【ボルドー】ソムリエ・ワインエキスパート試験過去問と勉強方法

【最終更新日】2022年12月31日

ソムリエ試験、ワインエキスパート試験で最初にイメージするのはおそらくボルドー地方の学習でしょう。

おなじみの61シャトーの暗記に加えて膨大な量のAOCもあり、これらを一つ一つおぼえるのがこの試験の一つの儀式になっている感すらあります。

歴史と伝統の塊のようなボルドー地方はワインが体系的に組み立てられているため、学習対象も多くなるのです。

 

メドックの61シャトーに加えてグラーヴ地区、ソーテルヌ地区にも1855年の格付けはありますし、2022年にはサンテミリオン地区の格付けも更新をされました。

また、ボルドー地方は広大なためAOCも多く、地図問題も含めてしっかりと押さえないと対応ができません。

 

問題の質そのものは基礎的であっても、あまりにも論点が多いため苦手意識をお持ちの方も多く、最初からボルドー地方を捨て門にして合格した人も多いかもしれません。

この流れから、アドバイスをする人によっては「同じ一点なんだからボルドーは飛ばしてもいい」という人もいるかもしれませんが、これでは試験そのものの価値が半減してしまいます。

 

ボルドーは質とともに量も世界でも唯一無二の存在感を誇るワイン生産地域で、ワインライフを続ける限り必ず避けては通れない最重要項目なのです。

確かにボルドー地方単体では2~3問の出題にとどまるかもしれませんが、合格後を見据えた場合にボルドーの学習をしっかりした方とそうでない方は話すとすぐにわかります。

 

もしあなたがソムリエ試験、ワインエキスパート試験を通じて長くワインライフを送りたいとお考えの場合は、必ずしっかりとボルドーワインを押さえ、覚えるところは手堅く覚えることをお勧めします。

WBSであれば学習支援システムがあり、いつでもどこでもゲーム感覚でボルドーのシャトーに取り組むことができるようになっています。

ぜひご参考ください。

 

*年度別に過去問は随時追加の予定です。

 

本格的な学習に入る前に、事前に全体の難易度と傾向を押さえておきましょう。

 

WBSのソムリエ試験、ワインエキスパート試験対策講座はこちら→

 

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験全体の勉強方法はこちら→

 

*クリックで回答と解説を表示!を押下すると回答と解説が表示されます。

過去問全般の取り組み方はこちらをご参考ください→

 

【こちらの過去問もご参考ください】

 

【ボルドー地方】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験過去問

2022年

【問題1】ユネスコ世界遺産に登録された年

Bordeaux地方「Saint-Émilion管轄区」の名前でユネスコ世界遺産に登録された年を1つ選んでください。

①1998年

➁1999年

③2003年

④2007年

 

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➁が正解です。

2007年はBordeaux市の市街区域が「月の港ボルドー」として世界遺産に登録されました。合わせて覚えておきましょう。

 

【問題2】グラーヴ地区

Bordeaux地方Graves地区の格付けでコミューンがPessacのシャトーを1つ選んでください。

 

①Château Carbonnieux

➁Château de Fieuzal

③Château Olivier

④Château Pape Clèment

 

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④のChâteau Pape Clèment(シャトー・パプ・クレマン)が正解です。

Graves地区の格付けシャトーはすべて1987年に制定されたA.O.C Pessac- Lèognan(ペサック・レオニャン)に属しています。

コミューン(村)がPessacであるシャトーはChâteau Pape ClèmentのほかにChâteau Haut-Brion(シャトー・オー・ブリオン)があり、いずれもGrave地区の格付けとして認められているのは赤ワインのみとなります。

また、①~③のコミューンはいずれもLèognanであり、Château Carbonnieux(シャトー・カルボニュー)とChâteau Olivier(シャトー・オリヴィエ)は赤・白、Château de Fieuzal(シャトー・ド・フューザル)は赤のみの生産が可能です。

 

【問題3】サンテミリオンの衛星地区

Bordeaux地方Saint-Émilion衛星地区で最も北に位置するA.O.Cを1つ選んでください。

 

①Lussac Saint-Émilion

➁Montagne Saint-Émilion

③Puisseguin- Saint-Émilion

④Saint-Georges Saint-Émilion

 

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①のLussac Saint-Émilion(リュサック・サンテミリオン)が正解です。

Saint-Émilion衛星地区のいずれも粘土石灰質土壌であり、主に栽培されるブドウ品種はメルローです。

それにカベルネ・フランやカベルネ・ソーヴィニヨンが適宜ブレンドされています。

これにより、多くは口当たり滑らかで、しなやかな喉越しをもつワインが生産されています。

 

【問題4】ソーテルヌ地区とバルサック地区

Bordeaux地方Sauternes-Barsac地区のプルミエ・クリュのシャトーおいて、A.O.Cソーテルヌ、A.O.Cバルサックの両方を名乗れるシャトーを1つ選んでください。

 

①Château Coutet

➁Château Guiraud

③Château Suduiraut

④Château Rieussec

 

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①のChâteau Coutet(シャトー・クーテ)が正解です。

