【オーストリア】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験過去問・練習問題

オーストリアはドイツとともにドイツ語圏で、ソムリエ試験、ワインエキスパート試験においては特に鬼門とされている科目です。

フランス語やイタリア語、英語などの言葉に比べて圧倒的に聞きなれない言葉の響きで、ドイツ語圏の問題を捨て門にすしようかと思案している受験生も多いのではないでしょうか。

出題数も、オーストリア単体ではいいとこ2~3問なので、戦略的には捨て門もありのようにも映るでしょう。

 

しかし、ドイツに比べると出題の範囲は限定的で、対策が取りやすい国でもありますので、捨て門だと切り捨てるのは少し待ちましょう。

ドイツ語圏の国の問題が難しく感じるのはその通りかもしれませんが、ドイツと比べると出題範囲は狭く、ほとんどがニーダーエスタライヒ州に偏っています。

また、ニーダーエスタライヒ州以外になると極端に論点は少なく、押さえるべきところはかなり限定的になってきます。

 

そのため、できればこのページにある練習問題と、その周辺知識については記憶の質を高めていただき、出題の半分以上はくらいついて正解を取るくらいの気持ちをもって取り組むことをお勧めします。

 

さて、以下がソムリエ、ワインエキスパート試験のボリュームゾーンの難易度の過去問と解説です。

 

年度別に過去問は随時追加の予定です。

 

本格的な学習に入る前に、事前に全体の難易度と傾向を押さえておきましょう。

 

WBSのソムリエ試験、ワインエキスパート試験対策講座はこちら→

 

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験全体の勉強方法はこちら→

 

*クリックで回答と解説を表示!を押下すると回答と解説が表示されます。

過去問全般の取り組み方はこちらをご参考ください→

 

【こちらの過去問もご参考ください】

 

【オーストリア】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験過去問

【問題1】原産地呼称制度の名称

オーストリアの原産地統制呼称制度の名称を1つ選んでください。

①A.V.A.

②A.O.C.

③D.A.C.

④D.C.

 

クリックで回答と解説を表示!

③のD.A.C.(Districtus Austriae Controllatus)が正解です。

オーストリアでは2002年ヴィンテージ以降、品種と糖度の基づくドイツ式分類に加え、原産地呼称制度を積極的に推進しています。

D.A.C.を含む限定的生産地域は18を数えます。より広範囲の生産地域は9つあり、それらは包括的生産地域と呼ばれています。

 

 

【問題2】総論

オーストリアにおいて、1860年に世界最古の醸造学校を開設した人物を1つ選んでください。

①Friedrich Zweigelt

②Laurenz Moser Ⅲ

③Freigut Thallern

④August Wilhelm Freiherr von Babo

 

クリックで回答と解説を表示!

④のAugust Wilhelm Freiherr von Babo(アウグスト・ヴィルルヘルム・フライヘア・フォン・バボ)が正解です。

1860年にクロスターノイブルク修道院において、ブドウ栽培とワイン醸造の学校と研究所を開設しました。

 

 

【問題3】ワイン用語

オーストリアで、「新酒」または「ワイン生産者兼居酒屋」を意味する言葉を1つ選んでください。

①Heurige

②Wein

③Smaragd

④Rust

 

クリックで回答と解説を表示!

①が正解です。

Heurige(ホイリゲ)は新酒をさすオーストリアの用語の1つでフランスのヌーヴォーやプリムールと並んで広く知られています。

またワイン生産者兼居酒屋の意味もあります。

 

【問題4】同緯度の産地

オーストリアとほぼ同緯度に位置するワイン産地を1つ選んでください。

①Champagne

②Bourgogne

③Bordeaux

④Languedoc-Roussillon

 

クリックで回答と解説を表示!

②のBourgogne(ブルゴーニュ)が正解です。

オーストリアのワイン栽培地域は、全体に極端な温度差のない温暖な気候帯にあり、北緯47~48度でフランスのブルゴーニュ地方とほぼ同じ緯度です。

 

【問題5】基礎的なブドウ品種

オーストリアにおいて最も広く栽培されているブドウ品種を1つ選んでください。

①Grüner-Veltliner

②Zweigelt

③Riesling

④Müller-Thurgau

 

クリックで回答と解説を表示!

