ジュラは、フランス東部のブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏にある県であり、ワイン生産地域である。
ジュラ山脈にちなんで名づけられた県で、県庁所在地はロン・ル・ソニエ。
地質年代の呼称であるジュラ紀は、ジュラ地方の地質にちなんでいる。
歴史
紀元80年にはブドウ栽培について言及されており、文献では10世紀以降にブドウ畑があることが示されている。
フランス革命から19世紀にかけてジュラのブドウ畑は広がりを見せた。
しかし、19世紀末に20,000haあったジュラのブドウ畑はフィロキセラ禍により、絶滅の危機に貧することになる。
その後に復活を見せるが、現在は2,000ha(AOCのみ)のブドウ畑が広がっている。
地理
ジュラはブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏の8県の一つであり、フランスのドゥーブル県、オート=ソーヌ県、コート=ドール県、ソーヌ=エ=ロワール県、アン県、および東にスイスのヴォー州に囲まれた地域である。
ジュラ山脈は、アルプスのようなごつごつした岩石ではなく、森林に覆われたなだらかな地形である。
ジュラ地方には多くの湖があり、最大の湖は、長さ3km、幅1kmのシャラン湖である。
シャラン湖は、水力発電用のダム建設後にできた湖でフランスで最も大きな人工湖のひとつである。
気候
ジュラの気候は、標高によって大きく異なり、低地の谷間は温暖で過ごしやすいが、高山の谷間は冬の寒さが厳しい。
気候は半大陸性であり、年間平均気温は11~13度である。
夏の気温は高く、乾燥しており、春に雨が多い。小さな生産地だが土壌は多様である。
60~65%をジュラ紀前期リアスの灰色泥灰岩が占めている。
ワインの特徴
白ブドウはサヴァニャンとシャルドネ。
サヴァニャンは十字軍の時代にオーストリア・ハンガリーから渡来したとみられる。
シャルドネは10世紀にはジュラで栽培されていた。
黒ブドウは、プールサール、トゥルソー、ピノ・ノワール。
プールサールもトゥルソーもジュラ原産の品種であり、プールサールは全耕作面積の20~25%を占める。
トゥルソーは晩熟なため、適地が限られている。
料理・食材
コック・オー・ヴァン・ジョーヌ(Coq au Vin Jaune)・・・ヴァン・ジョーヌを使ったクリーミーな鶏の煮込み。
コンテ(Comte)・・・AOPチーズ、牛乳、加熱圧搾。※AOPチーズの中で一番生産量が多い。
などがある。
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