【ワインエキスパート試験の具体的な試験対策】一発合格した私の勉強方法公開します!

【最終更新日】2024年11月11日

皆さんこんにちは!!WBSでワインの学習をしているゆかりと申します。

今この記事を読んでいる方は、ソムリエ・ワインエキスパート試験を受けようと思い具体的な勉強方法や費用などが気になっている方だと思います。

 

よく「ソムリエ試験は難しい」「ワインエキスパート試験は難しい」と言われるのを耳にし、やる気とともに不安もありますよね。

私は2023年度にWBSで学習をし、ワインエキスパート試験に一発合格を果たすことができました。

 

ワインに興味を持ち始めてから1年も経たずに試験への挑戦を決めたため、聞いた事のない単語だらけでした。

もっと言えば、試験勉強を始めた当初は恥ずかしながら白ワインはシャルドネとソーヴィニヨン・ブランしか知らないぐらいの無知さだったのです。

そんな私でも半年とちょっとで一発合格ができたので、そう聞くと少し安心しませんか?

 

ソムリエ・ワインエキスパート試験は確かに大変な試験で、真剣に取り組まなければ成果は得られません。

しかし、出題範囲が決まっており出題はランダムということは、全ての受験者は対等なのです。つまり試験勉強への取り組み方で大きな差が開きます。

今回は試験勉強の具体的な方法や勉強時間、私の経験と試験後に振り返った時に感じたことを記事にさせて頂きました。

 

WBSのワインエキスパート試験対策はこちら→

 

 

ワインエキスパート 試験対策|一発合格した私の勉強方法公開します!

勉強時間

気になる勉強時間ですが、結論から言うと「ただ単にたくさん時間をかければいいわけではない」です。

この試験は出題範囲がかなり広く、闇雲に暗記しにかかると息切れをしてしまう可能性がかなり高くなります。

また、試験においての重要度を考えずにあれもこれもとなるのは決して効率が良いとは言えません。

 

そこで、勉強初期段階で大事なのは「詰め込むより捉える」だと思います。

まずはテキストに沿って各テーマの全体像を捉え、想像し、その中の重要箇所を拾って行く。

始めから意気込んで覚えるのではなく、まずはテキストに目を通しあらすじを掴むことで後の暗記もより頭に入りやすくなります。

 

そのため、最初の数ヶ月は毎日がっつり何時間と費やさなくても隙間時間にテキストに目を通し、試しに練習問題を解いてみる程度で全く問題ないかと思います。

通勤の往復時や家事の合間に講義動画やテキスト動画を聴いたり、少しの隙間時間でテキストを読むなど、まずは日々の少しの時間を見つけることが第一歩です。

 

特に練習問題は何度も解いているうちに自分の苦手分野がわかって来ることや、自然と頭に入って来やすいため

「一日最低〇問は練習問題を解く!!」

と決めて習慣化してしまうのも良いかもしれません。

 

試験が近付くと最初に覚えたところを忘れてしまったり気持ち的にも焦りや不安が増し、自然と勉強時間も増えていきます。

どれだけやっても「まだ足りない」と思う人も中には居ると思います。

 

それでも、効率性は常に頭に置いておくことはとても大切です。

明後日の方向に走ってしまうとせっかくの時間や労力が無駄になってしまうことだってあるかもしれません。

 

試験を受けるにあたって、誰だっていい点数で合格したい!と意気込むと思います。

頑張って勉強したんだから、より良い結果を残したいと思うのは自然な感情です。

 

ただ、余りにもそこに捕らわれてしまい、手を広げすぎてしまうことは同時にリスクも含みます。

最悪の場合、投げ出してしまうこともあるかもしれません。

 

もちろん目標を持つことは素晴らしいことですが、それならより一層、時間の使い方・かけ方は重要になって来ます。

『正しく時間を使えているか』

少し立ち止まって自分を客観視することも、学習を進める中で大切かもしれませんね。

 

私はWBSのテキストに合わせて自分用の勉強資料を作成しながら学習を進めていたため、資料作成に時間がかかり学習初期から1日3〜5時間ほど費やしてしまいました。

これについては後で振り返った際、メリットとデメリットに大きく開きがあったなと感じたところで、メリットは後からでも情報や資料を追加でき、自分が覚えやすいようカスタマイズができること。

