【ロワール】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の過去問と勉強方法

【最終更新日】2022年12月31日

ロワール地方はフランス最長の河、ロワール川沿岸のワイン産地で、上流から順にサントルニヴェルネ、トゥーレーヌ、アンジューソミュール、ペイナンテの4地区に分割されています。

(書籍によってはさらに上流域の区画を合わせるものもあります)

 

フランス最長の大河ということで環境は様々で、かつ支流が多いため様々なワインが生まれます。

しっかりとした味わいの赤ワインから極甘口の白ワイン、さっぱりした飲みやすい白ワインやスパークリングワインも生産しています。

一つの河の流域ではありますがこれだけの多様なワインが生産されていることがロワールワインの最大の魅力でもあります。

 

多様なワインが生産されるのはもちろん魅力ではありますが、同時に学習をする側からするととらえどころがないようにも感じる人は多いはずです。

そのためロワール地方に苦手意識を持ち、場合によっては捨て門にしてしまう受験生も一定程度はいる学習範囲であることもまた事実でしょう。

 

そのため勉強方法としては各地区ごとの重要ワインを絞りこみ、重要ワイン以外は切り捨てるという判断がどうしても必要になるエリアといえます。

ボルドーやブルゴーニュであれば「ここは勉強しておくべきだろう」位の重要度のワインであっても戦略的に切り捨てるワインが出てきます。

 

例えば、ブルゴーニュであれば「各コミューンのプルミエクリュは覚えたほうがいい」という意見はあるとしましょう。WBSも同意見です。

ただしブルゴーニュはプルミエクリュは地図問題にも出題の可能性は低く、戦略的に捨て門にする受験生は多いはずです。

ワインスクールによっては積極的にプルミエクリュは捨て門にしようと推奨をする講師もいます。

 

このように、ボルドーやブルゴーニュであれば「捨てるか捨てないか」で迷うレベルのところは、ロワールでは積極的に切り捨てることになります。

これができるかできないかがロワールワインの攻略のカギでしょう。

 

では、以下がロワール地方のボリュームゾーンの過去問の一例になります。

過去問については真剣に向き合い、解くのではなく、①どんな難易度で②どんな広さで③どこまでの深さなのかを探る読み物です。

 

こちらでおおよそのあたりを付けたら早めに次のカテゴリーを知り、早めに全体像をとらえるようにしましょう。

 

*年度別に過去問は随時追加の予定です。

 

本格的な学習に入る前に、事前に全体の難易度と傾向を押さえておきましょう。

 

WBSのソムリエ試験、ワインエキスパート試験対策講座はこちら→

 

*クリックで回答と解説を表示!を押下すると回答と解説が表示されます。

過去問全般の取り組み方はこちらをご参考ください→

 

【こちらの過去問もご参考ください】

 

【ロワール地方】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験過去問

2022年

【問題1】シノニム

Val de Loire地方において、ワイン用のブドウ品種で「Chenin Blanc」のシノニムを1つ選んでください。

①Muscadet

②Melon de Bourgogne

③Pineau de la Loire

④Blanc Fumé

 

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③のPineau de la Loire(ピノー・ド・ラ・ロワール)が正解です。

①のMuscadet のシノニムは、②のMelon de Bourgogne (メロン・ド・ブルゴーニュ)。

④はBlanc Fumé(ブラン・フュメ)はソーヴィニョン・ブランのシノニムです。

 

【問題2】気候区分

Val de Loire地方Pays Nantais地区の気候を1つ選んでください。

 

①海洋性気候

②半海洋性気候

③大陸性気候

④地中海性気候

 

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①が正解です。

ロワール地方の広大なワイン産地は大きく5地区に分けられおり、気候や土壌は地区ごとに大きく異なります。

Pays Nantais地区は海洋性気候、Anjou & Saumur地区は海洋性・半海洋性気候、Touraine地区は海洋性・大陸性気候、Centre Nivernais地区は大陸性気候、中央高地地区は半大陸性気候となっています。

 

【問題3】シュールリー製法

Sur Lie製法とはVal de Loire地方のPays Nantes地区において多く採用されている製造法ですが、「Sur Lie」とラベル表記する場合の熟成期間と瓶詰期間において、正しい組み合わせを1つ選んでください。

 

①収穫翌年の3月1日まで熟成し、11月30日までに瓶詰め

➁収穫翌年の3月1日まで熟成し、5月30日までに瓶詰め

③収穫翌年の4月1日まで熟成し、11月30日までに瓶詰め

④収穫翌年の4月1日まで熟成し、10月30日までに瓶詰め

 

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①が正解です。

Val de Loire地方Pays Nantes(ペイ・ナンテ)地区では、白ワインに澱からの旨味を取り込むSur Lie(シュール・リー)製法が多く用いられています。

Sur Lieとは「澱の上」を意味していて、この製法により味わいのあるワインに仕上がります。

 