A.O.Cバルサックと名乗ることができるのはバルサック村で造られたワインにのみ認められていますが、A.O.Cソーテルヌはソーテルヌ、バルサック、ボンム、ファルグ、プレニャックの5つの村が名乗ることを認められています。

従って、コミューン(村)がバルサックであるChâteau Coutetは、A.O.Cとしてはソーテルヌ、バルサックの両A.O.Cのどちらも名乗ることが可能です。

また、Château Climens(シャトー・クリマンス)も同様です。

 

【問題5】メドックのコミューン

メドックで1級と5級がなく、2~4級のみで合計11シャトーが格付けされているコミューンを選んでください。

①Margaux

➁Saint-Julien

③Pauilac

④Saint-Estèphe

 

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➁が正解です。

Saint-Julien(サンジュリアン)は2級~4級シャトーが11ある村名A.O.Cです。

Saint-Estèphe(サンテステフ)は、1級シャトーはありませんが5級シャトーが1つあります。

Pauillac(ポイヤック)は1級シャトーが3つ、5級シャトーが12。Margaux(マルゴー)は1級シャトーが1つ、5級シャトーが2つあります。

メドックの格付けに関する問題は、年々減少している傾向にありますが、今後のワインライフを充実させるためにも1級~5級の合計61シャトーは生産地域と紐づけて覚えておいた方が良いでしょう。

 

【問題6】シャトーディケムの格付け

Bordeaux地方Sauternes-Barsac地区の格付けおいて、Chateau d’Yquemの格付けを1つ選んでください。

 

①Grands Crus

➁Premier Cru

③Premiers Grands Crus

④Premier Cru Supèrieur

 

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④が正解です。

1855年のパリ万博の際、Médoc地区の赤ワインと共にSauternes-Barsac地区の甘口の白ワインについても格付けが制定されました。

Chateau d’Yquem(シャトー・ディケム)は1級のさらに上のPremier Cru Supèrieur(プルミエ・クリュ・シュペリエール)に選ばれています。

現在は特1級、1級、2級まで27のシャトーが格付けされています。

 

【問題7】新しい補助品種

Bordeaux地方において、温暖化対策として補助品種に認定されていないブドウ品種を1つ選んでください。

①トウリガ・ナショナル

➁アルバリーニョ

③カルメネール

④カステ

 

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③が正解です。

2019年にA.O.Cボルドー及びボルドー・シュペリュール生産者共同組合は温暖化対策として赤4品種と白3品種を補助品種に認定しましたが、2021年1月に国立原産地名称研究所が白のプティ・マンサンを除いた6品種の使用を正式に承認しました。

[赤] トウリガ・ナショナル、アリナルノア(タナ×カベルネとソーヴィニヨン)、マルスラン(カベルネ・ソーヴィニヨン×グルナッシュ)、カステ(グロ・カベルネ×カマラウ・ノワール)

[白] アルバリーニョ、リリオリラ(バロック×シャルドネ)

カッコ内はそれぞれのブドウの交配品種

 

【問題8】2022年サンテミリオンの格付け

2022年のサンテミリオンの格付けにおいて、新たにPremiers Grands Crus Classés「A」となったシャトーを1つ選んでください。

 

①Château Pavie

➁Château Figeac

③Château Canon

④Château Valandraud

 

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②のChâteau Figeac(シャトー・フィジャック)が正解です。

なお、Château Pavie(シャトー・パヴィ)は2012年のサンテミリオン格付けからPremiers Grands Crus Classés「A」に選出されています。

Château Canon(シャトー・カノン)およびChâteau Valandraud(シャトー・ヴァランドロー)はともにPremiers Grands Crus Classés「B」に格付けされています。

 

【問題9】川の名称

Bordeaux地方のSauternes とBarsacの間を流れる川の名称を1つ選んでください。

 

①ガロンヌ川

②ジロンド川

③スラン川

④シロン川

 

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④が正解です。

Sauternes(ソーテルヌ)・Barsac(バルサック)地区は、ガロンヌ川左岸に位置する貴腐ワインが有名な産地です。

ブドウが熟す秋になると両地区の間を通るシロン川の水温が低くなります。

その水流がガロンヌ川に流れ込む際に2つの川の水温差により霧が発生し、この湿った環境によりボトリティス・シネレアという貴腐菌がブドウ畑に広がります。

これが要因となり貴腐ワインの元となる貴腐ブドウが造られます。

 

【問題10】白のみのAOC

Bordeaux地方で白ワインのみ生産が認められているA.O.Cを1つ選んでください。

 

①Côtes de Blaye

②Blaye Côtes de Bordeaux

③Castillon Côtes de Bordeaux

④Cadillac Côtes de Bordeaux

 

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①のCôtes de Blaye(コート・ド・ブライ)正解です。

Blaye Côtes de Bordeaux(ブライ・コート・ド・ボルドー)は赤ワイン・白ワイン両方の生産が認められています。

Castillon Côtes de Bordeaux(カスティヨン・コート・ド・ボルドー)とCadillac Côtes de Bordeaux(カディヤック・コート・ド・ボルドー)は双方とも赤ワインのみ生産が認められています。


 

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