スマホからでも見ることができるため、どこにいても見られる点です。

 

デメリットとしては何と言っても資料作成に時間と手間が取られすぎてしまうことです。

なかなか覚えられないところは最終的に資料とは別に紙に何度も書いたり、教本に直接書き込んだりしたので、資料作成に時間を費やしすぎてしまうのは勿体なかったです。

 

そして試験1ヶ月前には、多い日だと14時間ほど勉強に充てた日もありましが

集中力が持つ時間には限りがあるし、長時間かけて多方向に手を広げすぎてしまったことで混乱に繋がりました。

 

より多くの時間をかけることは深く質のいい記憶とイコールにはならず〝どれだけ時間をかけるか〟より〝どれだけ効率よく記憶を深め広げるか〟だと強く感じました。

WBSでは学習時間の効率化についても講義で何度も説明してくれるので、学習時間に不安がある方でも安心して学習を続けられると思います。

 

ワインエキスパート試験の勉強時間の詳しい解説はこちらをご参考ください→

 

スケジューリング

私はWBSのテキストに沿って週に一度の講義に間に合うように学習を進めました。

講義でやる範囲の勉強を講義当日までに予習として進め、わからないところはメモをしておき講義当日に質問。

講義で学んだところや講義後の練習問題で答えられなかったところを翌日に自分用の資料に追記し、また翌週の講義の範囲を予習というサイクルです。

 

人によっては講義の翌日からその週に習ったところの勉強を進める、という方もいらっしゃいました。

あやふやだったり完璧でなくても良いので、講義に合わせて学習を進めて行くことが大事だと思います。

 

これは講義に合わせて無理やり知識を詰め込むためではなく、ペースを乱さないためです。

そして週に一度という一定のサイクルに対して、そこに振り分けられた学習範囲は試験での重要度にも繋がって来るのでは、という見方もできます。

 

最後は教本の読み込みがとても大切になりますが、そこに至るまでの基礎的な部分や重要箇所はWBSのテキストと講義でしっかり学んでいれば、知らず知らずのうちに自分の中に土台ができています。

学習においてのスケジューリングは土台作りを構成する大事な要素の一つなので、初めは大まかでも構いません。

学習の初期段階から自分の生活スタイルに合わせたスケジューリングを組むことは大切なことだと思います。

 

ワインエキスパート試験のスケジュールの詳しい解説についてはこちらをご参考ください→

 

費用

ソムリエ・ワインエキスパート試験を受ける方の多くは学習を開始する前にまず、スクール選びで迷われるのではないでしょうか?

また、独学で受験をされる方も中にはいらっしゃるかと思います。

 

私自身、ワインエキスパート試験を受けるか迷っていた頃、いくつかのスクールのHPを見ていました。

スクールによって通学型なのかオンライン型なのか、授業のスタート時期や回数など特徴は様々ですが、一番気になったのは授業料です。

ソムリエ・ワインエキスパート試験を受験するには、ソムリエ協会に教本代と受験料を振り込む必要があり、これだけで3万円を超えるため決して気軽な価格ではありません。そこに更に数万円の授業料。

 

しばらく躊躇していた時にWBSを見つけたのですが、ここで逆に不安を感じます。

「安すぎるのでは?」と。

 

そこで、10日間無料でテキスト等を利用できる無料会員登録をしました(云わばお試し登録ですね)。

そうして無料会員登録から3日目。早くも有料会員登録をしたのですが、その理由は〝わかりやすく、マイペースに勉強が進められそう〟だったからです。

 

試験では教本や受験料の他にも何かとお金がかかります。スクールを掛け持ちされる方も中にはいらっしゃると思います。

ですが試験は教本からしか出題されないため、ほとんどの答えは全て教本にあります。

それなら学習にかかる費用はなるべく抑えたい、というのが本音です。

学習費用が安価に抑えられる分、好きなワインを買ったり2次のテイスティング試験に向けて費用を残しておいたので、負担が少なく済んだのはとても有難かったです。

 

ワインエキスパート試験の費用の詳しい解説はこちらをご参考ください→

 