①のGrüner Veltliner (グリューナー・ヴェルトリーナー)が正解です。

オーストリアではブドウ栽培面積の約3分の2を白ワイン品種が占めています。

なかでも、Grüner Veltlinerは圧倒的な面積であり、オーストリア全体の約3分の1で全ブドウの中で一番の栽培面積を持っています。

尚、黒ブドウにおける一番は②のZweigelt(ツヴァイゲルト)で、Blaufränkisch(ブラウフレンキッシュ)とSt. Laurent(サン・ローラン)の交配種です。

 

【問題6】オーストリアンゼクト

オーストリアン・ゼクトg.U.の品質分類において、Große Reserveの最低瓶内熟成期間を1つ選んでください。

①9か月

②12ヵ月

③18ヵ月

④30ヵ月

 

クリックで回答と解説を表示!

④の30ヵ月が正解です。

Große Reserve (グロース・レゼルヴェ)は最低30ヵ月瓶内で滓と共に熟成が必要です。

また、Klassik(クラシック)は最低9か月、Reserve(レゼルヴェ)は最低18ヵ月瓶内で滓と共に熟成が必要です。

 

【問題7】ユネスコ世界遺産

オーストリアにおいて、メルク市とクレムス市の間、ドナウ渓谷に沿って、ユネスコ世界遺産に認定された美しいブドウ畑の景観が続く産地を1つ選んでください。

①Kremstal

②Wachau

③Weinviertel

④Neusiedlersee

 

クリックで回答と解説を表示!

②のWachau(ヴァッハウ)が正解です。

Wachauはオーストリアで最も有名なワイン産地の1つです。

ユネスコ世界遺産に登録された美しいブドウ畑の景観がドナウ渓谷に沿って続いており、オーストリアのワインツーリズムにとっては不可欠な産地です。

 

 

【問題8】基礎的なワイン産地

オーストリアのWachau D.A.C.のワイン格付けにおいて糖度が最も高いものを1つ選んでください。

①Smaragd

②Federspiel

③Steinfeder

④Marillenknödel

 

クリックで回答と解説を表示!

①が正解です。

Wachau(ヴァッハウ) の生産者たちは品質の高いワインを保護育成するために、独自の協会を設立し、オーストリアワイン法とは別に独自の品質基準を設定し格付けを行っています。

①のSmaragd(スマラクト:エメラルド色のトカゲに由来する名称)は最低KMW糖度が18.2度、②のFederspiel(フェーダーシュピール:鷹狩の道具に由来する名称)は17度、③のSteinfeder(シュタインフェーダー:きゃしゃな野草に由来する名称)は15~17度です。

 

 

【問題9】著名ワイン

オーストリアにおいて、Weststeiermark D.A.C.の特産品で酸が特徴のロゼワインを1つ選んでください。

①Junker

②Traminer

③Schilcher

④Heurige

 

クリックで回答と解説を表示!

③のSchilcher (シルヒャー)が正解です。

Weststeiermark(ヴェストシュタイヤーマルク)は2018年にD.A.C.産地となりました。

ブラウアー・ヴィルトバッハー品種を早く収穫して、強烈な酸をもつロゼワインに仕上げたSchilcherで有名な産地です。

 

 

【問題10】基礎的な横断問題

オーストリアのNiederösterreich州について誤っているものを1つ選んでください。

①8つの限定的生産地域に分かれている

②ブドウの栽培面積がオーストリア全体の約6割を占めている。

③Grüner-Veltlinerがこの州の栽培面積の約半分を占めている。

④ワインのスタイルはドナウ系、北部系、南部系の3つに大別されている。

 

クリックで回答と解説を表示!

④が正解です。

正しくはドナウ系、北部系、パノニア系の3つに大別されています。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です