【アルザス地方】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験過去問と勉強方法

【最終更新日】2023年1月25日

アルザス地方はAOCの数が極端に少なく、教本においても6ページほどの分量しかありません。

本試験においても出題は1問あるかないかなので、なかなか本腰を入れて学習をするに気にならないのが受験生の本音でしょう。

 

しかし、分量が少ない分論点は定まっていて、論点さえ押さえておけば確実に1点取れる項目であることもその通りです。

アルザス地方程度の重要度のところをどれだけ真剣に取り組めるかが合格と不合格を分ける分岐点とも言えますので、ここはしっかりと得意分野にしたいところです。

 

歴史的に見れば、アルザス地方はドイツと国境を接しているため、領土を奪い合った悲しい過去を背負っている地方でもあります。

そのためドイツ的なボトルの形状やラベル表記、ワインづくりなどにもフランスらしさとともにドイツ的なものを感じるワインが多いです。

環境的にもブドウ栽培地は南北に長く、そのため環境が南北で大きく変わり、ブルゴーニュのようなミクロクリマの発想が根付いています。

 

日本のワイン界ではまだあまり深堀をされていない地域ですので、その意味では合格後にしっかりとこの地域を研究することで早くのうちにアルザスワインの専門家になれる可能性のある地域でもあります。

 

 

さて、以下がソムリエ、ワインエキスパート試験のボリュームゾーンの難易度の過去問と解説です。

 

年度別に過去問は随時追加の予定です。

 

本格的な学習に入る前に、事前に全体の難易度と傾向を押さえておきましょう。

 

WBSのソムリエ試験、ワインエキスパート試験対策講座はこちら→

 

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験全体の勉強方法はこちら→

 

*クリックで回答と解説を表示!を押下すると回答と解説が表示されます。

過去問全般の取り組み方はこちらをご参考ください→

 

【こちらの過去問もご参考ください】

アルザス地方 ソムリエ試験、ワインエキスパート試験過去問

2022年

【問題1】アルザスの地勢

Alsace地方の気候で、ブドウ栽培において大きな影響を与えている山脈を1つ選んでください。

①ヴォージュ山脈

②ピレネー山脈

③アペニン山脈

④ヴァカ山脈

 

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①のヴォージュ山脈が正解です。

アルザスのブドウ畑はヴォージュ山脈とライン川に挟まれたエリアに延びていて、距離にして170㎞、幅1.5~3㎞の帯状の産地です。

②のピレネー山脈は南西地方とスペインとの国境にある山脈。

③のアペニン山脈はイタリア半島の真ん中を貫く山脈。

④のヴァカ山脈はアメリカのナパとソノマの間にある山脈です。

 

【問題2】基礎的なAOC

Alsace地方において、A.O.C. Alsaceの生産可能色を1つ選んでください。

①白

②白とロゼ

③ロゼ

④白とロゼと赤

 

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④の白とロゼと赤が正解です。

A.O.C. Alsaceはアルザス地方のほぼ全域を包括するA.O.C.です。

多くの場合、ワインは単一の品種から醸造され、ラベルには品種名が記載されるという特徴があります。

 

【問題3】アルザスワインの総論

Alsace地方のワイン生産量のうち、白ワインが占める割合を1つ選んでください。

①15%

②40%

③65%

④90%

 

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④が正解です。

Alsace地方のワイン生産量のうち、白が90.3%、赤が1.2%、ロゼが8.5%となります(2020年度)。

 

【問題4】最低糖度

Alsace地方において、Riesling /Muscatの Vindanges Tardivesに規定されている、ブドウ収穫時の果汁糖分最低含有量を1つ選んでください。

①244g/ℓ

➁270 g/ℓ

③276 g/ℓ

④306 g/ℓ

 

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①の244 g/ℓが正解です。

一定の条件を満たした甘口ワインに「Vindanges Tardives」や「Sélection de Grains Nobles」の表記が可能です。

その条件の一つに、収穫時に果汁糖度を満たしていることがあります。(下記の表)なお、補糖は認められていません。

 

