性的すぎるワイン
先ほどの理屈で、高級すぎるワインは出題されないといいましたが、過去の経験上いいとこ一本4000円が上限で、これ以上の価格のワインは考えにくいです。
「なんだぼろ儲けじゃないか」と思うかもしれませんが、当然主催者側も資格試験の運営に人件費もかかりますし、会場費用も馬鹿にはなりませんので、さすがに丸儲けというわけではないはずです。
高価なワインになってくると、そのワインらしさが求められるようになりますが、これでは試験では個性的過ぎて使われない可能性も高いです。
例えばプイィフュメなんだけど、樽熟成させて高級ワインに仕上げたワインがあったとしましょう。
これでは出題の意味が見いだせないし、受験生を混乱させたいだけになってしまいます。
主催者側が一番嫌うのは受験者離れなので、あまりにも個性的過ぎるワインを出して「あそこの試験は対策のしようがない」と思われてそっぽを向かれることはしないはずです。
廉価すぎるワイン
では逆に廉価なワインはどうでしょう?
試験側がケチってすべてのワインを1000円以下にすればぼろ儲けじゃないかと思った人もいるはずです。
しかしさすがにここまではしないでしょう。
廉価すぎるワインは個性が見出しにくいことも多く、ある程度の品質が担保されていないと試験の質を保てません。
そのため過去の経験から1本1000円以下のワインはほとんど考えにくいですし、おそらく出題されていないはずです。
そう考えると、出題されるワインの価格のゾーンは1000円以上、4000円以下ということになり、さらに可能性が高いものですと1500円以上、3500円以下と検討することができます。
古いワインは出題しにくい
出題側は受験者離れを一番嫌いますので、試験の質には最大限に配慮をします。
試験の質は権威性に直結します。権威性があればあるほど受験者をひきつけますので、なんとしても質は保ちたいのです。
このように検討すると、古い収穫年のワインは出題しづらい心理が出題側に芽生えます。
ワインは瓶詰めのあとに、時間がたてばたつほど個体差が生まれます。
個体差のあるワインであれば、大勢の受験者がいるようなテイスティングアイテムには不向きだし、選ばれない可能性が高いです。
過去の経験上、いいとこ収穫年はその年から5~6年前までというところで、ボリュームゾーンは2~3年です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本当はもっとありますが、ここまででも十分に参考になったはずです。
勿論、ここに書いたものは合理的な推測ですので外れることもあるかもしれませんし、あてにならないと思う人もいるかもしれません。
ただし、主催者側の思惑とかビジネスの一環だとかの視点で語られることはこれまであまりなかったことなので、一つの参考にはなるはずです。
こういう記述を嫌う人はいるかもしれませんが、その中にあっても参考になった方は多いと思います。
試験の一助になれば幸いです。
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