【最終更新日】2024年7月26日
オレンジワインの興隆にはいくつかのポイントがあります。
まず、オレンジワインは白ワイン用のブドウを赤ワインのように果皮とともに発酵させることで、独特の色と風味を持つことが特徴です。
この伝統的な製法は何世紀も前に始まり、近年になって再評価されるようになりました。
現代の消費者は、自然派ワインやオーガニックワインに対する関心が高まっており、オレンジワインはその需要に応える製品として人気を集めています。
オレンジワインの製造過程では添加物が少なく、自然発酵を重視するため、健康志向の消費者に魅力的です。
また、オレンジワインは豊かな風味と複雑な味わいを持つため、食事との相性が良く、特にエスニック料理やスパイシーな料理とよく合います。
さらに、ソムリエやワイン専門家による推薦やプロモーションもオレンジワインの人気を後押ししています。
ソーシャルメディアやワインフェスティバルなどでの露出が増え、若い世代の消費者を中心に広がりを見せています。
これらの要因が相まって、オレンジワインはワイン市場での注目を集めるようになりました。
この記事では、ソムリエ・ワインエキスパート試験の練習問題を通して、オレンジワイン再評価のポイントをおさえましょう。
*この記事は、WBSワインブックススクールの代表前場が、インスタグラムに毎日投稿するソムリエ・ワインエキスパート試験のお役立ち情報を抜粋し、スタッフが記事にしています。
【過去の記事はこちら】
- 2024年度ソムリエ・ワインエキスパート二次試験 テイスティング試験の分析
- 【10月7日第2日程】ソムリエ・ワインエキスパート・エクセレンス試験送り出しメッセージ
- ソムリエ・ワインエキスパート二次試験 そのほか飲料 判別の仕方【色別解説】
- 2024 WBSそのほか飲料テイスティング リスト
- WBSワインブックススクールの合格率について
- ソムリエ・ワインエキスパート二次試験 過去問の模範解答例
- 【ソムリエ・ワインエキスパート試験の合格後】NG行動とOK行動を知ろう
- 【ソムリエの年収】平均年収は300万円~600万円→どうやって上げるか?
- デスパーニュルージュ ワインブックス前場のプロ目線解説2
- ソムリエ・ワインエキスパート試験は「暗記型」か「理解型」か?
目次
オレンジワインの分類|Amber Wine、Vin Gris、Vino Ramato
【練習問題】
次のワインのうち、イタリア、フリウリヴェネツィアジューリア州のピノグリ―ジョ種から造られるオレンジワインのカテゴリ選んでください。
① Amber Wine
② Vin Gris
③ Vino Ramato
④ dedaze
ワイン業界にもトレンドがあって、数年前のオレンジワインはまさにトレンドの渦中でした。
オレンジ色をして見た目に新鮮でキャッチー、なんとなく自然な造りをイメージするオレンジワインは近年はスーパーでも見かけるようになりました。
もともと醸造技術が発達していなかった時代は白ワイン造りにおいても破砕から圧搾までに時間がかかり、結果として白ワインであったとしても自然な形で果皮接触をしていたワインが多かったとされています。
実際にオレンジワインに似た製法のワインは北イタリアでは現在でも造られているため、決して目新しいワインではないなのです。
では、なぜここにきていきなりオレンジワインが興隆したのでしょうか?
↓正解はインスタ投稿の下↓
この投稿をInstagramで見る
【正解】③ Vino Ramato
オレンジワインの定義は、広義では
①白ブドウから造られること
②果皮接触をすること
の二つになります。
この二つは決して特殊なものではなく、むしろ基礎的で原始的な手法ですので特定域のものではありません。
狭義にはいくつかのオレンジワインが存在して、Vino Ramatoもこのうちの一つです。
Vino Ramatoはフリウリヴェネツィアジューリア州のピノグリージョ種から造られる広義の意味のオレンジワインの一種です。
ここまで見てきたように、オレンジワインは決して特殊なものではなく、むしろ基礎的で原始的なワインだということが分かったと思います。
では、なぜオレンジワインが近年注目を集めるようになったのか?
おそらく「自然な造り」との親和性が消費者心理にマッチしたのでしょう。
白ワインは赤ワインに比べ果皮に含まれる抗酸化物質が少なく、そのため酸化防止剤は赤ワインに比べて多くなる傾向があります。
オレンジワインは果皮接触をするためフェノール類が含まれ、結果として自然な形で酸化防止剤を減らすことができます。
また、もともと原始的に造られてきた製法というイメージもあり、これらが複合して「オレンジワイン=自然な造り」という雰囲気がオレンジワイン興隆のポイントなのでしょう。
【白ワインが赤ワインに比べて酸化防止剤が多い理由】
白ワインが赤ワインに比べて酸化防止剤が多い理由は、主にその製造過程と保存性に関連しています。
白ワインは酸化に対して敏感であり、赤ワインと比較して酸化すると色が変わったり風味が損なわれたりしやすい特徴があります。
赤ワインは、製造過程で果皮と一緒に発酵させるため、果皮に含まれる天然の抗酸化物質であるポリフェノールが多く含まれています。
これにより、赤ワインは自然に酸化に対して強い耐性を持ちます。
一方、白ワインは果皮と分けて発酵させるため、ポリフェノールの含有量が少なく、酸化防止剤の添加が必要となります。
また、白ワインはその繊細な風味を保つために冷蔵保存が求められますが、酸化防止剤を添加することで常温でも風味を保つことができます。
以上の理由から、白ワインには赤ワインよりも多くの酸化防止剤が使用されるのです。
なお、このように記載をするとどうしても白ワインについてネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、それは誤解です。
白ワインの酸化防止剤使用量は法律で定められていて、当然法定の使用料よりも多く使用することは許されません。
また、一般的にはどの生産者もできる限り保存料については減らすように努力をしていて、もちろん人体に影響を与えるものではありません。
【ワインブックスオンラインスクールのご案内】
このサイトは、ワインブックススクールの運営です。
ワインブックススクールでは、月額2200円で、いつでも、どこでも、誰でもワインの学習ができる環境が整っています。
ソムリエ・ワインエキスパート試験の対策に
趣味のワインライフに
エクセレンス試験の対策に
飲食店の頼もしい見方に
ご活用ください。必ずお役に立てることをお約束します。
WBSのソムリエ・ワインエキスパート試験対策講座はこちら→
ワインビジネスをご検討のお店様、企業様へのワインコンサルタントも行っています。
ワインエキスパート試験とは?試験の全体像はこちら→
ワインブックスにお越しいただいてのテイスティング講座はこちら
ワインブックスのテイスティングコースはこちら→