シャトーパルメは(仏語表記:Chateau Palmer)マルゴー(Margaux)カントナック(Cantenac)地区のシャトーワインである。AOCはマルゴー。
1855年に行われた メドック の格付けで3級に分類された。
シャトー・パルメは3級の格付けながら1級にせまる品質・評価・価格で、スーパーセカンド のひとつに位置づけられている。
ブドウ栽培面積は55haであり、ブドウの栽培比率は カベルネ・ソーヴィニヨン:47%、メルロー:47%、プチ・ヴェルド:6%となっている。
1998年よりシャトー・パルメは他の シャトー のようにブドウ畑や醸造方法が異なるセカンドワインではなく、同一の畑、同一の醸造方法で造られる「 セカンドラベル 」アルタ・エゴ・ド・パルメ(Alter Ego de Palmer)を生産している。
具体的には 乳酸発酵 を経てワインが安定した後、槽に入ったワインは試飲され、グランヴァンに相応しいワインと早飲みできる セカンドラベル に分けられた後、それぞれのワインにブレンドされる。
その際、アルタ・エゴ・ド・パルメはメルローの比率を高め若飲みタイプに仕上げられる。
シャトー・パルメは1814年にイギリスの将軍、シャルル・パルメ(Charles Palmer)氏が、ドメーヌ・ド・ガスク(Domaine de Gascq)という名前で呼ばれていたワイナリーを購入し自分の姓をつけたのに始まる。
パルメ将軍は畑を広げ、設備を充実させるなどの、様々な改良を行いブドウ畑を購入しシャトー・パルメの評価を高めたが、1843年に破産してしまいシャトーパルメは担保として銀行の管理の下に置かれた。
この時期の低迷が後のメドック格付けの際に不利となったと言われる。
1853年にロートシルト家のライバルである銀行家ぺレール兄弟がシャトー・パルメを購入し大掛かりなシャトーの改良を行った。
その後100年の間に4回ほどオーナーが変わった後、1938年以降シシェル家とマレール・ベス家による共同経営となっている。
サムネイル画像:By PA – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=41905333
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