【ソムリエ・ワインエキスパート試験】地図問題の出題数と具体的な勉強方法

【最終更新日】2023年6月16日

こんにちは。WBSの前場です。

今回は、ソムリエ試験、ワインエキスパート試験での「地図問題の学習」について解説します。

 

ソムリエ試験、ワインエキスパート試験の勉強をしていくと、どうしても気になるのが地図問題でしょう。

地図問題はとっつきにくいし、これといった効果的な学習方法は見出しづらく、苦手意識を持っている人も多いはずです。

しかし、実際の試験ではパッと見ると問題が派手に映るため正解ができればいいですが、逆にわからない場合に心理的なダメージが大きくなります。

 

地図問題は極論「どこに何があるか」さえ覚えておけば回答できるので、本文の細かい文言と違って誰でも取り組もうと思えば取り組める分野です。

地図は教本でも目立っているため、仮に本試験で出題がされた場合に「もっとしっかり見とけばよかった」という後悔の念を引き起こしやすいのです。

 

ただし、そうはいっても地図問題は図をまるまる覚えなければならないため、覚えようと思って覚えられるほど簡単なものではないし、ほとんどの受験生は苦手意識を持っているはずです。

そこでここでは地図問題とはどのようなものなのか、効果的な学習とはなにかについて、できる限りわかりやすく解説をします。

 

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験での「地図問題」対策法

地図問題の出題数は増えている

僕はWBSというオンラインのワインスクールを運営しているため、多くの情報が入ってくる立場です。

おそらくソムリエ試験・ワインエキスパート試験の受験生からの情報が日本で一番多く入ってくるひとの一人でしょう。

 

その僕の感想は、「受験生にとってかなりプレッシャーになる問題数だな」というものです。

CBT試験の為、人によって地図問題の出題数はまちまちですが、とはいっても地図問題については出題数は増加傾向にあるのがざっくりとした全体像です。

 

CBT試験以前はいいとこ3~4問というとこでしょう。

ですが現在、少なくともそれ以上の数はどなたにでも出題があったように思います。

本当にざっくりいえば5~10問は想定しておくべきでしょう。

 

紙ベースのころの試験では地図問題はスペースをとってしまい、そのためあまり多くを出題するとかなりのインパクトになります。

しかし、CBT試験であればそうはいきませんし、地図問題は回答がはっきりしているため出題側からすると出題しやすい心理になりやすいのかもしれません。

 

 

すべてを覚える必要はない

ソムリエ試験、ワインエキスパート試験では一次の筆記試験はCBT形式で行われます。

CBT試験は難易度が調整された問題が受験者ごとにパソコンから出題がされ、あらかじめ決められていた合格点があり、その場で合否が表示される試験です。

一般的に難易度ごとに問題が入力され、そこからランダムに出題される方式となっていますが、それ以外の割り振りについてはブラックボックスなので、例えば「地図問題からは〇問出題される」などの決まりはないように思います。

 

というのも、僕はWBSというオンラインのワインスクールを運営していて、多くの受験生の生の声を聴くことのできる立場ですが、受験生の声はまちまちです。

地図問題についても数問から10問近い出題の声があり、はっきりと何問出題がされるとは言えません。

また、出題範囲も重要な生産国や生産地域に限らずマイナーな生産地域も出題の報告もあり、出題の一貫性は正直感じられないのが本音です。

 

この試験は合格と不合格しかありませんから、大事なのは合格点よりも一点でいいので高い点数をとることです。

そう考えるとマイナーな生産地域の地図問題にまでしっかりと対応しようとするのは、本当に余裕がある場合にだけにして、それ以外は戦略的に捨て問にすることも大事な判断だとアドバイスをしています。

 

 

地図問題は存在感が強い

文字だけの問題文とは違い地図問題はパッと見ると派手だし、教本を見ていれば地図は必ず目に入るものになります。

おなじみの地図もあるため、地図問題は存在感が強く、そのため正解できれば心理的に波に乗れますが、逆に正解できなければ心理的なプレッシャーを抱える可能性があります。

 

「あそこのあの地図、もっとしっかり読み込んでおけばよかった」

正解できない場合にこのような気持ちになり、これがそのあとの試験に影響を与えることもあるでしょう。

ただし地図問題についてはこれといった王道の勉強方法というものは存在せず、ただ眺めて覚えるしかないのが実際のところで、これが厄介なのです。

 

切り捨てる勇気

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験は受かっちゃえばそのあとは本試験が何点だったとかは関係ないので、極論「受かったもの勝ち」です。