難易度

ソムリエ・ワインエキスパート試験は2018年よりCBT試験となり、出題内容が人によってランダムとなったことにより出題範囲をしぼるのが以前より容易ではなくなりました。

更に2023年度より、それまで四肢択一のみだった出題は記述式や四肢択一式ではない出題も数問されるようになりました。

 

確実に難易度は上がっていると感じます。

教本のページ数も毎年、増えることはあっても減ることはありません。

約900ページある教本の中からランダムに出題される120の問題。それを数ヶ月で学ぶのですから、冗談でも「簡単な試験」とは言えません。
それなりの覚悟と努力・根性が必要ですし、時には家族や友人との時間を犠牲にしなくてはならない時もあるかもしれません。

 

勉強時間の章でも記載しましたが、難易度の高い試験に対してただただ闇雲に学習を進めるのは効率が良いとは言えず、教本を完璧に丸暗記しようにもかなりのページ数です。

だからこそ〝戦略〟が鍵になって来ます。

難易度の高い試験と言えど、120問全てが高難易度問題かというとそうではありません。

決して簡単な試験ではありませんが、難易度とは何を指しているのか?深さは?広さは?それを理解しながら学習をすることで、モチベーションの維持にも繋がるのではないでしょうか。

 

ワインエキスパート試験の難易度の詳しい解説はこちらをご参考ください→

 

学習の進め方

ワイン概論

各国のワインや様々な品種を学ぶうえでとても大切な内容であり〝ワインとは〟といった根本的な部分を知る項目なので、ここは始めのうちからしっかり理解しながら進めました。

とは言え初めから丸暗記というわけではありません。

ブドウ栽培やワイン醸造に関する用語を暗記する前に、まずはどういう流れでなぜこうするのかなどを考えながら、工程を具体的に想像し頭に落とし込んでいきました。

 

私は絵に書いてそれを毎日見ていました。

誰に見せるわけでもないので絵は下手でも大丈夫です。書くことに意味があります。

想像がつかない工程などは検索して画像や動画を見ることで理解が深まるので、より記憶に残りやすかったです。

 

ワイン概論では聞きなれない様々な用語や科学用語が出て来るので、機械的に暗記をする箇所と理解を深めながら記憶を深めていく箇所とを分けて考えるのも大事だと感じました。

ワイン産地の気候区分やブドウ栽培、ワイン醸造などはその後の学習全てに繋がって来るところです。

この辺りは時間をかけてじっくり向き合っておく方が後々の学習もスムーズになるのではないかと思います。

 

特にワイン醸造は似たような内容のものもあり、ただ読むだけではそれぞれの違いを具体的に理解するのは難しいです。

一つ一つの工程に「これを行うことでどういう効果があるのか」「この工程とあの工程の違いはなんなのか」など、一歩二歩踏み込んで特徴を明確にしていくことで、他の工程との繋がりが見つかったりもします。

整理するように理解を深めていくイメージです。

 

細かい用語の暗記は後からでも大丈夫です。何度もテキストを読み、動画を見ているうちに自然と頭に入って来ます。

 

 

酒類概論

ワインを学習したいのに何で他のお酒まで…と思う方も多いかもしれません。

ここは試験のためと思って辛抱して進めるしかないところです。

 

酒類概論は重要箇所が比較的はっきりしているので、まずはテキストに目を通しそれぞれの飲料の特徴を把握し、重要度を考えどこから暗記していくかに分けました。

ビールではその分類と発酵方法の違い、各ビールがどれに当てはまるのかをまず覚え、細かい内容は練習問題などで少しずつ時間をかけて暗記していきました。

酒類概論の中での重要度は他の飲料よりも高いように感じたので、分類以外のところもしっかり目を通すようにしました。

 

ウイスキーは分類名がそのまま内容を指すものが多いため、学習初期ではあまり時間をさかずにすみました。

教本には歴史や蒸留方法、酵母などが細かく記載されていますが、初めのうちは大まかな違いを押さえていれば良いかと思います。

ブランデーは産地がフランスなことと原料がブドウであるため、産地ごとの特徴や位置などをしっかりと確認しながらテキストを読み進めました。

 

