【シャンパーニュ】ソムリエ・ワインエキスパート試験過去問と勉強方法

【最終更新日】2023年1月7日

シャンパーニュは知名度としてはスパークリングワインの中では圧倒的で、経済的に見てもフランス国内での重要度も極めて高いです。

付け加えてワイン界での存在感もあり、経済インパクトも強いので主催者側としては問題数を減らすことはできず、例年2~3問出題される傾向にあります。

 

ところが問題そのものは伝統と格式があるため新しい制度やニュースが出づらい素地があり、問題そのものはすでに出尽くした感があるのです。

そのためソムリエ試験、ワインエキスパート試験では得点源にしやすく、こういった地味ではありますが基礎的な知識の記憶で回答できるところはしっかりと押さえておきたいところです。

 

一方で、すでに問題が出尽くした感があるとはいっても覚える箇所は決して少なくありません。

特に醸造や流通システムに独特のキーワードがあり、これを英語とフランス語で選ぶ問題は頻出ですが、ここは地味に覚えるのに苦労する人は多いはずです。

 

ここではあなたがシャンパーニュ地方のワインを勉強するとして、問題傾向をおさえるために必要な情報を俯瞰してみてみましょう。

 

過去問をざっくりと確認し、

 

・どれくらいの広さなのか

・どれくらいの深さなのか

・どれくらいの記憶の質が求められているのか

 

を確認しながら問題を眺めていってください。

 

 

*年度別に過去問は随時追加の予定です。

 

本格的な学習に入る前に、事前に全体の難易度と傾向を押さえておきましょう。

 

WBSのソムリエ試験、ワインエキスパート試験対策講座はこちら→

 

ソムリエ試験・ワインエキスパート試験全体の勉強方法はこちら→

 

*クリックで回答と解説を表示!を押下すると回答と解説が表示されます。

過去問全般の取り組み方はこちらをご参考ください→

 

【こちらの過去問もご参考ください】

 

【シャンパーニュ】ソムリエ試験・ワインエキスパート試験過去問

2022年度

【問題1】シャンパーニュのブドウ品種

Champagneの醸造で認められていないブドウ品種を1つ選んでください。

①Pinot Blanc

➁Pinot Gris

③Petit Manseng

④Petit Meslier

 

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③が正解です。

Champagneの醸造で認められているブドウ品種はChardonnay、Pinot noir、Meunier、Pinot Blanc、Pinot Gris、Petit Meslier、Arbanneの計7品種です。

そのうちChardonnay、Pinot noir、Meunier の3品種における栽培面積は99%以上となっています。

 

Petit Mansengは南西フランス、ジュランソンなどのブドウ品種です。これも大事なので合わせて覚えておきましょう。

 

【問題2】キンメリジャン土壌

Champagne地方で、粘土の含有量が多く、キンメリジャン泥灰質土壌なのはどこの県か、1つ選んでください。

①Aube

➁Aisne

③Marne

④Seine-et-Marne

 

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①が正解です。Aube(オーブ)県のブドウ畑の多くはジュラ紀キンメリジャン(Kimméridgien)の泥灰質土壌で、粘土の含有量が多い地域です。

一方、Marne(マルヌ)県のブドウ畑の多くは白亜質の母岩を持つ地域です。

 

【問題3】ヴィンテージシャンパーニュ

ヴィンテージ・シャンパーニュに定められた法律上のTirage後の最低熟成期間を1つ選んでください。

①9か月

➁15か月

③30か月

④36か月

 

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④が正解です。

ヴィンテージ・シャンパーニュ「Millésime(ミレジメ)」は優良年や特徴的な年に造られる単一収穫年のシャンパーニュです。

二次発酵のための瓶詰から最低36ヵ月間の熟成を経て出荷されます。

一方、ノンヴィンテージの場合、二次発酵のための瓶詰から最低15ヵ月間出荷してはならず、また、瓶詰から滓抜きまで最低12ヵ月の瓶内二次熟成期間が義務付けられています。

 

【問題4】醸造キーワード

Champagneの醸造工程において、「糖分調整」に該当する言葉を1つ選んでください。

①Assemblage

➁Dégorgement

③Dosage

④Riddling

 

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③が正解です。

最終的な甘みを調整するための工程です。

①のAssemblageは調合を意味し、品種やクリュの異なるワインを組み合わせる工程です。

④のRiddlingは仏語でRemuageといい、動瓶を意味します。

熟成後、瓶内に残った滓を取り除くため、この作業が必要となります。

 

【問題5】流通形態

スーパーマーケットやレストランのプライベート・ラベルが貼られたシャンパーニュの称号を1つ選んでください。

①C.M.