そのためWBSでは、試験後のワインライフや実務において必要だと思うところはしっかりと学習をするようにアドバイスをしていますが、そうでない場合は「切り捨てる勇気を持ちましょう」と逆のアドバイスをしています。

 

耳が痛い人もいるかもしれませんが、受験勉強をするとどうしても完璧主義になってしまい、100点に近い点数を狙いたくなるものです。

僕自身がそうでしたので偉そうには言えませんが、ここは大人になって満点は最初から考えないようにするのも一つの手段でしょう。

 

というのも、合格後の実務やワインライフにおいて、マイナーな生産国、マイナーな生産地域の地図についてははっきり言って覚えても役に立たないし、可処分時間を検討すると地図問題にこだわることは悪手にもなりうるからです。

 

おぼえるべき地図

地図問題は覚えようと思えば誰でも覚えられますが、とはいえすべてを覚えるのは悪手にもなりかねません。

そのためWBSとしては重要な個所、生産地域に絞って地図問題は覚え、それ以外は戦略的に捨て問にしましょうとアドバイスをしています。

 

では、覚えるべき場所とはどこでしょうか?

詳しくはWBSのウェブ講義でお伝えしていますが、基本的に

・各国の大生産地域

・各国の1~2位くらいの著名な生産地域

・フランス、日本の地図

これらは積極的に覚えるべきでしょう。

 

大生産地域とは、たとえばフランスであればブルゴーニュとか、ドイツであればラインヘッセンとか、チリであればセントラルヴァレーなどの、最も基礎的な生産地域です。

また、各国の重要な生産地域は教本のボリュームを見れば何となくわかるはずです。記載されている場所や文字数をもとに判断がつくはずです。

 

フランス、日本についてはどこから出題されてもおかしくありませんし、WBS生様であればくまなく覚えている人も少なくないです。

ブルゴーニュのグランクリュやロワールのAOCなど、細かいところまでを覚えるようにしましょう。

 

切り捨てる場所

では、逆に切り捨てる場所とはどこでしょうか?

これはもちろん覚えるべき場所以外のところはいっそのこと切り捨てるべきで、切り捨てるからには仮に本試験で出題があっても動揺はしてはダメです。

例えばCBT試験になる前に、オーストリアのニーダエスタライヒ州の生産地域やソーテルヌの細かい地図問題が出題されたことがありますが、その時もネットでは「そこまで覚えられない」と泣きのブログがあったことを覚えています。

 

現在の試験ではもっとマイナーな地図問題の出題も報告されていますが、正直マイナーな地図問題に回答できてもそれがその後のワインライフや実務に生かせることは少ないでしょう。

言葉は悪いですが悪問にあってしまったと「もらい事故だ」くらいに構えるほうがその後の問題との向き合いもうまくいくものかもしれません。

 

具体的な勉強方法

このように、地図問題は存在感は大きいのですが実際の学習では決して本丸とは言えず、また、覚えたとしてもその後のワインライフに活かせるかは怪しいところがあります。

もちろん「生産地域は大事ですので、すべてを覚えましょう」と言っていればいいのかもしれませんが、それでは受験生の身になったアドバイスとは言えないでしょう。

 

そこで、問題になりそうなところを集中的に覚えて、本試験では最低限2択にまで絞れるようにするのはどうでしょうか?

・最北、最南、最東端、最西端

・本文記載の重要な個所

・最も生産量の多い生産地域など

のように、いかにもソムリエ試験に出題されそうな箇所についてはしっかりと学習し、それ以外は眺める程度にして「流し読みして、結果として回答できればラッキー」くらいにしておくのです。

 

これであれば、例えば文字の問題であっても「最も北にあるのは何か選んでください」などの問題にも対応ができますし、これらは選択肢にも出題されやすいので2択までは絞れるようになるかもしれません。

 

 

まとめ:「○○は覚えたほうがいいですか?」はもうやめよう

いかがでしょうか。地図問題は覚えづらいし、本試験では存在感が強いので受験勉強中に弱気になってしまうものでしょう。

メールでも「○○の地図は覚えたほうがいいですか?」などもおおく相談が入ります。

ただし、「覚えたほうがいいですか」と聞かれれば、「可処分時間と相談して可能な範囲で覚えるようにしましょう」としか返答のしようがないし、CBT試験である以上すべての個所は出題の可能性があるのが現状です。

 

まとめますと、この記事をもとに、重要な個所についてはできる限り覚えるようにして、

 

・各国の基礎となる生産地域

・フランス、日本は教本記載の地図は全部

・覚えるのは東西南北、最大最小から優先して覚えていく

・切り捨てた地図については本試験で出題がされても気にしない

 

これらを押さえたうえで、適切に学習を進めるようにしましょう。


 

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