Vindanges Tardives Sélection de Grains Nobles
ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ 270 g/ℓ 306 g/ℓ
リースリング、ミュスカ 244g/ℓ 276 g/ℓ

 

 

【問題5】基礎的なAOCの規定

Alsace地方において、Vendanges TardivesとSélection de Grains Noblesは、少なくとも収穫翌年のいつまで熟成が必要か、正しいものを1つ選んでください。

①11月

②3月

③6月

④9月

 

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③の6月が正解です。

ブドウは手摘みが義務で、少なくとも収穫翌年の6月1日まで熟成が必要です。

 

【問題6】アルザスグランクリュ

Alsace地方、A.O.C. Alsace Grand Cruにおいて使用が認められていない品種を1つ選んでください。

①リースリング

②シャスラ

③ピノ・グリ

④ゲヴェルツトラミネール

 

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②のシャスラが正解です。

Alsace Grand Cruは白のみの生産が可能です。

原則として認められている品種はリースリング、ミュスカ、ピノ・グリ、ゲヴェルツトラミネールの4品種です。

 

【問題7】リューディ

Alsace地方、A.O.C. Alsace Grand Cruとして認められているリューディ(小地区)の数を1つ選んでください。

①11

②31

③51

④71

 

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③が正解です。

1975年にAlsace Grand Cruが認定され、そこから1983年、1992年、2007年にリューディが追加され、現在では51のリューディがAlsace Grand Cruとして認められています。

 

【問題8】アルザスのグランクリュ

Alsace地方において、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、リースリングのいずれかを単一で醸造、もしくはリースリングを主体とした混醸が認められているグラン・クリュを1つ選んでください。

①Kaefferkopf

②Zotzenberg

③Altenberg de Bergheim

④Edelzwicker

 

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③のAltenberg de Bergheim(アルテンベルグ・ド・ベルガイム)が正解です。

①のKaefferkopf(ケフェルコップフ)はゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、リースリングのいずれかを単一で醸造、もしくはゲヴェルツトラミネールを主体とした混醸が可能です。

②のZotzenberg(ゾッツェンベルグ)はリースリング、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、シルヴァネールのいずれかを単一で醸造することが求められます。

④のEdelzwicker(エデルツヴィッケール)はA.O.C.Alsaceにおいて、複数の白品種の混醸またはアッサンブラージュしたワインに表記することができる名称です。

 

【問題9】クレマンダルザスの色

Alsace地方において、A.O.C. Crémant d’ Alsaceの生産可能色を1つ選んでください。

①白

②白とロゼ

③ロゼ

④ロゼと赤

 

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②の白とロゼが正解です。Crémant d’ Alsace(クレマン・ダルザス)は発泡の白とロゼの生産が可能です。

白はリースリング、ピノ・ブラン、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、オーセロワ、シャルドネの6種。ロゼはピノ・ノワールのみから造られます。

収穫は手摘みのみで、瓶内二次発酵による製法。

瓶内熟成期間は最低9か月が必要です。Crémant d’ Alsaceはフランス国内で消費されるクレマンの第1位を誇っています。

 

【問題10】アルザスの地方料理

Alsace地方の伝統料理ではないものを1つ選んでください。

①Choucroute

②Beackeoff

③Foie Gras d’Oie

④Confit de Canard

 

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④のConfit de Canard(コンフィ・ド・カナール)が正解です。

これは鴨のコンフィで南西地方の伝統料理です。

①のChoucroute(シュークルート)は乳酸発酵させた塩漬けキャベツで、一般にハム・ソーセージ・ジャガイモなどを添えます。

②のBeackeoff(ベックオフ)は肉と野菜の白ワイン蒸し煮。

③のFoie Gras d’Oie(フォワ・グラ・ドワ)はガチョウのフォワ・グラでいずれもアルザス地方における伝統料理です。


 

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