ただ、熟成表示などはあまりにも細かいため、ここは後回しにしようと初めから決めてそれぞれの特徴に重点を置いて学習を進めました。

学習を進める中で重要度は常に考え、不安もありましたが先に先に進むようにしていました。

捨てるところは思い切って捨ててしまうのも戦略の一つだなと思います。

 

スピリッツとリキュールは原料や産地がバラバラなため、馴染みがない人にとっては少し骨が折れる箇所かもしれません。

リキュールはテキストに記載されているように原料の分類ごとに覚えるのも良いですし、国ごとに覚えるのも一つの手です。

表を作ってしまえば一覧で見ることもできるので、自分が一番覚えやすそうな方法をまず考えてみるのも良いかもしれません。

 

画像検索でボトルの形状やお酒の色調を見てみるのもより効果的です。

私は原料の分類ごとに分け、一目でわかるようにリキュール名の横に国旗マークを付けた資料を作り、隙間時間に眺めるようにしていました。

その他で中国酒やミネラルウォーターは、その飲料と内容をざっくりと覚えてる程度にし、後は練習問題等で少しずつ記憶を定着させていきました。

 

フランス

フランスは試験においてとても重要な産地の一つなので、WBSの講義スケジュールでも他の国の数倍時間をかけるところです。

各産地ごとに学習を進めていくため、覚えることも他の国と比較しかなり多くなります。

 

しかし言い換えれば〝時間をかけて覚えることができる〟部分でもあります。

ボリュームの多さに不安は多少ありましたが、学習初期なのもあり気持ちに余裕もあったこと、時間をかけて覚えていけるということから、あまり焦らずテキストを読み進められました。

初めは何が何だかわからない中、ワイン法やそれぞれの産地の特徴をざっくりと押さえていきました。

 

4月スタートのスクールが多い中、WBSは1月から講義が始まるので心に余裕を持って学習スタイルを構築していけた点は本当に良かったなと思います。

試験勉強では各産地の歴史も学習しますが、産地ごとの歴史だけを覚えるのではなく他の産地の歴史と見比べながら覚えるようにしました。

そうすることでその産地だけでなく国全体の歴史の流れが掴め、より立体的な理解となります。

また、産地ごとの代表的なブドウ品種は気候区分と直結するので、ワイン概論を振り返りながら学習を進めることでより理解が深まります。

 

フランスはワイン法による細かい規定だけでなく産地特有の格付けなども多く存在します。

ですが初めのうちから全てを覚えようとしてしまうと次の学習へなかなか進めず、最悪の場合投げ出してしまう可能性もあるかもしれません。

そのため初期段階では視点を広く置き少しずつ輪を狭めていくように学習を進め、日々の隙間時間でテキストやテキスト動画の読み聞きをしながら無理なく記憶に浸透させていく方法が効率性が高いなと感じました。

 

特にボルドーの格付けシャトーやブルゴーニュの畑名などは練習問題を上手く利用し、あまり気負わず日々の積み重ねで暗記していくと良いかと思います。

フランスの中でもあまり馴染みのない産地は重要な部分のみに焦点をあて、それ以外の箇所は曖昧なまま先に進むのも戦略です。

 

日本

日本ワインは年々、試験での重要度が増していると思われる箇所です。

教本には地図と共に著名ワイナリーが多く載っており、国全体でのブドウ栽培面積のランキングや各県のブドウ栽培面積のランキングまで細かく記載があります。

歴史についても詳細に書かれており、内容としてはかなりのボリュームです。

 

正直、日本ワインについてはどこから出題があってもおかしくないと思います。

ですが全てを暗記するのは決して効率が良いとは言えず、尚更重要度の整理が大事になって来るところです。

他国の学習と異なり日頃生活している国についての学習なので、歴史や地名、気候などの想像がつきやすく、そういった意味では棲み分けがしやすいというメリットもあるかもしれません。

 

WBSのテキストは特に重要な箇所や産地に絞ってくれているので、まずはテキストの内容を重点的に記憶していきました。

試験での重要度を考えると生産量での上位5道県の優先度が高いので、それ以外の産地は一旦ざっくりとした認識で進め、最終的な教本の読み込みで細かい部分を拾いにいきました。

 