➁N.M.

③M.A.

④R.M.

 

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③のM.A. (Marque d’ Acheteur)が正解です。

シャンパーニュの生産者はその業態に応じてCIVC(シャンパーニュ委員会)に登録されています。

C.M.(Coopèrative de Manipulant)は加盟する栽培農家が持ち込んだブドウを原料として、醸造から販売まで行い生産者共同組合のことです。

N.M.(Nègociant-Manipulant)は原料となるブドウを他社から購入し、シャンパーニュを醸造する生産者のことです。

 

いわゆる大手メゾンをさしますR.M.( Rècoltant-Manipulant)は自社畑で収穫されたブドウのみを用い、自らシャンパーニュの製造も行う栽培農家です。

 

【問題6】シャンパーニュ地方のAOC

A.O.C.Rosé des Riceysで使用が認められているブドウ品種を1つ選んでください。

①Chardonnay

➁Gamay

③Meunier

④Pinot Noir

 

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④が正解です。

シャンパーニュ地方ではA.C.Champagneが生産の大半を占めますが、スティルワインのA.O.Cも2つあります。

そのうちの1つがRosé des Riceys(ロゼ・デ・リセ)で、Pinot Noir 100%のロゼのスティルワインです。

もう1つはCoteaux Champenois(コトー・シャンプノア)で、こちらは赤・白・ロゼが認められています。

 

【問題7】シャンパーニュの残糖量

シャンパーニュの残糖量の値が3g/ℓ未満の甘辛度の表示として認められていないものを1つ選んでください。

①Brut Nature

➁Brut Zero

③Dosage Zèro

④Pas Dosè

 

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➁が正解です。

Brut Nature、Dosage Zèro、Pas Dosèの表示はDosageをしていない場合のみ可能です。

また、Brutとは仏語で「生のままの」という意味です。

残糖量の問題は頻出ですのでしっかり覚えるようにしましょう。

 

【問題8】シャンパーニュの醸造キーワード

シャンパーニュの醸造工程の圧搾でCuvèeにおける4,000㎏のブドウから得られる搾汁量に該当するものを1つ選んでください。

①2,050ℓ

➁2,550ℓ

③2,750ℓ

④2,800ℓ

 

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①が正解です。

この量はシャンパーニュ地方の樽Pièce(ピエス、205ℓ)10樽分に相当します。

一番搾りのCuvèe(キュヴェ)を終えたブドウから二番絞りのTaille(タイユ)においてはさらに最大500ℓ搾汁することができます。

つまり、最終的には4,000㎏のブドウから合計2,550ℓ搾汁が可能となります。

 

【問題9】ワインのタイプ

Blanc de Blancsに使用されるブドウ品種を1つ選んでください。

①Cabernet Sauvignon

➁Chardonnay

③Meunier

④Pinot Noir

 

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➁が正解です。

Blanc de Blancsは白ブドウのみ(基本的にはChardonnay100%)で作られた白のChampagneとなります。

対して、Blanc de Noirは黒ブドウのみ(Pinot Noir、Meunier 100%)で作られた白のChampagneです。

合わせて覚えておきましょう。

 

【問題10】熟成のキーワード

シャンパーニュのRemuageを行う際に使われる、穴の空いた木の板に該当するものを1つ選んでください。

①Pupitre

②Settling

③Taille

④Tirage

 

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①が正解です。

動瓶(Remuage)の作業の際、Pupitreにボトルを刺し、左右に回転させながら水平状態から徐々に斜傾をつけ、最終的に倒立させることで滓をすべて瓶口に集めます。


 

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