【最終更新日】2024年3月6日
寿司店は客単価やお店の雰囲気にもよりますが、ワイン好きなお客様が集まりやすい素地があります。
東京のミシュランガイドでも寿司店は多く星を獲得していて、世界的にガストロノミーの1カテゴリーとして認められています。
そうなると、寿司とワインを合わせたいというお客は一定数いますので、そのお客に合わせた適切なワインリストの作成が求められます。
ここでは、寿司店でのワインリスト作成で、ポイントになるワインと寿司のペアリングについて解説をしたうえで、どのようなワインリスト作成が望まれるのかを解説します。
なお、WBSでは店舗様向けにWBSがあなたのお店のワインと料理に合わせて個別トレーニングをするAIソムリエサービスも提供しています。
目次
寿司店のワインリスト作成のポイント
ワインと寿司ネタのペアリングの検討
ワイン好きなお客様はドンピシャの寿司ネタとワインのペアリングを求める傾向があります。
ボトルですべての寿司ネタに良いペアリングを求めるのは難しいですが、グラスワインであればそれぞれに最適なワインを選ぶことも可能でしょう。
また、すべてのワインに合わせるのではなく、この寿司ネタに合わせる、というテーマでボトルワインを選ぶのもお勧めの一つになります。
ここでは代表的な寿司ネタとワインのペアリングを検討してみます。
マグロ(赤身)とピノ・ノワール
マグロの深い味わいとピノ・ノワールの軽いボディが絶妙にマッチし、酸味とフルーティーな風味が寿司の旨味を引き立てます。
マグロ肉は赤身になりますので、一般的には白ワインよりも軽めの赤ワインのほうが合うとされていて、軽めであればピノノワール、日本のマスカットベーリーA、カベルネフランなど、様々な選択肢があります。
白ワインの場合は酒質がしっかりした樽熟成をさせたシャルドネなどがお勧めです。」
サーモンとシャルドネ
サーモンの脂の旨みとシャルドネの豊かな果実味が絶妙な組み合わせ。クリーミーな口当たりとフルーティーな余韻が楽しめます。
ねっとりしたサーモンの食感にはある程度の酒質が求められますので、さっぱりしすぎない口当たりのワインがお勧めです。
カリフォルニアやオーストラリアなどのシャルドネ、ブルゴーニュでも南部地域にあるシャルドネで、樽をきかせた白ワインはサーモンと合わせやすいとされています。
エビ(甘エビ)とリースリング
甘エビの甘さとリースリングの爽やかな酸味が相性抜群。辛口のリースリングがエビの旨味を引き立てます。
リースリングは辛口から甘口まで幅広いですが、この場合は薄い甘みを感じるワインが最適でしょう。
酸味がさわやかな口当たりなので、エビの風味を生かしながら楽しむことができます。
穴子(アナゴ)とシュナン・ブラン
アナゴの深い蒸し焼きの風味とシュナン・ブランのシャープな酸味が相性良く、口中で広がる味わいが楽しめます。
シュナンブランでも若干の甘みがあるワインですと、アナゴのたれの風味とも合わせやすく、良いペアリングとなります。
たれの風味が強い場合は白ワインではなく、軽めの赤ワインのほうが合わせやすい場合も多いので、適宜ご判断ください。
イクラとシャンパン
イクラの塩気とプチプチとした食感に、シャンパンの爽やかな泡とミネラル感が良く合います。賑やかな味わいが広がります。
シャンパーニュは瓶内発酵とともに瓶内熟成をしていますので、酵母の印象がワインにありますので、その酵母からくるコクのある味わいも魚卵には合わせやすいとされています。
価格帯の考慮
予算に合わせて選べる価格帯を用意し、リーズナブルなものから高級なものまで幅広く提供します。コース料理に合わせたワインも用意し、様々な需要に応えましょう。
寿司のコースが5000円なのに、ボトルのワインがすべて1万円以上であれば、さすがに価格帯は合わないとなりますし、逆のパターンもしかりです。
高級すし店であるにもかかわらずカジュアルなワインばかりであれば、お客様の意図する楽しみ方を実現できないことも出てきます。
できればお料理の価格をワインの中心の価格帯にして、そこから乖離しすぎないようにボトルワインの選択をしましょう。
グラスワインについては、5000円程度の寿司の価格であれば1000円程度、1万円を超えてくるようなお店であれば1500円程度、高級すし店であれば一杯3000円でも特に違和感はありません。
ペアリングコースの検討
寿司のコースがある場合には、その寿司ネタに合わせたペアリングコースもいいでしょう。
ただし、一般的に寿司は一口で食べ終わるものも多く、品数が多くなります。
これにすべてワインを別々に合わせるのは現実的ではありませんので、全体でワインがグラスで5種類くらいで、それに合わせるようにして寿司ネタを用意するのが無難なサービス方法でしょう。
見せ方、アイテム数の検討
高級すし店であれば文字だけでいいでしょうし、フォントもシックなものが求められます。
高級すし店には専任のソムリエがいる場合もありますので、この場合はワインの種類も多く置いて、そこからソムリエが選ぶ、ということもできます。
逆にカジュアルなお店の場合は見せ方はもっと気をつける必要があり、文字だけだと伝わりづらかったり、お客様が自身で選べないことも出てきます。
カジュアルなお店ではソムリエを置くことも難しいため、ワインの在庫が経営を圧迫することも避けたいでしょう。
そのためアイテム数については多くても全部で10種類くらいにして、親しみがあって選びやすいワインリストを用意し、ソムリエがいなくてもお客様が選べるように見せ方を工夫する必要があります。
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