前述した通り教本では歴史について事細かに記載されていますが、まずはその中でも特に重要と思われる内容をテキストに沿って覚え、それ以外に関しては重要度別に記憶に追加していくように学習を進めました。

重要箇所を歴史表としてまとめておけば一覧で見られるので、それもおすすめです。

歴史に関しては深追いしだすとキリがないので、しっかりと線引きをすることが大切だと思います。

 

産地の概要や特性、地域に結び付く品種などは教本に目を通しながらマーカーを引き、丸暗記まではせずとも「選択式で出たら答えられる」程度の記憶に留めておくのも戦略です。

日本で栽培される交配品種に関しては機械的に覚えるしかないので、ここは練習問題を駆使して刷り込んでいきました。

学習範囲が広い分野においては特に、それぞれの重要度と、問われる場合の深さを想像し学習を進めることが鍵になって来るのではないかと思います。

 

イタリア

イタリアはフランスと同じように概論の章があり、試験で学習する数々の国の中でも重要度では決して低くはないところだと感じました。

EU諸国の他のワイン産地と違い、国内の20州全てでワインが造られていること。

北部以外を海に囲まれていることや地形が縦に長いことから、国内でも地域によって気候や造られる品種が全く異なり、土着品種の数がとても多いこと。

このことから、それぞれの項目の重要度の判断が要となって来る分野でした。

 

フランスでは地名や畑名がそのままワイン名となりますが、イタリアでは品種名+地名のものや製法+地名のワインがいくつもあります。

そういったワインは一度覚えてしまえば記憶から抜けにくいので、まずは覚えやすいところから暗記していき徐々に記憶の幅を広げていくのもおすすめです。

 

こういったワイン名の他、同じ製法でも産地によって呼び方が変わるものやイタリア独自の特殊なワインなど、他の国とは少し毛色の違った部分がイタリアには多くあります。

ワイン造りの歴史としてもとても長いため、最初に学習するイタリア概論が肝心となって来ます。

 

試験勉強でイタリアを学習する上で最も悩ましかったのは、なんと言っても「どこまでやるか」の判断でした。

多くの原産地呼称名やあまり聞きなれない土着品種、反対に日本でも馴染み深い各産地の郷土料理。

オールドワールドの中でもフランスと並ぶ伝統国なので、出題の幅や深さを考えると学習の進め方が難しい国とも言えると思います。

 

そのため一気に覚えようとはせず、まずは国内の有名ワインとそれに紐付くキーワード、地図とを併せてチェックし、細かい規定などは〝2択にまでは絞れる〟程度の記憶に留めるなどして時間をかけて進めました。

あまり聞き慣れない土着品種に関しては、教本に記載されている説明文の中で特徴的なキーワードがあればそこにマーカーを引き、あまり大きな特徴が見当たらないものは思い切って捨てたところもあります。

 

これは原産地呼称も同じで、特にD.O.C.は全て覚えようとするとキリがありません。

それぞれの州の中で肝心だと思われるもののみを押さえあとは捨て問にするなど、そういった調節も学習において大切なポイントだと思います。

 

ニューワールド

ニューワールドのワインは日頃のワインライフでよく目にする国のものから、あまり馴染みのない国まで幅が広いため、国によっての得意不得意が顕著に現れやすいところでした。

アメリカやオーストラリアなどの国土の広い国では造られるワインのスタイルもより幅広くなるため、それぞれの産地の特徴をまずは大きく捉えそこから狭めていくことがまずは一歩です。

 

各国には最も重要となる産地や品種があります。

まずはテキストを読み全体像を理解したら、ざっくりと記憶の広さや深さを振り分けます。

例えばアメリカではナパ・ヴァレーがワイン産地として有名なので、ナパ・ヴァレーのあるノース・コーストはどれくらいの振り幅で記憶するか。

更にノース・コーストのあるカリフォルニアはどれくらいの振り幅で進めていくかといった具合に、学習の道筋を測っておくのも良いかと思います。

ニューワールドの特徴としては、同じ地域内の近い産地でも品種が全く異なっていたり、そもそも栽培されている品種の数が多いことなどもあります。

 

