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#13413
WINEBOOKS-SCHOOL
キーマスター

eri_03さん

こんにちは。ワインブックスの前場です。
本質的で、かつ貴重なご経験の共有をありがとうございます。
ご質問を拝見しますと、正しい方向で努力をされていることが伝わってきます。
影ながら応援させてください。

①技術面から検討しますと、特に不備は見当たらないように感じます。
お客様のグラスに個体が確認できないのであれば、結論、致命的なミスはありません。

eriさんのお考えのように、正直にいってくだんのワインは
”私はマルゴーのサードだくらいにしか考えておらず、そのまま抜栓をし、サーブをしました。”
くらいの受け取り方で問題のないワインだと思います。つまり必要以上にかしこまる必要もないし、普段通りにサーブすればいいワインだということです。

ひとつ気にになるのが、

”澱は無害とはいえ、舌触りが悪くなるならどこまで注ぐべきなのか”

の部分です。デカンタージュをすることで液体は平均化しますので(舌触りは実質的に問題にはならなくなる)、ここがご心配であればデカンタージュをしたほうがよろしいかと思います。

物理的な澱はボトルに残すべきだと思いますが、文面を拝見しますとeriさんは”澱の部分ではないけどワインとして疑問が残る”部分に着目をされているのかと思います。

つまり仮に澱がないだろうというワインであっても、(部分的に)舌触りが気になるのであればデカンタージュをするのも一つの手段だということになります。
お客様の立場になれば、おそらく”舌触りが悪い部分だから”という理由で澱のないワインをボトルに残されるのは本意ではないと思いますので、ここは適宜ご判断ください。

②メンタルについてですが、このようなご経験は、ご経験の質や大小はあれど、成長するために通過する儀式の様なものだととらえてみてはいかがでしょうか。
「ワインの価格帯に関わらずデキャンタージュした方が美味しいものがある」「デキャンタージュ直後は逆に閉じてしまうから来店前に抜栓しておく」
これらについては正直に言えば回答のない問答の様なものですので、考えればいつかは回答が出せるというものではありません。だから回答を出すことが正しいのではなく、考えることの方が大事だととらえています。
持ち上げるわけではありませんが、経験を積んだソムリエさんであっても、この辺りを悩まずにきた方と、しっかり悩まれたきた方では完成度が大きく変わってきます。その意味で、eriさんはただしい方向でご経験を積まれ、悩まれているのだと思います。自信を持ってください。

③僕であれば、直前にワイン全部をデカンタージュし、ワインが先に決まっているのであれば20分程度前に抜栓したと思います。

いまのお気持ちをこのまま持ち続けてください^^