【問題4】地理的表示

Val de Loire地方Pays Nantais地区において、A.O.C.Muscadet Sèvre et Maineに地理的表示を付記することができないものを1つ選んでください。

①Clisson

②Goulaine

③Le Pallet

④Oisly

 

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④が正解です。

下記7つはMuscadet Sèvre et Maine(ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ)の地理的表示が認められています。

尚、Muscadet Sèvre et MaineはPays Nantais地区において”Muscadet”を名乗るA.O.C.の中で栽培面積、生産量ともに最大です。

 

・Château-Thébaud(シャトーテボー)

・Clisson(クリソン)

・Gorges(ゴルジュ)

・Goulaine(グレーヌ)

・Monnières-Saint Fiacre(モニエール・サン・フィアークル)

・Mouzillon-Tillières(ムジロン・ティリエール)

・Le Pallet(ル・パレ)

 

【問題5】基礎的なAOC

Val de Loire地方Anjou & Saumur地区において、残糖10g/ℓ以下のやや甘口ワインのA.O.C.を1つ選んでください。

 

①Anjou

②Cabernet d’Anjou

③Rosé d’Anjou

④Saumur-Champigny

 

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➁が正解です。

①のAnjou(アンジュー)と同じエリアで造られている非発泡性ロゼのうち、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨンを用いたワインに認められるA.O.C.です。

また、③のRosé d’Anjou(ロゼ・ダンジュー)も同じエリアで造られている非発泡性ロゼですが、残糖量の規定が若干違います。

ロゼダンジューははカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、コット、ガメイ、グロロー、グロロー・グリ、ピノー・ドーニなどの品種を用いたワインに認められているA.O.C.で、残糖7g/ℓ以下のわずかな甘口ワインです。

 

【問題6】主要なブドウ品種

Val de Loire地方Touraine地区における、白赤それぞれの主要ブドウ品種の組み合わせを1つ選んでください。

 

①白Muscadet 赤Cabernet Franc

②白Melon de Bourgogne 赤Cabernet Franc

③白Pineau de la Loire 赤Cabernet Franc

④白Blanc Fumé 赤Pinot Noir

 

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③が正解です。

Pineau de la LoireはChenin Blancのシノニムです。

Touraine地区だけでなく、Anjou & Saumur地区も同様の組み合わせになります。

①および②はPays Nantais地区の組み合わせです。(Muscadet=Melon de Bourgogne)。

④はCentre Nivernais地区です。

 

【問題7】プイイフュメの土壌

Val de Loire地方Centre Nivernais地区のA.O.C. Pouilly-Fuméにおけるキンメリジャンの粘土石灰岩土壌を何というか、1つ選んでください。

①カイヨット

②テール・ブランシュ

③シレックス

④トゥファ

 

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➁が正解です。

Pouilly-Fuméの土壌はおおむね4種類に分かれています。

・東部はカイヨットと呼ばれる石灰岩の小石

・西部はカイヨットよりも大きな石灰岩の塊

・サンタンドリアンやトラシーの丘はシレックス(火打石)の混じる粘土

・ほかはテール・ブランシュと呼ばれるキンメリジャンの粘土石灰質

となっています。

 

【問題8】サンセールの赤

Val de Loire地方Centre Nivernais地区のA.O.C.Sancerreの赤ワインに使用される主なブドウ品種を1つ選んでください。

①Pinot noir

②Cabernet Franc

③Gamay

④Breton

 

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①が正解です。

Sancerre (サンセール)はソーヴィニョン・ブランを使って作られる白ワインが有名ですが、Pinot Noirを使用した赤・ロゼも作られています。

 

【問題9】シャスラ主体のワイン

Val de Loire地方において、Chasselasを100%使用して造られるA.O.C.を1つ選んでください。

①Vouvray

➁Muscadet Sévre et Maine

③Pouilly Fumé

④Pouilly sur Loire

 

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④のPouilly sur Loire(プイィ・シュール・ロワール)が正解で、Chasselas(シャスラ)を100%使用しています。

③のPouilly Fumé(プイィ・フュメ)はSauvignon Blanc 100%で造られる白のA.O.C.で、Pouilly sur Loireとは同じエリアで造られています。

 

【問題10】ロワールのチーズ

フランス産チーズにおいて、ロワール地方で造られるチーズを1つ選んでください。

 

①Crottin de Chavignol

②Banon

③Rigotte de Condrieu

④Munster

 

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①が正解です。

Crottin de Chavignolはシェーブルタイプのチーズです。

➁のBanonはプロヴァンス地方、③のRigotte de Condrieuはローヌ地方におけるシェーブルタイプのチーズです。

④のMunsterはアルザス地方のウォッシュタイプのチーズです。


 

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【ロワール】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の過去問と勉強方法” への5件のフィードバック

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