近年は地図問題も多く出題される傾向にあるので、地図上に品種や特徴を書き込んでいき目で見て覚えるのも一つの手です。

地域によっては独特の気候条件のもと栽培が向いている品種もあるので、そういった気候やそれに伴うキーワードは地図を見ながら覚えていくとより頭に入りやすくなります。

 

ニューワールドの中でも比較的新しいワイン産地では、ある程度完成されたワイン造りの技術が他国から入って来た経緯があります。

そういった国では歴史の章に人物名や年数が多く登場します。私はここを全て覚えようとしてしまい行き詰まりました。

教本を読めば読むほど全てが重要に思えて来てしまい、さほど重要ではないような年数と人物名をセットで暗記するなどし、かなりの時間をロスしたのです。

 

試験日が近づくにつれて不安は増し、あれもこれもと手を出してしまう…。これからの学習で多くの人が陥る現象だと思います。

そういう時は違う国の学習にシフトチェンジしたり、もう一度テキストに目を通し重要箇所の整理をするなどの切り替えも大切です。

 

ペアリング

1次試験でペアリングの章からの出題問題は決して多くはありませんが、実際のワインライフにおいてはとても重要度が高い分野なので、ここはしっかり学習しておきたいところです。

他の学習と違って味覚に関する学習分野だからこそ、日頃の食事や外食の記憶と直接結び付けることで頭に入って来やすくなります。

教本の文章を読んでいるだけでは堅苦しく感じますが、お料理や合わせるワイン、更には食事のシチュエーションなどを実際に想像したり思い出してみるのも良いかと思います。

 

ペアリングには幾つかの合わせ方が記載されており、郷土料理との組み合わせやポイントも所々に散りばめられています。

様々な国の学習で学んだ郷土料理をここでもう一度復習するだけでなく、想像力を働かせることによってそれぞれの地域の歴史や風土、ワインの特徴もより立体的な記憶となります。

そして毎日の食事の中でワインとの相性を考えてみたり、実際に作ってみたりすることで身近に感じやすくなり、学習が楽しくなるかもしれません。

 

ワインとお料理とは切っても切れない結びつきで、互いが互いを引き立て合う関係性にあると言えます。

ですのでここはガツガツ暗記するというよりも、体感的に楽しみながら学習できるのが理想的だなと感じています。

私は教本に記載されているお料理を作ってその地方のワインと合わせながら楽しく学ぶ〝息抜き学習〟のような時間を持つようにしていました。

これは試験が終わった後でもしっかり記憶に根付いているので、やって良かったと思える経験です。

 

テイスティング

ソムリエ・ワインエキスパート試験では1次試験に合格すると次は2次のテイスティング試験があります。

テイスティングと聞くと出されたワインの品種や国を言い当てるものと思われがちですが試験でのテイスティングは少し違っており、目の前のワインの特徴をどれだけ理解できているかを測る目的が大部分を占めます。

 

テイスティングは官能的な部分が大きく人によっては感じ方が違ったりどこか掴みどころのなさを感じるかもしれません。

しかし試験では出題する側の意図がおおよそ定まっているため、ポイントを押さえながら進めると良いと思います。

学習を進める中で何を意識するかが肝となります。

 

1次試験との大きな違いとしては、ハッキリとした答えが捉えづらい点です。

1次試験では正解が教本内のどこかに必ず記載されていますが、2次試験では出題されるワインがわからない以上100%の正解も存在しないということになります。

 

一見とても難易度が高いように思えますが、これは「正解の幅が広い」とも言えます。

ダーツで例えると中心のブルを一定数以上取らなければならないような1次試験と違い、2次試験は枠の中で無難に置きに行けばよいのです。

 

もちろん2次試験の学習でも記憶する努力は必要ですが、1次試験のようなとにかく暗記とは違い、ピースの絵柄を把握しパズルを完成させていくような感覚です。

WBSでは2次試験向けの講義が毎週あり、更に試験対策の教材ワインに合わせた動画もあったため、それを繰り返し観て試験のコツを掴んでいきました。

 

テイスティングの章からは1次試験での出題も十分に考えられるます。

そのため、アロマ化合物の中でも重要度の高いものやオフフレーバーの要因とされるものに関しては、2次試験のテイスティング練習とは棲み分けて記憶しておくと良いでしょう。


 

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